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BETAFPV Pavo Pico Walksnail Avatar版 - 100g未満のフルHD空撮マイクロドローン

BETAFPV Pavo Picoは、 デジタルFPVシステム に対応した、離陸重量100g未満のFPVドローンです。 今回はこれに Walksnail Avatar デジタルFPVを搭載して、フルHD空撮CineWhoopを組み立ててみました。

BETAFPV Pavo Picoとは

BETAFPV Pavo Pico with Walksnail Avatar HD Pro Digital VTX
BETAFPV Pavo Picoとは、2023年5月に、中国深センの BETAFPV社 が発売した、中級者向けの FPVドローン です。 ホイールベースはたったの80.8mm、手のひらサイズの小ささながら、2SバッテリーでDJI O3やWalksnail Avatarなどの デジタルFPVシステム を搭載して、軽快に飛行することができます。
Air UnitにWalksnail Avatarを選べば、離陸重量100g未満(バッテリー以外の取り外し可能な付属品の重量は含まない)に収まるので、2022年6月20日より適用される 改正航空法の「無人航空機の飛行ルール」 の、重量が100g以上のドローンに適用される規制の対象から除外されます。 そのため監視オブザーバーを置くことなく、単独でFPV飛行が可能です。

モデルバラエティ


BETAFPV Pavo Picoシリーズには、Air Unit (カメラ、VTX)にDJI O3版とWalksnail Avatar/Caddx Vista/Runcam Link版の2種類が、また受信機にELRS版とTBS版の2種類があります。 さらにFCには"F4 1-2S 12A AIO FC V3"(初期ロット)と"F4 2-3S 20A AIO FC V1"(第二ロット以降)の2種類があります。 第二ロット以降のモデルは若干重量が増加している(プラス1.35g ~ 2.27g:搭載するAir Unitによる)ので、離陸重量に注意してください。 なお、Air Unitは別売です。
  • BETAFPV Pavo Pico Brushless Whoop Quadcopter

    BETAFPV 2023/05/27 USD104.99(約15,200円)(DJI O3)/ USD99.99(約14,490円)(Walksnail)

    ホイールベース:80.8mm / バッテリー:2S / 重量:71.2g(DJI O3)/ 65.88g (Walksnail)
    離陸重量100g未満のデジタルFPV CineWhoopです。 Air untは別売で、DJI O3 Air UnitまたはCaddx Vista、あるいは新発売の32GBメモリーを搭載したWalksnail Avatar HD Proが搭載できます。 バッテリーは2S、ホイールベースは80.8mm、プロペラサイズは45mm。 重量は、バッテリーを除いて、DJI O3の場合は71.2g、Walksnail Avatarの場合は65.88g。 450mAhのバッテリーを含む離陸重量は、それぞれ99.4g, 94.08gとなります。

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  • Walksnail Avatar HD Pro Kit

    CADDX 2023/03 USD159.00(約22,800円)(シングルアンテナ)/ USD169.00(約24,240円)(デュアルアンテナ)

    Avatar HD システムは、業界をリードするテクノロジーである H.265 コードを使用して、超低遅延で 1080p FPV 画質を提供します。 1080P/60FPS、720P/120FPSをサポートします。 カメラはジャイロフローをサポートしており、スムーズで安定したビデオ品質を実現します。 PCB ボードとシェルの設計を更新し、VTX の品質を向上させ、より耐久性を高めました。

