VR PROの使い方 DJIドローンとVRゴーグルでFPV飛行
VR PRO とは、Michele Vagnetti氏が開発した、DJIドローン用のFPV操縦アプリです。 iPhoneを 市販のVRゴーグル に入れると、まるで自分がドローンに乗って飛んでいるかのような体験ができます。 無料で1フライトあたり100秒間のFPV飛行が何度でも試せます。 App内課金(980円)で100秒間の制限が解除されます。
VR PROオフィシャルサイト (Michele Vagnetti)
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もくじ
FPV飛行に必要なもの
VR PROアプリでFPV飛行をするのに必要なものは、このアプリが対応するDJIドローンとiPhone、そして市販のVRゴーグル、コントローラー接続ケーブルの4つです。対応するドローンは オフィシャルサイト にもリストアップされていますが、DJI社の Mavic 2シリーズ、Mavic Proシリーズ、Mavic Air、Mavic Mini、Spark、Phantom 3/4シリーズです。 2020年8月にMavic Miniが、12月にMavic Air2がサポートされました。
VRゴーグルは、 Google cardboard仕様 互換の iPhone用 VRゴーグル であれば何でもOKです。 今では100円ショップでも、写真のような段ボール製のGoogle cardboard互換VRゴーグルが買えます。 まずはこのような安いもので試してみるのもよいと思います。
コントローラー接続ケーブルは、VRゴーグルに入れたiPhoneとDJIコントローラーを接続するのに使用します。 ドローンに付属しているものでは長さが足りません。 一般市販されている60cmくらいのケーブル を別途購入する必要があります。
VRゴーグルを購入する (Amazon.co.jp)
コントローラー接続ケーブルを購入する (Amazon.co.jp)
VR PROアプリのインストール
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VR PRO for SPARK/MAVIC/PHANTOM
Michele Vagnetti 写真/ビデオ 無料(App内課金あり)
このアプリでは、これまでにない方法でDJIドローンを飛ばすことができます!特に、最高のVR FPVフライトを提供するために設計されています。没入型のフライト体験に身を任せましょう! 好きなだけ無料でアプリを試してみてください(1回あたり100秒)。必要に応じて、無制限のVR飛行時間をロック解除できます(アプリ購入時)。 このアプリは、基本的に市場に出回っているすべてのVRヘッドセットで使用できます。 ビューはすべてのニーズに合わせて完全にカスタマイズ可能であり、位置、寸法、目の幅を設定できます。
詳細を見る(App Store)
アプリをダウンロードする方法
App Storeおすすめアプリ
クイックスタート
とりあえずFPV飛行を体験してみましょう。 DJI FLYアプリの代わりにVR PROアプリを使って操縦します。 アプリが変わる以外は、いつも通りの手順でOKです。右下の (VRゴーグル) アイコンをタップすると、VRモードの操縦画面に移行します。
中央の「Tap to start」をタップすると、 通常の操縦画面 に移行します。
App内課金を行っていないと、100秒飛行した後に、 通常の操縦画面 に切り替わります。
操縦画面に移行しても、ドローンのカメラ映像が映らない、または前回飛行時の、最後の映像が残ったままとなる場合があります。 こんな時は、一度 アプリスイッチャー からVR PROアプリを終了させて、アプリを再起動してください。
アプリの切り替え/終了「アプリスイッチャー」の使い方
VRモードの操縦画面
Mavic miniの場合の画面例です。No. | 説明 |
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1 | コントローラー、iPhone、ドローンのバッテリ残量が表示されます |
2 | コントローラー(iPhone)からの、ドローンの距離が表示されます |
3 | ドローンの速度が表示されます |
4 | 離陸場所からの、ドローンの高度が表示されます |
5 | App内課金を行っていない場合の、VRモードの残り時間が表示されます |
6 | ビジョンシステムの有効/無効状態が表示されます |
7 | コントローラー - ドローン間の電波強度が表示されます |
VRカメラの切り替え
コントローラーのC2ボタン、またはビデオボタンとカメラボタンの同時押し(Mavic mini)で、ドローンからの映像と、iPhoneのカメラで撮影した映像を切り替えることができます。 VRゴーグルを身に着けたまま、地上からの視点で操縦することもできます。 (iPhoneのカメラを遮らないタイプのVRゴーグルが必要)
コントローラーの5Dボタン(Mavic pro)、またはFnボタン(Mavic AirとSpark)、またはRTHボタン(Mavic mini)を短く押すと、ヘッドトラッキングをON/OFFできます。 ヘッドトラッキングをONにすると、VRゴーグルを身に着けた頭を上下に動かすことで、ドローンのカメラ(ジンバル)も上下に動かすことができます。 Mavic 2では、カメラを左右に振ることもできます。
ジンバルの挙動を「Follow」か「FPV」に切り替えることができます。 Followモードでは3軸がスタビライズされ、旋回時にも視界は水平です。 一方FPVモードではロール軸のスタビライズは行われず、旋回時には視界が傾斜します。
