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iPhoneの写真・ビデオ編集機能とマークアップ機能の使い方

iPhoneの(写真)アプリには、明度や彩度、コントラストやシャープネスなどが修正できる「簡易編集」機能と、文字や図形の書き込みなどができる「マークアップ」機能の2つが搭載されています。 「マークアップ」機能は(写真)アプリ以外にも、(メモ)などあらゆるアプリに組み込まれていて、その場で文字や絵を書き込むことができます。

写真・ビデオの簡易編集画面を開く

iPad iPhone (写真)アプリの中から任意の写真を選び、 画面右上にある「編集」(iOS11以降)または をタップすると、写真の簡易編集を行うことができます(iOS5以降)。 ただしカメラを搭載していないモデルには簡易編集の機能はありません。
iPad iPhone これが「編集」画面です。 一番下にならぶアイコンで機能を選択すると、その上に詳細機能のメニューがアイコンで表示されます。
Live Photos のON(動画付き)/OFF(動画無し)を切り替えることができます(iOS9以降)。 Live PhotosをONにすると、キーフレームを変更したり、トリミングすることができます。 これについては 動く写真Live Photosとは? 編集・エフェクト・アニメーションGIF形式に変換する をご覧ください。
で写真の各種パラメーターが調整できます。(iOS8以降)。
でフィルタ効果が設定ができます。(iOS7以降)。
でトリミング(部分切り取り)と回転ができます(iOS8以降)。
編集した後に、画面の右上に表示される をタップすると、変更結果が保存されます。 なお、オリジナル画像も保存されており、次に簡易編集画面を起動したときに表示される「元に戻す」をタップすると元に戻ります。
をタップすると、編集を「ひとつ前に戻す」「ひとつ先に進める」ことができます(iOS16以降)。 ワンステップずつやりなおし(アンドゥ/リドゥ)ができます。
画面の左上に表示される をタップすると、簡易編集をキャンセルします。 これまでに行った編集結果は破棄されます。
なお、iOS7以前にあった「赤目補正」は、iOS8以降はなくなりました(自動的に適用されます)。
iPhone ポートレートモード で撮影した写真の場合は、このような画面になります。
アイコンをタップすると、被写界深度(ピントが合う範囲)が調整できます(iOS17以降)。 アイコンをタップすると、照明エフェクトを切り替えることができます(iOS17以降)。 また、画面の任意の場所をタップすると、フォーカス位置を変更することができます(iOS17以降)。

ビデオのフレームレートの変更

iPhone 60fps以上の高フレームレートで撮影したビデオを選んで編集画面を開くと、 (タイマー) アイコンが表示されます。 これをタップすると、フレームレートの切り替えができます(iOS18以降)。 高フレームレートで撮影されたビデオの再生速度を遅くすることができます。 フレームレートは、240fps、120fps、60fps、48fps、30fps、24fps から選択できます。

パラメーターの調整

をタップすると写真の 各種パラメーター が調整できます(iOS8以降)。
自動画質補正
iPad iPhone をタップするたびに自動画質補正がオン/オフされます。 明度や彩度、コントラストやシャープネスなどのパラメータが自動補正されます。 ただし、明るいところで撮影した、もともと美しく撮れている写真では、あまり効果はわかりません。
逆光や暗いところで撮影したなど、いまいちの撮影条件で撮影した写真の場合に試してみると良いと思います。
あるいはまず最初に自動修正をかけて、そのあと個別のパラメーターを微調整していくのもよいと思います。
その他多くのパラメータがありますが、まずは効果の分かりやすい 露出/コントラスト/明るさ/彩度 あたりを試してみると良いと思います。
なお、各パラメーターの調整効果については iPhoneで写真を編集・加工する方法/写真の「編集」パラメーターの調整方法 をご覧ください。

フィルタ

iPad iPhone をタップするとこのような画面になります。 (iOS7以降)
画面下部に各フィルタのサンプル写真が並びます。 いろいろなテーマに従って、色調などが変更されます。 左右(iPhone)または上下(iPad)にフリックして、任意のサンプル写真をタップすると、そのフィルタが適用されます。