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BETAFPV Pavo Picoの紹介

PC この写真は梱包箱と同梱品一式です。 左から、バッテリーとAir Unit用フレーム2個、Pavo Pico、予備のプロペラ1セットと電装パーツ、ネジ類一式です。
Walksnail Avatar用の4PinコネクタはFCにハンダ付け済みです。 ただコネクタを差し込むだけで接続できます。 Caddx Vista/Runcam Linkを使用する場合は、同梱されている6PinコネクタをFCにハンダ付けする必要があります。
組み立てには#0のプラスドライバーと1.5mmのアーレンキー(六角レンチ)が必要です。 どちらも製品には含まれていないので、自分で準備する必要があります。
PC ドローンの上面です。 この上にAir Unitを組み込んだフレームを載せます。 ドローンとAir Unitは4本のネジと電源ケーブルだけで接続されているので、簡単に交換できます。
後ろに飛び出している、白いコネクタが付いたケーブルは、Air Unit用の電源ケーブルです。 ハンダ付け不要で、Walksnail Avatar HD Pro Kitに直接接続することができます。
PC ドローンの下面です。 バッテリーホルダーには、BETAFPV社の2S 450mAhバッテリーが取り付けられます。 バッテリーホルダーをカットすれば、他社製バッテリーをベルクロテープで固定することが可能です。 バッテリーコネクタはXT30です。
PC Walksnail Avatar HD Pro Kitを搭載して完成した状態です。
PC 今回入手したのは、Walksnail Avatar版の初期ロットモデル、 ExpressLRS(ELRS)受信機 搭載版です。 バッテリーを含む重量は94g。 この状態で1080pフルHDのビデオが撮影できるCine Whoopとなります。 RunCam Thumb Proカメラ を搭載すれば、4Kビデオの撮影も可能です。
PC 同じBETAFPV社のMeteor75 (1S HD Digital VTX) Walksnail版との比較です。 ほぼ同じ大きさです。
Meteor75 Digital VTX版は、機体重量に対してパワーが若干不足していて、飛行時間は実質2分程度でした。 Pavo Picoは約4分40秒程度飛行可能です。
PC Firefly Baby Quad (BETAFPV SMO 4Kカメラ搭載)との比較です。 こちらもほぼ同じ大きさです。 しかしPavo Picoはより静かにスムーズに飛行します。

BETAFPV Pavo Picoの組み立て方

BETAFPV Pavo Picoは、Air Unit (カメラ、VTX)が別売です。 自分で組み込む必要があります。
アンテナの取り付け
PC 最初に、Walksnail Avatar HD Pro Air Unitにアンテナを取り付けます。 Pavo Picoに同梱されているCopper Tube Antennaを使います。 Walksnail Avatar版のPavo Picoに同梱されているアンテナは1本です。 もしデュアルアンテナ版のWalksnail Avatarを入手した場合は、アンテナをもう1本追加購入する必要があります。
アンテナを取り付けるときは、写真のように事前にAir Unit用フレームのアンテナ固定用の穴に、アンテナケーブルを通しておきます。
PC Air Unitに付属の金属板をネジ止めして、アンテナの付け根を固定します。 Walksnail Avatar HD Pro Air Unitは、写真のように、アンテナコネクタが下向きになるように、Air Unit用フレームに入れます。
カメラの取り付け
PC カメラを取り付ける場合も、Air Unit用フレームにカメラケーブルを通す必要があります。 カメラの裏ブタを外し、ケーブルを取り外します。 ケーブルは、上に向かって引っ張るだけで、ソケットから取り外せます。
PC カメラのケーブルをフレームに通したら、元通りカメラに取り付けます。 カメラケーブルをソケットに丁寧に押し込み、裏ブタを閉めます。
PC 写真のように、カメラ本体をフレームにネジ止めします。 使用するネジは、Pavo Picoに同梱されている、最も短い六角ナット(1.5mm)です。 カメラのケーブルが長いので、Air Unit用フレームの中に丸めて納めます。
カーボンフレームの取り付け
PC Pavo Picoに同梱されているX字型のカーボンフレーム(VTX Mounting Plate)を、写真のようにAir Unitにネジ止めします。 使用するネジは、こちらもPavo Picoに同梱されている、最も短い六角ナット(1.5mm)です。 カーボンフレームには前後、裏表の区別は無いようです。
Air Unitの取り付け
PC 本体フレームから出ているAir Unit用の電源ケーブル(白いコネクタ)は、写真で示す位置となるように移動しておきます。
写真の赤丸で示した穴に、Pavo Picoに添付されているゴムブッシュを取り付けます。 そして写真に写っている木ネジで、Air Unitを本体フレームに取り付けます。
木ネジはドローンの下側から差し込み、ゴムブッシュとカーボンフレームの穴を介して、Air Unit用フレームにねじ込みます。
PC 写真の赤丸で示したように、ゴムブッシュを介してAir Unitを本体フレームにネジ止めします。 そして最後に電源ケーブルの白いコネクタをAir Unitのソケットに差し込みます。 以上で完成です。
なお、Walksnail Avatar VTXのコネクタは、JST-SH 4ピン(1.0mmピッチ)です。

