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写真・ビデオの撮り方入門 iPhoneカメラアプリの基本操作

ここではiPhoneのカメラアプリで、iPhoneでの写真・ビデオの撮り方の基本を解説します。

カメラのクイックアクション

iPhone (カメラ) アイコンを長押しするか、または 「3D Touch」に対応したモデル(iPhone 6s / 6s Plus(2015年)~iPhone XS / XS Max(2018年)、ただしSE, XRを除く)では、 アイコンを強く押すと、図のようにクイックアクションを呼び出せます。 「セルフィーを撮る」(フロントカメラによる自撮り)ビデオ撮影ポートレートを撮る、ポートレートセルフィーを撮る、 の4つの機能に直接アクセスできます。
また「ホーム画面を編集」をタップすると、 ホーム画面の編集・アイコンの並べ替え ができます(iOS13以降)。

iPhoneでの写真・ビデオの撮り方

iPad iPhone (カメラ)を起動するとこのような画面になります。 (シャッターボタン) マークをタップすると、「カシャッ」という音とともに、写真が撮影されます。

シャッターボタン押し方のコツ


シャッターは、画面から指を「離す」ときに動作します。事前にシャッターボタンを指で押さえておき、アングルが決まったところでそっと指を離すと、手ぶれを押さえる事ができます。
また、本体側面またはリモコン搭載ステレオヘッドフォンボリュームボタンもシャッターとして使用することができます(iOS5.0以降)。 本体を横長に構えたときは、ボリュームボタンを利用するのが便利です。
さらに Bluetoothシャッターリモコン Apple Watchのカメラアプリ を使えば、iPad/iPhone本体に触れることなく、シャッターを切ることができます。

ピントと露出


撮影前に画面の任意の場所をタップすると、そこに四角いマークが表示され、ピント(フォーカス)と露出が合います。 さらに画面の1点を長押しすると、そこにピントと露出が固定されます。画面に「AE/AFロック(ピントと露出を固定)」と表示されます(iOS5.0以降)。 このとき マークを上下にスライドすると、露出を手動調整することができます(iOS8以降)。
またアイコンをタップすると、露出補正値(EV値)をマニュアル設定することができます(iOS14以降)。 詳しくは カメラのオプション をご覧ください。

シャッター音を消す


国内発売モデルでは、シャッター音は消すことはできませんが、本体のスピーカ部分を指で押さえて穴をふさぐと、シャッター音を非常に小さくすることが出来ます。
あるいはアイコンをタップして Live Photos機能 を有効にすると、シャッター音が「ポーン」という静かな音に変わります。
さらに ビデオ撮影中のシャッター機能 を使うと、音が鳴るのはビデオ撮影の開始・終了時のみで、シャッター操作時には音は鳴りません。
また「 StageCameraHD2 (App Store) 」のようなシャッター音のしないカメラアプリもあります。

ビデオを撮る


iPad ビデオの撮り方については iPhoneでビデオを撮る/編集する方法 のページで詳しく説明しています。 ご参照ください。

カメラのオプション

iPhone カメラアプリの画面に表示されている各種アイコンで、撮影方法などの指定ができます。
また、画面上部の「^」マークをタップするか、画面を上に向かってドラッグすると、画面下部にアイコン一覧を表示することができます(iPhone 11&iOS13以降)。
各アイコンの意味は下記のとおりです。
フロントカメラとリアカメラの切り替え

