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ドローンのバッテリーを長持ち・復活させる

ここでは、ホビー用のドローンのバッテリーを長持ち・復活させるための知識をご紹介します。

バッテリー取り扱いの基本

一般にホビー用ドローンに使われているバッテリは、iPhoneやノートパソコンと同様の、リチウムイオン/リチウムポリマー(LiPo:リポ)バッテリーです。 これは 「満充電」または「空」の状態で長時間放置されると劣化して、全く充電できなくなってしまいます。 長時間(約10日以上)使わないときは約40~70%程度の充電状態で保管します。
基本、リポバッテリーはほとんど自然放電しませんが、劣化により漏電することがあります。 長期間使用しない場合でも、月に一度はバッテリーチェッカーなどで、バッテリーの調子を確認しましょう。
なお、継ぎ足し充電を何度も繰り返すと、充電を制御(残量管理)する内蔵マイコンが狂ってしまう場合があります。 こうなると残量が十分あっても、電池切れ表示となることがあります。 このときは、一気に満充電状態にして、バッテリが空になって停止してしまうまで連続して使用することを何度か繰り返すと、復帰することがあります。

バッテリーの仕様の読み方

Tiny Whoop batteries
ドローンで使用されるリチウムイオン/LiPoバッテリーは、その性能を「S」「mAh」「C」の3つの記号で表します。

バッテリーのセル(S)


LiPoバッテリーは「セル」という単位で製造されます。 一つのセルの出力電圧は、その大きさ(容量)にかかわらず、1セル(1S)で定格3.7V (フル充電時4.2V、最低可用電圧約3.3V)です。 より高い電圧が必要な場合は、これを複数直列に接続して、2セル(2S:定格7.4V、最大8.4V)、3セル(3S:定格11.1V、最大12.6V)といった構成のバッテリーにします。 複数セルからなるバッテリーは、すべてのセルを同じように充電・放電しないと、いずれかのセルが過充電・過放電状態となり劣化します。 充電にはバランス機能がある充電器を使用し、保管時にもバランスを整える必要があります。 詳しくは、下記の バッテリのバランスを整える をご覧ください。

バッテリーの容量(mAh)


バッテリーの持続時間は容量(mAh)で示されます。これは1時間継続して流せる電流を示します。 例えば、マイクロドローンでよく使用される容量300mAhのバッテリーは、300mAの電流であれば1時間出力できます。 この値が大きいバッテリーを搭載すれば長時間飛行できますが、体積・重量も増すので飛行には不利になります。

バッテリーの放電能力(C)


容量とは別に、一度に出力できる最大の電流を、キャパシティ(C)で表します。 例えば、マイクロドローンでよく使用される「30C/60C」と表記のあるバッテリーは、連続最大30倍、瞬間最大60倍の電流を出力できることを示しています。 容量300mAhのバッテリーならば、連続9,000mA、最大18,000mAもの電流が出力できます。 もちろん30Cの出力で電力を使い続けると、1/30時間(=2分)しかバッテリーが持ちません。

HV規格


LiPoバッテリーには、「HV」や「4.35V」との表記がある製品があります。 これは通常より高い電圧(定格3.8V、フル充電時4.35V)が出力できる製品です。 マイクロドローンのような小さい機体ではより有利ですが、HV規格専用の充電器で通常のLiPoバッテリーを充電すると、過充電となるので注意してください。

バッテリのバランスを整える

LiPo battery checker & balancer and Parrot's Bebop Drone battery
上の「バッテリーのセル(S)」の項で説明したように、各セル間の充電量に差があると(バランスが崩れていると)、放電・再充電時にどれか1つのセルが過放電・過充電となり、バッテリが故障し、最悪発火・破裂してしまいます。 また、このような事故を防ぐため、ドローンメーカー純正の充電器では、バランスが崩れたバッテリーはエラーとなって充電できなくなることがあります。 こんなときは リポ バッテリーチェッカー&バランサー (Amazon.co.jp) を使って、各セルの電圧差が±0.02V以下になるようにバランスを整えます。
購入して間もないバッテリが充電できなくなるのは、ほとんどがバランス崩れが原因です。 各セルの電圧差が0.5V程度の時はバランサーでバランスを整えると復活します。 一方何度も使用したうえで充電できなくなった場合は、写真のようにバランスが大きく崩れ、いずれかのセルがダメ(0V)になっています。 この場合は復活は困難です。こうなる前に、保管時にはバランス調整を行いましょう。
なお、バッテリの端子が汚れていても、いずれかのセルがダメになっているように見えることがあります。 端子を乾いた布で磨いたり、 接点復活剤 (Amazon.co.jp) などで掃除すると復活する場合もあります。