この切り替えは、 コントローラーの5Dボタン(Mavic pro)、またはFnボタン(Mavic AirとSpark)、またはカメラボタン(Mavic mini)を2秒以上長押しします。
なお、ヘッドトラッキングとジンバルのFPVモードを同時に使用できるのは、Sparkのみです。
VRゴーグルの視界の調整
VR PROアプリでは、VRゴーグルの形状や、あなたの顔と目に合わせて、VRゴーグルの視界を調整することができます。右スティックを左右に動かすと、左右の画像の位置が広がり/縮みます(目の幅の調整)。
左スティックを上下に動かすと、画像の大きさが変わります。
左スティックを右に動かすと、現在の設定を保存して、「調整モード」を終了します。
なお、近視や老眼などでiPhoneの画面にピントが合わない場合は、VRゴーグル内のiPhoneの位置を前後に移動するとピントが合うようになります。 位置調整やピント調整機能を持ったVRゴーグルの使用をお勧めします。
iPhone用 VRゴーグル/3Dメガネ カタログ
通常の操縦画面
VR PROアプリでは、VRゴーグルを使用せずに、通常の操縦画面で操縦することもできます。ドローンの速度が表示されます | |||
離陸場所からの、ドローンの高度が表示されます | |||
コントローラー(iPhone)からの、ドローンの距離が表示されます | |||
離陸/着陸ボタン | |||
フライトモード(GPS/Atti, Sport, Tripod)が表示されます。Mavic miniでは、コントローラーのビデオ録画ボタンを2秒以上長押しすると、フライトモードが切り替わります。 | |||
ビジョンシステムの有効/無効状態が表示されます | |||
コントローラー - ドローン間の電波強度が表示されます | |||
地図を表示します(ドローンまたはPOIの表示)。 POIについては アプリ設定 の「ARローカライザー」の項をご参照ください。 | |||
GPS衛星受信数およびドローン、コントローラー、iPhoneのバッテリ残量が表示されます | |||
シャッター/録画ボタン | |||
カメラ/ビデオ切り替え | |||
RTH(ホームに戻る)を開始します | |||
飛行可能時間が表示されます | |||
操縦画面モードを、フルスクリーンモードやVR(FPV)モードに切替えます(後述)。 | |||
カメラ設定 画面を開きます。 | |||
アプリ設定 画面を開きます。 | |||
をタップするとこのような画面になります。 フルスクリーンモードやVR(FPV)モードに切り替えることができます。
フルスクリーンモードでは、すべてのパラメータ表示が消えて、ドローンからのカメラ映像のみが表示されます。 画面をタップするとパラメータ表示が戻ってきます。
カメラ設定
をタップするとカメラの設定ができます。カメラの設定画面で - をタップすると、このような画面になります。 写真撮影に関する各種設定ができます。 各パラメーターの選択肢は、接続しているドローンのモデルによって異なります。
- をタップすると、このような画面になります。 ビデオ撮影に関する各種設定ができます。 各パラメーターの選択肢は、接続しているドローンのモデルによって異なります。
- をタップすると、このような画面になります。 写真撮影、ビデオ撮影両方に関する各種設定ができます。
「Video Caption」を (オン) にすると、ビデオのサブタイトル(字幕)トラックに、飛行ログ情報を書き込むことができます。 VLC media player のような字幕が表示可能なビデオ再生ソフトで再生し、字幕表示を選択すると、撮影のパラメータ、GPS位置情報、ホームポイントからの距離、高さ、速度などを見ることができます。
このほか、ヒストグラム表示、撮影中のジンバル固定、グリッド表示、SDカードの容量確認、アンチフリッカー、ファイル名の通し番号のリセット、SDカードのフォーマット などができます。
をタップすると、このような画面になります。 EV(露出補正)値が変更できます。 これを変更すると、連動してISO値、シャッタースピード値が変わります。
アプリ設定
をタップするとアプリの設定ができます。アプリの設定画面で をタップすると、このような画面になります。 コンパス、IMUのキャリブレーション、表示単位の変更、そしてARローカライザーの表示/非表示が指定できます。
ドローンからの映像に重ねて、3種類の「位置」マーカーを表示することができます。
User Location
青色のマーカーで、コントローラー(iPhone)の現在位置を示します。
Home Point
緑色のマーカーで、ホームポイント(電源投入後にドローンが強力な衛星測位システム(GNSS)信号を受信した最初の場所)を示します。
Point Of Interest(POI)
赤色のマーカーで、POI(興味のある場所)と、そこまでの距離を示します。 飛行の目的地や撮影のターゲットなど、気になる場所を飛行前に指定しておくことができます。
基本設定画面の「Set POI」をタップすると、このような画面になります。 地図をタップしてPOIの場所を指定します。また画面左のゲージで、離陸場所からの高度を指定します。
をタップすると、このような画面になります。 ドローンなどの各種パラメータが一覧表示されます。
をタップすると、このような画面になります。 VRモードにおけるヘッドトラッキングの有効/無効、VR画面位置設定のリセットができます。 飛行速度が2m/secになったらヘッドトラッキングを中止して、カメラの方向を中央に戻すように設定することもできます。
をタップすると、このような画面になります。 RTH(ホームに戻る)時の高度、そしてコントローラーとの通信が切れたときの動作を指定することができます。
をタップすると、このような画面になります。 最大飛行距離と最大飛行高度を設定できます。