または をタップすると、フロントカメラとリアカメラを切り替えることが出来ます(フロントカメラ搭載機種のみ)。
Live Text
画面に写っている文字を読み取って、クリップボードにコピーしたり翻訳したり、金額を通貨換算することができます(iOS15以降)。 これの機能を Live Text (ライブ・テキスト)と呼びます。
マクロ撮影の自動切り替え
マクロ撮影(超広角カメラ)を使うと、被写体に2cmまで近寄ることができます(iPhone 13 Pro 以降の Pro モデル)。 このアイコンをタップすると、マクロ撮影の自動切り替えをON/OFFします。 自動切り替えをONにすると、被写体との距離に応じて、自動的に超広角カメラに切り替わります。 マクロ撮影は、写真、ビデオ、スローモーション、タイムラプスで使用できます。
設定(設定)- カメラ(カメラ)- [マクロ撮影コントロール]を タッチパネル:OFF(オフ) にすると、このアイコンは表示されなくなります。
レンズ切り替え
レンズ切り替えによるズームの ON/OFFができます。長押しするとデジタルズームと併用した無段階ズームができます(望遠レンズ搭載モデルのみ。iPhone 7 Plus以降)。
Apple ProRAW(DNG) 形式写真
写真の撮影フォーマットを RAW(DNG)形式 に切り替えます(iOS14.3以降にアップデートしたiPhone12以降のProシリーズのみ)。
Apple ProRes 形式ビデオ
ビデオの撮影フォーマットを ProRes形式 に切り替えます(iOS15.1以降にアップデートしたiPhone13以降のProシリーズのみ)。
LEDフラッシュライト
LEDフラッシュライトを 自動/オン/フラッシュオフ に切り替えることが出来ます(LEDライト搭載機種のみ)。 フロントカメラ使用時には画面が真っ白になり、それがフラッシュとして動作します(iPhone 6s / 6s Plus 以降)。
アイコンを長押しすると「自動/オン/フラッシュオフ」メニューが表示されます(iOS18以降)。
ナイトモード(夜景モード)
ナイトモード(夜景モード)で撮影できます(iPhone 11以降)。
被写界深度の調整(ポートレート/シネマティックモード)
被写界深度の調整ができます。 写真撮影中であればポートレートモードが使えます(iPhone15Pro以降)。 ビデオの場合はシネマティックモードに切り替えてから操作します(iPhone13シリーズ以降)。
Live Photos
動く写真Live Photosが撮影できます(iPhone 6s / 6s Plus 以降)。 撮影後に、モーションにエフェクトをかけることもできます。
フォトグラフスタイル
撮影時に写真の見た目を変更(フィルターを適用)することができます(iPhone 13以降およびiPhone SE3以降)。 4種類のプリセット (「リッチなコントラスト」「鮮やか」「暖かい」「冷たい」)から選択できます。 一度スタイルを設定すると、撮影時には毎回そのスタイルが使われます。
アスペクト比(縦横比)
撮影する写真のアスペクト比(縦横比)を スクエア/4:3/16:9 から選択できます(iPhone 11以降)。
露出補正値のマニュアル設定
露出補正値をマニュアル設定することができます。同じ露出補正値を使って複数の写真(シーン)が撮影できます(iOS14以降)。 さらに 設定(設定)- カメラ(カメラ)- [設定を保持]-[露出調整]を タッチパネル:ON(オン) にすると、アプリを閉じても露出補正値が保存されます。
アクションモード
撮影モードがビデオの時にアクションモードで撮影できます(iPhone14シリーズ以降)。 手ブレを強力に抑えることができます。
セルフタイマー
セルフタイマーを なし/3秒/5秒/10秒 から設定できます(iOS8以降、5秒が選べるのはiOS18以降)。
フィルタ
写真の色調などを変える「フィルタ効果」を付けることができます。
HDR(High Dynamic Range)撮影
HDR(High Dynamic Range)撮影モードをON/OFFすることが出来ます(iPhone 4 / 5th iPod touch以降)。

撮影モードの切り替え

iPad iPhone 図の赤枠で囲ったところを左右(iPhone)または上下(iPad)にドラッグすると、撮影モードの切り替えができます。 「スクエア」を選ぶと正方形の写真が、「ビデオ」を選ぶと動画が撮影できます。 そのほか「パノラマ」「スローモーションビデオ」「タイムラプス(微速度)撮影」などが選択可能です。
また図の矢印で示した部分をタップすると、 写真(写真)のライブラリにジャンプすることができます。 撮影した写真をすぐに確認することができます。
なおフォーマット(ファイル形式)の切り替えについては 撮影フォーマットの選択:HEIF/HEVC/ProRAW/ProRes をご覧ください。

デジタルズーム

iPad iPhone 画面を2本の指でピンチアウト/ピンチインするとデジタルズームが使用できます。 画面下部にズームバーが表示されるので、これをスライドさせてもOKです。 最大5倍のデジタルズームを使うことが出来ます(iOS4以降)。
ただし光学ズームではないので、拡大すればするほど、解像度は低下します。
なお、拡大した画面を 画面キャプチャ すると、撮影した写真の一部拡大/ファイルサイズ縮小/トリミング(切り取り)を行うことができます。