トリミングと回転

iPad iPhone をタップするとトリミング(部分切り取り)と回転ができます(iOS8以降)。
写真の四隅の「カギかっこ」マークをドラックすると、画面に格子状の線が表示され、トリミングする選択範囲が変更できます。
写真を1本指でドラックすると、写真の位置を移動できます。
写真を2本指でピンチオープン/ピンチクローズすると、拡大・縮小できます。
で、傾き補正ができます。
で、上下方向の台形補正ができます。
で、左右方向の台形補正ができます。
で、90度ずつ回転できます。
で、左右反転できます。
これらのアイコンをタップしたうえで、アイコンの下にある目盛りを左右にドラッグすると、画像が回転/変形します。
なお、iPhoneが画像の傾きを検出した時は、画面上部中央に「自動」ボタンが現れます。これをタップすると、iPhoneの判断した傾きが、自動的に補正されます。
iPad iPhone 画面右上にある をタップすると、画面下部に、このようなメニューが表示されます。 選択範囲の縦横比を変更することができます。スクエア(正方形)や壁紙用、16:9(ハイビジョンTV相当)など、狙った縦横比で一発選択したいときに便利です。
その場でトリミング・アスペクト比(縦横比)変更
iPad iPhone (写真)アプリで写真を表示中にピンチオープンして拡大すると、画面右上に「切り取り」と表示されます(iOS17以降)。 これをタップすると...
iPad iPhone 上で示したトリミング編集画面が開きます。
iPad iPhone また「切り取り」を長押しすると、このようなメニューが表示されます。 ワンタッチでアスペクト比(縦横比)を変更できます。

邪魔なオブジェクトを削除するクリーンアップツール

Apple Intelligence が有効な時に使用できる機能です(iOS18.1以降)。 削除したいオブジェクトや人物をタップ、円で囲む、またはブラシで覆うと、写真の中からそれが消えてしまいます。 この機能はデバイスで撮影した写真だけでなく、パソコンなどから転送した、デジカメなどで撮影した写真にも使用できます。
詳しくは下記のページをご参照ください。

編集手順を別の写真にも適用する

ひとつの写真に対して行った編集の手順を「コピー」して別の写真に「ペースト(適用)」すると、ワンタッチで複数の写真に対して同じ編集を行うことができます(iOS16以降)。
iPad iPhone 写真の編集中に、画面右上にある(その他)アイコンをタップすると、このような画面になります。 「編集内容をコピー」をタップすると、この写真に対して行った編集作業を「コピー」できます。
iPad iPhone すると、このような画面になります。 編集した内容に関するオプションが表示されます。 必要に応じてオプションを選択したうえで、右上の「コピー」をタップします。
つづいて別の写真を開いて「編集」画面に入り、 (その他)アイコンをタップして「編集内容をペースト」をタップすると、 コピーした編集手順が適用されます。
なお、「編集内容をコピー」するときに、その編集を行った写真を保存しておく必要はありません。 ある写真で「ためしに」行った編集をコピーしたあと、編集をキャンセルすると、その写真は元のままになります。

写っているものを切り抜く・背景を削除する

iPhone Visual Look Up (ビジュアル・ルックアップ)という機能を使うと、写っている被写体を切り抜き、背景を削除することができます(iOS16以降)。
Visual Look Upの操作方法については 写っているものを判別する・切り抜く・背景を削除する Visual Look Upの使い方 をご覧ください。

