iPhoneをTVやコンポに接続する「AirPlay」の使い方
AirPlayとは
AirPlay(エア・プレイ)とは、iPod/iPad/iPhoneそしてパソコンのiTunesから、家庭内のネットワーク経由で、オーディオ機器やテレビなどに、音楽・写真・ビデオを出力する機能の名称です。 通勤、通学時にiPod/iPad/iPhoneで楽しんでいたビデオのつづきを、帰宅後すぐにApple TVで大画面で楽しむことが出来ます。 また、家族や友達、親戚などが持ち寄ったiPod/iPad/iPhoneに格納されているビデオや写真、音楽などを、みんなでテレビで楽しむことが出来ます。必要なもの
AirPlayを楽しむには、音楽・ビデオを出力する機器として、 AppleTVや HomePod、 AirPlay対応のビデオ/オーディオ機器 (Amazon.co.jp) を準備する必要があります。 対応製品には (Works with Apple AirPlay)ロゴが掲示されています。
家じゅうを音楽で満たしたいなら、アップル純正のスマートスピーカー : HomePod を設置するのがおすすめ。 そしてAirPlayで音楽だけでなくビデオや写真も楽しみたいなら、テレビに接続できる AppleTV の利用がおすすめです。
単にテレビに接続したいだけなら:直接ケーブルで接続する
単にiPad/iPhoneの画面をテレビに表示したいだけなら、AirPlayは使わず、より簡単に、専用ケーブル1本で直接テレビに接続する方法もあります。 詳しくは iPhoneをテレビにつなぐ方法 のページをご覧ください。
AirPlayの歴史
当初は音楽配信機能のみをもつ"AirTunes"という名称で、アップルから2004年6月に発表されました。 その後、2010年9月にiOS 4.2の発表に合わせて写真・ビデオ配信機能が追加され、"AirPlay"と名称が変わりました。 さらに、2018年7月のiOS11.4リリースで、複数のスピーカー(AppleTV含む)に対して、同時に同じ音楽を演奏させることができる“AirPlay2”に進化しました。
AirPlay対応機器の例
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Apple TV(アップルTV) シリーズ
小さなお弁当箱程度のボディに無線/有線LANを搭載。 パソコンのiTunesライブラリ、iPhoneやiPadに格納した写真、ビデオや音楽を、 自宅のTVやミニコンポで再生することが出来ます。 オンラインのiTunes Storeで、ビデオをダウンロードレンタル/購入したり、ゲームなどのアプリをダウンロードして楽しむこともできます。2022年発売、Apple TV 4K(2022)の詳細2021年発売、Apple TV 4K(2021)の詳細AppleTVの使い方・楽しみ方・操作方法 -
Apple HomePod mini
ネットワーク接続式のアップル純正スマートスピーカーです。 AirPlayを使ってiPod/iPad/iPhoneやパソコンのiTunesから音楽を流すことができます。 2台並べてステレオ再生したり、たくさん設置してAirPlay2の同期再生機能を使い、家じゅうに音楽を満たすことができます。Apple純正 AirPods, EarPods, HomePod | ヘッドホン/イヤホンカタログ -
AnyCast/EZCast
サードパーティが製造する、低価格なAirPlay対応ビデオ機器です。 USB電源さえ確保できれば、どこでもiPod/iPad/iPhoneの画面をHDMIディスプレイに表示できます。 テレビのほかに、カーナビで使ったり、ビデオキャプチャ機器経由でパソコンに接続して、iPod/iPad/iPhoneの画面を録画したり配信したりできます。AnyCast/EZCastの使い方 / iPhoneをAirPlayでテレビ/カーナビに接続、パソコンでネット配信 -
Belkin SOUNDFORM CONNECT AirPlay 2対応オーディオアダプター AUZ002-A
Belkin Components 2021-09-03 10845円
お客様のステレオをAirPlay 2対応スピーカーに変身させ、iOSデバイスやMacデバイスからのお気に入りの音楽を再生できます。本製品は、デバイスからオーディオ入力のあるスピーカーやレシーバーに音声信号をストリーミングするための光出力と3.5mm出力を備えています。本製品で既存のスピーカーやレシーバーを新しいデジタル機器に変身させ、AirPlay 2機能によってiOSデバイスやMacデバイスの音楽を直接再生できます。iOSデバイスをお気に入りのオーディオ機器に接続できる簡単かつ手頃な方法です。