光学ズーム/レンズの切り替え

iPhone 2016年発売の iPhone 7 Plus より、広角(標準)と望遠の2つのレンズが、 また2019年発売の iPhone 11 Pro より、超広角、広角、標準の3つのレンズが 搭載されました。 または をタップすると、レンズを切り替えることができます。 また、長押しすると図のような画面となり、これをドラッグすると、デジタルズームと併用した無段階ズームができます。

顔認識

iPad iPhone 人物を撮影しようとすると、自動的に顔認識機能が働きます(iOS5.0&iPhone 4S以降)。 認識された顔が、黄色の四角でマークされ、そこにピントが合います。最大10人まで認識します。 絵画や彫刻の「顔」にも反応します。

水平ガイドライン

PC カメラを水平に構えるためのガイドラインを表示することができます(iOS17以降)。 これを有効にすると、デバイスが水平からわずかに傾いていると、画面中央部分に水平を示すラインが表示されます。 デバイスが水平になっていないとラインが白く表示され、水平になると黄色に変わります。
このラインは短時間のみ、しかも水平に近い狭い範囲の角度 (縦方向または横方向) でのみ表示されるため、意図的に傾いた写真を撮ろうとしているときに、この機能が邪魔になることはありません。
この機能を有効にするには、設定(設定)-(カメラ)画面の「構図」欄にある「水平」を タッチパネル:ON(オン) にします。 これは初期値でオンになっています。

フィルタ効果を付ける

iPhone iPhone/iPod touchでは、 をタップすると、フィルタが選択できます。 このような画面となり、効果を選択できます(iOS7以降)。
なお、iPadではこの機能はありません。
また、写真撮影後にも (写真)アプリで加工することが可能です。

スリープからカメラを起動する

iPhone iPhoneでは、ロック(スリープ)状態で、画面右下のカメラアイコンを長押しすると、いきなり Camera(カメラ) を起動して写真を撮ることができます(iPhoneX & iOS11以降)。
iPad iPhone またはロック(スリープ)中に画面を右端から左に向かってフリックすると、 Camera(カメラ) を起動して写真を撮ることができます(iOS10以降)。
iPad iPhone また、コントロールセンターからも、即座にカメラを立ち上げることが可能です。

カメラアプリの設定

解像度・フレームレート・フォーマット
iPad iPhone 設定(設定)- カメラ(カメラ) メニューでカメラの各種オプションが選択できます。
この画面の先頭部分では、各撮影モードごとに、解像度やフレームレート、 撮影フォーマット を選択することができます。
通常のフルハイビジョンビデオは1080p/30fps(解像度1920x1080、秒間30コマ)です。 モデルによっては解像度に4K(フルハイビジョンの4倍)、フレームレートに60fpsや120fpsも選べます。 これらを選んでいると、画面に「60FPS」「4K」と表示されます。 60FPSは、スポーツシーンなど、動きの激しいシーンでより滑らかな動画が撮影できます。
サウンド収録/ビデオにBGMを加える
iPhone 「サウンド収録」メニューでは、ビデオ録画時のサウンド収録方法を、ステレオ / モノラル から選べます。
また「オーディオ再生を許可」を タッチパネル:ON(オン) にすると、ビデオ録画時に、そのときデバイスで再生しているオーディオを停止しません(iOS18以降)。 撮影中のビデオに、その場でBGMなどを加えることができます。
その他の便利な設定
音量を上げるボタンをバーストに使用
ボリュームアップボタンでバースト撮影を行います(iOS14以降)。
QRコードをスキャン
写真やビデオに写っている QRコード(二次元バーコード)を読む ことができます(iOS11以降)。
検出されたテキストを表示
写真やビデオに写っている文字を読み取り、コピー&ペーストしたり、翻訳することができる Live Text機能 を有効にします(iOS15以降)。
グリッド
撮影のガイドに使える格子模様を表示します。
水平
撮影のガイドに使える 水平ガイドライン を表示します(iOS17以降)。
前面カメラを左右反転
前面カメラの映像を左右反転します(iOS14以降)。自撮りするときに役立ちます。
より速い撮影を優先
撮影の速度を上げ、最大1秒に4枚の写真が撮影可能となります(iOS14以降)。