マークアップ機能の使い方:写真やドキュメントに文字や絵を書き込む

上に示した簡易編集とは別に、「マークアップ」という、写真やドキュメントに文字や絵を書き込めるツールが搭載されています(iOS10以降)。 このツールは(写真)アプリ以外にも、(メモ)などあらゆるアプリに組み込まれていて、その場で文字や絵を書き込むことができます。
iPad iPhone アプリの画面右上にある をタップすると「マークアップ」ツールが起動します(iOS10以降)。
画面下のペンなどが並ぶ部分を左右にドラッグすると、別のツールが現れます。 使いたいツールをタップして選択し、画面を指でなぞると、手書きイラストが描けます。
で直前の操作が取り消せます。 タップするたびにどんどん過去に戻すことができます。
画面右上の「完了」をタップすると、変更結果が保存されます。 なお、オリジナル画像も保存されており、次に簡易編集画面を起動したときに表示される「元に戻す」をタップすると元に戻ります。
注意
マークアップ画面の下に並ぶツールの種類や順序は、アプリによって変わる場合があります(iOS18以降)。
ペンの色の選択
iPad iPhone 画面右下に並ぶ丸いマークをタップすると、現在選択している描画ツールで使う、ペンの色が選択できます。 基本色の青、緑、黄色、赤のほかに、いろいろな色をいろいろな方法で選択することができます。 スポイトアイコンをタップすると、編集中の写真から、色をピックアップすることもできます。
筆圧感知ペンで描画する
iPad iPhone 一番左の描画ツールは「筆圧感知ペン」です。iPadで Apple Pencil などの、筆圧を感知できるタッチペンで描画すると、筆圧に応じて太さが変化します。 「筆圧感知ペン」ツールをタップすると、太さと透明度が変更できます。
ペンで描画する
iPad iPhone 左から2番目の描画ツールは「ペン」です。 常に同じ太さのラインが描けます。 境界のはっきりしたラインを描くのに適しています。 「ペン」ツールをタップすると、太さと透明度が変更できます。
マーカーで描画する
iPad iPhone 左から3番目の描画ツールは「マーカー」です。 幅の広いラインを引いたり、塗りつぶしを行うのに適しています。 「マーカー」ツールをタップすると、太さと透明度が変更できます。
消しゴムを使う
iPad iPhone 左から4番目の描画ツールは「消しゴム」です。すでに描画したラインなどを指でなぞると、そこだけ消えます。 「消しゴム」ツールをタップすると、消し方と消す幅を選択できます。 「ピクセル消しゴム」は、ドット単位で、なぞった部分だけが消えます。 「オブジェクト消しゴムは」描画したオブジェクト単位で削除できます。
選択・移動・コピー・削除
iPad iPhone 左から5番目の、ペン先が縞模様の描画ツールは「選択」です。 描画したオブジェクトをタップしたり囲むと、それが点線で囲まれます。 そしてこのような画面になります。
描画したオブジェクトドラッグすると、移動することができます。 また、色を変更したり、コピー/削除ができます。
iPad iPhone 上の画面で (その他) アイコンをタップすると、このようなメニューが表示されます(iOS18以降)。 指で書いた手書き文字をテキストにしたり、翻訳したり、そろえたり(真っ直ぐにする)できます。
画像マジックワンド(Image Wand)を使う
iPhone Apple Intelligence が有効な時には、ここに「画像マジックワンド(魔法の杖)」ツールが表示されます(iOS18.2以降)。 これは文章から、その挿絵にふさわしい画像を生成したり、すでにある画像を描きかえる/ブラッシュアップすることができる「画像の魔法の杖」です。 詳しくは AIで文章に沿った画像を生成・修正する「画像マジックワンド(Image Wand)」の使い方 のページをご覧ください。
直線を引く/ものさしを使う
iPad iPhone 左から6番目の描画ツールは「ものさし」です。 ツールをタップすると画面にものさしが現れます。
ドラッグするとものさしの位置が、二本指でねじるようにすると角度が変更できます。 つづいてペンなどの描画ツールを選び、ものさしの端をなぞると、直線が描画できます。
再度画面下部で「ものさし」ツールをタップすると、画面からものさしが消えます。
細いクレヨンで描画する
iPad iPhone 左から7番目の描画ツールは「細いクレヨン」です。独特のざらざらした質感のラインが引けます。 「細いクレヨン」ツールをタップすると、透明度が変更できます。 筆圧を感知できるタッチペンで描画すると、筆圧に応じて濃さが変化します。
太いクレヨンで描画する
iPad iPhone 左から8番目の描画ツールは「太いクレヨン」です。独特のざらざらした質感のラインが引けます。 「太いクレヨン」ツールをタップすると、太さと透明度が変更できます。 筆圧を感知できるタッチペンで描画すると、筆圧に応じて太さと濃さが変化します。
万年筆で描画する
iPad iPhone 左から9番目の描画ツールは「万年筆」です。 「万年筆」ツールをタップすると、太さと透明度が変更できます。 指またはタッチペンで筆圧を変えて書くと、筆圧に応じて太さが変化します。
毛筆で描画する
iPad iPhone 左から10番目の描画ツールは「毛筆」です。 「毛筆」ツールをタップすると、太さと透明度が変更できます。 筆圧を感知できるタッチペンで描画すると、筆圧に応じて太さと濃さが変化します。
図形を清書する
iPad iPhone 手書きで不完全に描画された図形を、整った図形に清書することができます。 指やタッチペンで図形を描き、描き終わったらそのまま指やタッチペンを画面に当て続けると、清書されます。 直線、曲線、正方形、長方形、円、楕円、ハート、三角、星、雲、六角形、吹き出し、輪郭付き矢印、90度の曲がり角でつながれた直線、矢印付き直線、矢印付き曲線、などが清書されます(iOS14以降)。 この機能は Apple Pencil でも使用できます。
その他のツールを使う
iPad iPhone 画面右下の「+」マークをタップすると、このようなメニューが表示されます。 「ステッカー」「説明」「テキスト」「署名」といったツールを使ったり、図形(シェイプ)の描画ができます。
説明を追加する
iPad iPhone その他のツール・メニューから 「画像の説明」を選ぶと、このような画面になります。 写真に説明を追加することができます。 キーボードが表示されるので、任意の文章を入力します。
なお、これは写真の詳細表示画面から「キャプション」として入力できるものとは異なります。
ステッカーを貼り付ける
iPad iPhone その他のツール・メニューから 「ステッカーを追加」を選ぶと、このような画面になります。 写真に ステッカー を貼り付けることができます。
自分で写真からステッカーを作ったり(iOS17以降)、絵文字をステッカーとして使ったり、iPhoneにあらかじめ準備されているステッカーを使うことができます。
ステッカーの詳細については iPhoneの「ステッカー」の作り方・使い方 をご覧ください。
テキストを書き込む
iPad iPhone その他のツール・メニューから 「テキストを追加」を選ぶと、画面に「テキストボックス」が置かれ、テキストが書き込めます。
「テキストボックス」のへりにある青色の点をドラッグすると「テキストボックス」の大きさが変更できます。 「テキストボックス」の青い枠をドラッグすると位置を移動することができます。 「テキストボックス」は、画面上にいくつも置くことができます。
テキストボックスのそばに並ぶアイコンをタップすると、フォント/書式/色などの変更、コピー、削除ができます。
iPad iPhone テキストボックスのそばに表示される をタップすると、このようなメニューが表示されます。 カット/コピー/複製/削除 ができます。
署名を書き込む
iPad iPhone その他のツール・メニューから 「署名を追加」を選ぶと、手書きで「署名」が描けます。 画面下の「消去」をタップすると、何度でも描き直すことができます。
一度描いた「署名」は画像としてデバイスに記憶されます。 また、「署名」は複数作って保存しておくことができます。
一度「署名」を作ると、二回目以降はそれが一覧表示されます。 過去に作成した署名を、ほかの写真に貼り付けることができます。 「署名」は、画面上にいくつも置くことができます。
シェイプ(図形)を置く
iPad iPhone その他のツール・メニューから 「シェイプを追加」を選ぶと、図形が描けます。
図形のへりにある青色の点をドラッグすると図形の大きさが変更できます。 図形の青い枠をドラッグすると位置を移動することができます。 図形は、画面上にいくつも置くことができます。
図形のそばに並ぶアイコンをタップすると、図形の色、縁取りの色、縁取りの太さ、図形に入れた文字のフォント/書式/色などの変更、コピー、削除ができます。
iPad iPhone 図形の中にある緑色のドットをドラッグすると別の形に変形させることができます。 (例えば6角形を8角形に変形)。
図形をダブルタップすると、その中に文字を入れることができます。 この例では「ヨット」と文字を入れています。
シェイプ(図形)の種類は9種類あります。