(iPadシリーズ/iPhone/iPod touch用)
AirPlay2の機能を使用する
複数のデバイスで同時に同じ音楽を演奏させることができる "AirPlay2" の機能を使用するには、AirPlay2に対応したオーディオ機器が必要です。また、それらの機器を(ホーム)アプリに登録しておく必要があります。 詳しくは下記の各ページをご覧ください。
AirPlayの使えるデバイス
AirPlayを楽しめるのは、iTunes10.2 以降と、iOS4.2以降にバージョンアップした- iPod touch (2008年発売の第二世代以降)
- iPhone (2009年発売の3GS以降)
- iPad/iPad mini全モデル
- Apple TV全モデル
また、 AirPlay2を楽しめるのは、 iOS11.4以降をインストールしたiPod/iPad/iPhone および tvOS 11.4 以降をインストールした第四世代以降のApple TV、11.4 以降にバージョンアップしたHomePod です。
なお、市販のミニコンポ・オーディオ機器にも AirPlay対応製品 (Amazon.co.jp) があります。
画面ミラーリング:iPhoneの画面をTVに表示する
画面ミラーリングとは、ビデオや写真に限らず、iPod/iPad/iPhoneの画面に表示されているすべてを、そのままAppleTV経由でテレビにも表示する機能です。 AirPlayミラーリングに対応しているのは、iOS5.0以降にバージョンアップしたiPad2以降、iPhone4S以降と、ソフトウェア4.4以降にバージョンアップしたAppleTVのみです。AppleTVの場合は、 (設定)-[AirPlayとHomeKit]-[AirPlay]で、AirPlayをオンにします。 また、同じ画面の[名前]で、AppleTVに好きな名前を付けることができます。 複数のAppleTVを持っている人は、個別に名前を付けましょう。
そしてコントロールセンターを開いて、 (画面ミラーリング) アイコンをタップします。
なお、AirPlayを中止してiPod/iPad/iPhone本体での再生に戻したいときは、この画面で「ミラーリングを停止」を選択します。
AirPlayに対応した機器が家庭内LANに繋がっているのに一覧に表示されないときはネットに接続できない時の対処方法のページをご参照下さい。
有料ストリーミングサービス( amazon prime video / HULU / NETFLIX )など、著作権で保護されているコンテンツをテレビなどに表示するには、 使用するAirPlay対応機器が、HDCP(コピーガード)に対応している必要があります。
なお、AppleTVはHDCPに対応しているので、これらの有料ストリーミングサービスも正常に再生できます。
ビデオをAirPlayで楽しむ
AirPlayで別の機器にビデオを再生しているときは、iPod/iPad/iPhoneの画面はこのようになっています。
この画面でiPod/iPad/iPhoneを選ぶと、AirPlayを終了します。
音楽をAirPlayで楽しむ
AirPlay2に対応している機器であれば、同時に複数のデバイスが選択可能です。
写真をAirPlayで楽しむ
なお、写真をAirPlay中にiPod/iPad/iPhoneの スクリーンショット を取ると、iPod/iPad/iPhoneの画面と、AirPlayで全画面表示中の写真の 2つの画像が同時にキャプチャされます。
(その他)アイコンをタップし「スライドショー」を選ぶと、写真を自動的につぎつぎと表示することができます。
iTunesに格納されているコンテンツをAirPlayで楽しむ
パソコンのiTunesに格納されている音楽やビデオを、家庭内LANを通して、AppleTV、HomePod その他AirPlay対応機器に送信し、再生することができます。 下記の各ページも合わせてご参照ください。この状態でiTunesでビデオや音楽の再生操作を行うと、AppleTVで再生されます。 しかし環境によっては「AppleTVに接続するときにエラーが起きました」となる場合があります。 このようなときは、「ホームシェアリング」機能を使って、AppleTV側からiTunes内のコンテンツをアクセスしてください。 あるいは下記のページを参照してトラブルを解決して下さい。
うまくAirPlayできない!!