フレームの外側を含めて撮影する


iPhone iPhone 11以降では、超広角レンズを使って、フレームの外側を含めて撮影することができます。
設定(設定)-(カメラ) -[構図]-[フレームの外側を表示]を タッチパネル:ON(オン) にすると、超広角/広角レンズを使ったフレーム外の映像も保存できます。 あとで写真やビデオを編集するときに、フレーム外の映像も使って、画角を変更することができます。
なお、使用しなかったフレーム外の映像は、30日後に自動的に削除されます。
フレーム外の写真は (写真)アプリの[編集]-(トリミング)で利用します。

撮影フォーマットの選択:HEIF/HEVC/ProRAW/ProRes


HEIF / HEVC 形式
iPhone 従来のJPEG/MPEG4形式より優れた、最新・高圧縮率のファイル形式が使用できます(iOS11以降)。 写真は「HEIF」(High Efficiency Image Format、拡張子は".heic")、ビデオは「HEVC」(High Efficiency Video Coding、H.265)が選択可能です。 これにより容量の削減(約50%)や、写真とビデオの組み合わせだったLive Photosが一つのファイルにまとめられるようになることが期待できます。 なお、メールなどで送信するときは自動的にJPEG形式に変換されます。
これは Settings(設定)- カメラ(カメラ)- [フォーマット]画面で「高効率」(新形式:HEIF/HEVC)または「互換性優先」(従来形式:jpeg)で選びます。
HEIF形式の写真はiPhone 7/7 Plus以降で使用可能となります。

注意:
iPod/iPad/iPhoneを直接パソコンに接続して写真を取り出すことが多い人は「互換性優先(jpeg)」を選択してください。 さもないと、パソコン上でHEIF形式からjpeg形式へ変換する手間が発生します。 ライセンスの関係で、多くのツールがHEIF形式には対応していません。 このためHEIF形式からjpeg形式への変換も容易ではありません。
写真の解像度の選択
上の画面で「写真モード」をタップすると、解像度を「12MP」「24MP」から選べます(iPhone14Pro/iPhone15以降)。 「24MP」を選ぶと、より高解像度な写真が撮影できますが、サイズも大きくなります。
Apple ProRAW(DNG) 形式写真
iPhone 上の画面で「ProRAWと解像度コントロール」または「Apple ProRAW」を タッチパネル:ON(オン) にすると、RAW(DNG)形式の写真が撮影できます(iOS14.3以降にアップデートしたiPhone12以降のProシリーズのみ)。
このオプションをオンにしても、通常はRAW(DNG)形式はオフになっています。 カメラの画面右上の[RAW]ボタンをタップした時のみ、RAW(DNG)形式で撮影できます。
RAW(DNG)形式の写真は、ファイルサイズがHEIF,JPEG形式より10倍以上大きく、1枚で約25MBほどを消費します。 ストレージの残容量に注意してください。
Apple ProRes 形式ビデオ
iPhone 上の画面で「Apple ProRes」を タッチパネル:ON(オン) にすると、ProRes形式のビデオが撮影できます(iOS15.1以降にアップデートしたiPhone13以降のProシリーズのみ)。
このオプションをオンにしても、通常はProRes形式はオフになっています。 カメラの画面左上の[ProRes]ボタンをタップした時のみ、ProRes形式で撮影できます。
また「ProResエンコーディング」メニューで、ProResのフォーマットが「HDR」「SDR」「Log」から選べます(iPhone15Pro以降)。
ProRes形式の写真は、ファイルサイズがHEVC形式より最大30倍大きくなります。 ProResをオンにすると、カメラアプリの画面には、撮影可能時間が表示されます。 ストレージの残容量に注意してください。
デバイス本体での録画解像度は最大4K/30fpsですが、USB Type-Cコネクタに外部ストレージを接続すると、最大4K/60fpsのProResビデオ撮影が可能になります(iPhone15Pro以降)。