手書き文字を編集する

iPad iPhone iOS17までは、マークアップ機能で手書き文字を書いても、それはあくまで「図形」として扱われました。 iOS18以降では、手書き文字を「文字」として理解してくれます。 キーボードから入力したテキストのように編集することができます。
手書き文字の編集方法については 「メモ」に手書き文字を入力する方法 をご覧ください。

iPadだけの機能:Apple Pencilでテキストを入力する

iPad iPadの場合は、画面右下の をタップすると、このようなメニューが表示されます。
自動でしまうタッチパネル:ON(オン) にすると、画面の下に並ぶツールがコンパクトに折りたたまれます。 ツールの表示が邪魔なときに片づけることができます。
指で描画タッチパネル:OFF(オフ) にすると、 Apple Pencil でしか描画できなくなります。 Apple Pencilで繊細な書き込みを行いたいときに便利です。
Pencil設定 をタップすると Apple Pencil の設定画面を開きます。 この画面は、 設定(設定)-[Apple Pencil]からも開くことができます。
iPad いろいろなアプリの文字入力エリアで、Apple Pencilで手書きしたものがテキストに変換されます(スクリブル(Scribble:落書き)機能)。 キーボードで日本語入力を選んでいると手書き文字も日本語テキストに、英語入力を選んでいると英数テキストに変換されます(日本語対応はiOS15以降)。
メモアプリ などの図形入力画面では、ペンに"A"の文字が書かれている“Apple Pencil”描画ツールを選択して描画すると、テキストに変換されます(右図)。
詳しくは iPhoneの文字入力方法/キーボード・音声・画像・ペンで入力する のページの「手書きメモ(描画)を貼りつける/Apple Pencilでテキスト入力する」の章をご覧ください。