バッテリーチェッカー&バランサーの使い方

上の写真のような リポ バッテリーチェッカー&バランサー (Amazon.co.jp) がいくつかのメーカーから発売されています。 外見が同じなら同じ製品と考えてよいでしょう。 バッテリーチェッカーとドローン用バッテリは、バッテリーから出ている、白いバランス充電用のJST-XHコネクタで接続します。 またはドローンメーカー純正バッテリなどは、 充電アダプタ プレート (Amazon.co.jp) を使って接続します。
バッテリを接続すると、「ピピッ」と音がして、画面左上に各セルの電圧が、画面下部に合計電圧が表示されます。 各セルとも3.30V~4.22V程度の範囲に収まっていれば正常です。
一番左の「Cancel/Mode」ボタンを押すたびに「最低バランス電圧の設定」->「最低放電電圧の設定」->「ノーマルモード(電圧表示)」に切り替わり、右2つのボタンで設定電圧が変更できます。 いずれも初期値は2.20Vになっています。 本来1セルは最低3.30V程度以上に保つべきなので、「最低バランス電圧」をこの値に変更して使用します。 また長期保存する場合の「最低放電電圧」は3.70~3.80V程度を指定します。
セル間のバランスをとる場合
「ノーマルモード(電圧表示)」で一番右の「Barance」ボタンを押します。 すると最低電圧のセルに合わせ、それより電圧の高いセルの放電が始まります。 放電中のセルには電球のイラストが点滅します。 バランス調整が終わると自動的に放電が止まります。
長期間保存する場合
「ノーマルモード(電圧表示)」で真ん中の「Discharge」ボタンを押します。 すると各セルについて、設定した最低放電電圧になるまで放電が始まります。 放電中のセルには電球のイラストが点滅します。 最低放電電圧になったセルは、自動的に放電が止まります。
いずれも放電中はバランサー背面が高熱になります。 可燃物から遠ざけ、風通しを良くしてください。
ただし、放電させる場合はバランサーを使うより、ドローン本体を使ってしばらくホバリングで放置させるほうが効率よく高速に放電できます。

他社製充電機を使って充電する

third-party LiPo Battery Balance Charger and Parrot's Bebop Drone battery
Amazon.co.jpでは、他社製のリポバッテリー用バランス充電器が多く販売されています。 ドローンメーカー純正の充電器はチェックが厳しいため、少しでもバランスが崩れたバッテリーは充電できません。 しかしこのようなバッテリーでも、すべてのセルが機能しているなら、他社製のLiPo用バランス充電器(写真)を使うと充電できる場合があります。 他社製の充電器とドローンメーカー純正バッテリは 充電アダプタ プレート (Amazon.co.jp) を使って接続します。 他社製の充電器で充電し、バランスを整え、放電/フライトすることをくりかえすと復活する場合もあります。
なお、他社製の充電器には、設定ボタンが付いているものがあります。必ず「LiPo」モードで充電してください。

充電できなくなったバッテリの復活

バランサーなどの機材が手元にない場合、充電できなくなったバッテリは、次の方法で復活を試してみてください。
(1)充電器をコンセントにさして充電開始 -> (2)しばらくしてエラー表示、を何度か(何十回か)繰り返すと、充電できるようになる場合があります。
また、充電できなくなったバッテリでも、それを使ってDroneの電源が入れられる/飛行できるなら、バッテリ本体は生きている(少々バランスが崩れているだけ)可能性があります。 しばらく飛行と電源OFFを繰り返した後充電器に接続すると、内蔵マイコンが調整され、充電できるようになる場合があります。

バッテリの廃棄

故障したリポバッテリーは、すべてのセルを完全に放電させてから、地域の指示に従って廃棄します。 これにはバランサーを使う方法、および塩水に数日~1週間程度漬ける方法があります。

バッテリーの機内持ち込み制限

リチウムイオンバッテリーは、過充電や過放電で発火の危険性がある危険物です。 飛行機の持ち込み方法や持ち込み可能な量に制限があります。 旅行などでドローンを飛行機で輸送する場合はご注意ください。 詳しくは モバイルバッテリーの機内持ち込み制限 をご覧ください。

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