BETAFPV Pavo Picoの飛行準備

PC フライトコントローラーにアクセスするには、付属のケーブルを使って、USBコネクタユニット(USB Parameter Adjustment Cable)を接続する必要があります。 コネクタは本体フレームの奥深くに位置するので、ケーブルの取り付け/取り外しにはマイナスドライバーやピンセットが必要です。 USBコネクタはType-Cです。
ただし、FCの設定はほぼ完成しており、あまり手を加える部分はありません。
Betaflight
PC FCのファームウェアはBetaflight 4.4.1。特にアップデートの必要はありません。 デバイス名はBEFH/BETAFPVF40S(STM32F40S)です。
ポートの設定はこのようになっています。 ELRS受信機はUART3、デジタルVTXはUART4に接続されています。
また、「基本設定」画面の「エアモードを常時使用」がオンになっていましたが、そのままだと離着陸時に飛び跳ねてしまうことがありました。 Airモードは3ポジションスイッチに設定 したほうが良いでしょう。
PC モードの設定はこのようになっています。 ARMはAUX 1、フライトモードはAUX 2にセットされています。 またAUX 3にはBEEPERが設定済みです。DShotビーコンをONにするだけで使用できます。
PC AUX 4にはタートルモードが設定されています。 このほかには何も割り当てられていません。
各モードのチャンネルを、あなたのプロポの設定に合わせて変更してください。
ELRS受信機
PC "F4 1-2S 12A AIO FC V3"に搭載されているELRS受信機のファームウェアはバージョン2.5.2です。 AIOタイプのFCですが、ELRS受信機は内部でUARTポートにシリアル接続されています。 Wi-Fiを使ってバージョンアップが可能です。 FCに電源を接続して60秒ほど待つとWi-Fiモードになり、FCボード上のグリーンのLEDの一つが高速で点滅します。
PC バージョン3.3.1にバージョンアップできました。 ファームウェアビルド時に指定するデバイス名は"BETAFPV 2.4GHz AIO RX"です。
Air unit
PC Air unitについては特に設定は必要ありません。 図の矢印で示したバインドボタンを使って、ゴーグル/VRXとバインドします。
ただし私の機体では、ゴーグルの中で、OSDの文字全部が盛大に右に寄っていました。 Walksnail Avatar VRX(ゴーグル)の設定メニューの[Display]-[OSD Position]で、表示位置の調整が必要でした。
Walksnail Avatar HD Proの設定方法については、 Walksnail Avatar VRXの使い方 をご覧ください。
バッテリー
PC バッテリーを機体にセットする時には、白いJST-XHコネクタの処置に注意してください。 そのままフリーにしておくと、プロペラに巻き込む可能性があります。 写真のように、XT-30ケーブルで抱え込むように固定するとよいと思います。
この為に、さっそくプロペラを1本折ってしまいました...

BETAFPV Pavo Picoミニレビュー

飛行性能


下のビデオでも見られる通り飛行性能は高く、一般的な75mmのTinyWhoopと同じように軽快に飛行できます。 小回りが利くので、屋外だけでなく、家の中でも思い通りに飛行を楽しむことができます。 Firefly Baby Quad と比べておとなしい飛行フィーリングで、比較的経験の浅いパイロットでも扱いやすいと思います。 モーター音も75mmのTinyWhoopと同じ、特にうるさいということはありません。 また、新品のバッテリーで4分40秒も飛行できました。
I can't believe this is shot on a 100g whoop in 15MPH wind (BetaFPV Pavo Pico DJI O3 )
YouTubeで見る

BETAFPV Pavo Picoの仕様

BETAFPV Pavo Pico Specification
itemdescription
ManufacturerBETAFPV
Flight Time4min
Wheelbase80.8mm
PropsGemfan 45mm-3B black propeller
Motors1102 | 14000kv red and black (2022)
Weight 71.2g (DJI O3), 66.02g (Vista), 65.88g (Avatar) (First batch),
73.47g (DJI O3), 67.37g (Vista), 68.14g (Avatar)(Since second batch)
FramePavo Pico Brushless Whoop Frame
FC & ESCF4 1-2S 12A AIO FC V3(First batch),
F4 2-3S 20A AIO FC V1(Since second batch)
HD VTXSupport DJI O3 Air Unit, Caddx Vista Kit / RUNCAM Link / Walksnail Avatar HD Pro Kit installation
RX VersionSerial ELRS/TBS

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