また、パソコンとApple TVの間にあるネットワーク機器で、不具合発生もしくは過剰な機能が動作している可能性があります。 LANケーブルを交換してみてください。またスイッチングハブ、ルーター、インターネット接続用のモデムなどを、電源OFF->ONして再起動してみてください。または可能であれば別の製品に交換してみてください。 またネットワーク機器の高級な機能が通信を邪魔することもあります。 ルーターやスイッチングハブにVLANやIGMPスヌーピング機能、その他パケットをフィルタリングする機能が搭載されている場合は、これをすべてOFFにしてみてください。
これでもうまくいかない場合、理由はいくつか考えられます。 下記のページをご参照下さい。
パソコンでAirPlay
パソコンでAirPlayが楽しめる、AirPlayクライアントソフトがいくつが発売されています。 このようなソフトをMacまたはWindowsパソコンにインストールすると、パソコンにiPod/iPad/iPhoneの画面を表示することができるようになります。 パソコンがAirPlayの受信機として動作します。 さらにその画面を動画として録画できるので、アプリ開発者が説明ビデオなどを作成するのにも便利です。 「X-Mirage(1,760円)」や「Mirroring360(USD11.99)」などがあります。AirPlay関連アプリ
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Air Playit - Streaming Video
iPhoGame Dev, inc. エンターテインメント 無料
パソコンにある動画ファイルを、ネット経由でiPod/iPad/iPhoneで楽しむことができるアプリです。 LANだけでなく、外出先からインターネット経由での接続も可能です。 Air Playitのオフィシャルサイトからサーバソフト“Air Playit Server”をダウンロード/インストールし、iPhone/iPodからそのサーバーを登録すればOK。 MKV, AVI, WMV形式をはじめ、320種類ものビデオ/オーディオ形式のファイルを、事前に変換しておくことなく、ライブコンバージョン機能で、その場で変換しながら再生することができます。 (そこそこの性能のパソコンが必要です。iTunesStore等からダウンロード購入した、著作権保護されたビデオは再生できません。) これを使えばiPhone/iPodの容量を気にしたり、時間をかけて事前にiPhone/iPod用にビデオを変換しておく必要はありません。
詳細を見る(App Store)詳細を見る(iPad用:App Store) -
Air Video
InMethod ユーティリティ 350円
パソコンにある動画ファイルを、ネット経由でiPod/iPad/iPhoneで楽しむことができるアプリです。 Air Videoのオフィシャルサイトからサーバソフト“Air Video Server”をダウンロード/インストールし、iPhone/iPodからそのサーバーを登録すればOK。 LANだけでなく、外出先からインターネット経由での接続も可能です。 mp4, m4v, mov, avi, wmv, asf, mpg, mpeg, mkv, 3gp, dmf, divx, flv形式のビデオを、事前に変換しておくことなく、ライブコンバージョン機能で、その場で変換しながら再生することができます。 (そこそこの性能のパソコンが必要です。iTunesStore等からダウンロード購入した、著作権保護されたビデオは再生できません。) これを使えばiPhone/iPodの容量を気にしたり、時間をかけて事前にiPhone/iPod用にビデオを変換しておく必要はありません。
詳細を見る(App Store)詳細を見る(Free版:App Store) -
TVOut Genie!
JwalSoft Inc. ビジネス 450円
AppleTVユーザー必携!iPod/iPad/iPhoneの画面を、AppleTV(AirPlay対応機器)またはVGA/コンポーネント/コンポジット/HDMIケーブル経由で、テレビに表示できるアプリです。 通常iPad2+Apple Digital AV Adapterの組み合わせ以外では、テレビに表示できる画像は動画と写真程度に限られていました。 しかしこのアプリを使えば、サファリ、メールその他、iPod/iPad/iPhoneのあらゆる画面をテレビに表示できます。
詳細を見る(App Store)
AirPlay関連製品を開発・製造する
iPod/iPad/iPhone向けの周辺機器、アクセサリなどを開発・製造するには、アップル社と MFi(Made For iPod/iPad/iPhone)プログラム契約を結び、ライセンスを獲得する必要があります。 さらにAirPlay関連製品を開発するには、AirPlay Suppriment契約を結ぶ必要があります。 これによってアップル社からAirPlay関連製品開発に必要な情報提供を受けることができます。 各契約についてライセンス費用などは発生しません。無料です。ただし、現在アップル社はAirPlayについてはオーディオの配信技術のみライセンスを行っています。 動画配信機能はサードパーティには開示されていません。
また、AirPlay Suppriment契約を結ぶには、アップル社の審査に通る必要があります。 個人はもちろん、企業であっても、AirPlay機能を搭載した最終製品を出荷するセットメーカーにしかライセンスは供与されません。 たとえばAirPlay機能に対応した部品やSoCの開発、販売を行なおうとするメーカーは審査に通らないようです。