• 記事をシェア
  •  
  •  
  •  
  • B! 
  •  

MODEL TELEMETRY画面の解説 / テレメトリーの使い方

ここではOpenTX/EdgeTXプロポのTELEMETRY画面の使い方を解説します。

MODEL TELEMETRY画面の機能

MODELメニューにあるTELEMETRY画面は、受信機(機体)から送られてくる各種テレメトリーデータ(現在のバッテリー電圧・電流、モーター回転数、温度など、センサーの計測値)を読み取るのに使用します。 テレメトリーデータのうち、どのデータを読み取るのか、またログに記録するのかを決めて、MODEL情報に登録します。 また、読み取ったテレメトリーデータを使ってプロポ上で計算を行い、それを新たなテレメトリー値として登録することもできます
TELEMETRY画面で登録したテレメトリーデータは、 DISPLAY画面 を使って、操縦中にカスタムテレメトリー画面に表示させることができます。 また、 スペシャルファンクション/グローバルファンクション を使って、ログファイルに保存することができます。

MODEL TELEMETRY画面の解説

PC 「MODELメニュー」から「TELEMETRY」画面を開くと、この図のようになります。 この画面は大きく「RSSI」欄、「Sensors」欄、「Vario」欄の3つに分かれています。
RSSI」欄では、RSSI(Receiver Signal Strength Indicator:受信している信号の強度)に関するアラームが設定できます。
Sensors」欄では、機体に搭載されているテレメトリーセンサーの検出、設定ができます。
Vario」欄では、操縦する機体にその上昇、下降を検知するVariometerを搭載しているときに、その設定ができます。 Variometerはラジコングライダーなどで使用されます。
PC なお、カラーディスプレイ/タッチパネルモデルでも同様に設定できます。

RSSIアラームの設定

RSSIの値は、最も受信状況が良いとき、例えば送信機と受信機が十分に近いときは100(db)となります。 そして送信機と受信機の距離が2倍になる毎に6(db)ずつ低下します。 通常、コントロール不能になるのは約38(db)以下となった時です。
OpenTX/EdgeTXでは、[Low alarm]には45(db)、[Critical alarm]には42(db)を設定することを推奨しています。 このため、例えば送信機と受信機の距離が1000mの時に[Critical alarm]が聞こえた場合には、コントロール不能になるのは約1500m離れた場合と考えられます。
ただし、RSSIの値から送信機と受信機の距離を求めることはできません。 あくまで参考値として使用してください。
RSSI信号に関する詳しい説明は、OpenTXオフィシャルサイトの Telemetry Values のページで読めます。 RSSI欄の各設定項目の意味は下記のとおりです。
RSSI
項目 日本語 説明
Source 信号元 RSSIとして扱うセンサーを指定します。 通常は"default"に固定されており、変更できません。
Low alarm 低アラーム RSSIの値が、ここで指定した値を下回るときに「RF signal low」警告が鳴動します。 通常ここには45(db)をセットします。
Critical alarm クリティカルアラーム RSSIの値が、ここで指定した値を下回るときに「RF signal critical」警告が鳴動します。 通常ここには42(db)をセットします。
Disable alarms テレメトリー音声警告を無効 ここにチェックを入れると、RSSI警告を通知しません。 この場合は、プロポの起動時に「RSSI WARNING」という警告画面が表示されます。
*「日本語」欄の記述は、日本語版の OpenTX/EdgeTX Companion で使われている表記です。

Variometerアラームの設定

Variometerは、機体の高度の変化を、上昇率・下降率(単位はメートル/秒またはフィート/秒)として検出します。 そしてOpenTX/EdgeTXでは、この上昇率・下降率の変化を、アラームの音程の変化として通知します。 実際にどの周波数の音を鳴らすかは、 RADIO SETUP画面 のVariometerメニューで設定します。 Vario欄の各設定項目の意味は下記のとおりです。
Vario (高度計)
項目 日本語 説明
Source バリオ元値 Variometerとして扱うセンサーを指定します。 Sensors欄に登録したテレメトリーセンサーの中から選びます。
Range Sink最大 / クライム最大 Variometerアラームの、音程を変化させる範囲を指定します。 上昇率・下降率がここで指定した範囲内であれば、その値に従ってアラームの音程が変化します。 ここで指定した範囲を超えてしまったときは、アラームの音程は変化しなくなります。 単位はメートル/秒またはフィート/秒です。
Center Sink最小 / クライム最小 上昇率・下降率の変化を無視する範囲を指定します。 上昇率・下降率がここで指定した範囲内の時は、アラームの音程は変化しません。 Variometerの中央値の値のブレを吸収するために設定します。 このため通常[Center]で指定する範囲は、[Range]で指定する範囲の中に納まっています。 単位はメートル/秒またはフィート/秒です。
Tone/Silent センター サイレント 上昇率・下降率が[Center]で指定した範囲内にある時に、アラームを鳴らすか否かを指定します。
*「日本語」欄の記述は、日本語版の OpenTX/EdgeTX Companion で使われている表記です。

テレメトリーデータの設定

Sensors欄では、機体から得られるテレメトリーデータの設定を行います。
Sensors欄の各設定項目の意味は下記のとおりです。
Sensors (センサー)
項目 説明
Discover New ここにカーソルを合わせて[ENTER]キーを押すと、 バインドしている受信機(機体)から送られてくるテレメトリーデータを自動的に検出し、MODEL情報に登録します。 このメニューは、受信機の電源を投入し、プロポとバインドしている状態で操作します。
Add New ここにカーソルを合わせて[ENTER]キーを押すと、 テレメトリーセンサーの登録画面を開きます。 手動でテレメトリーセンサーを登録できます。
Delete All ここにカーソルを合わせて[ENTER]キーを押すと、 検出・登録済みのすべてのテレメトリーセンサーを、MODEL情報から削除します。
No inst. (No Instances) / Ignore instances ここにチェックを入れると、同一のテレメトリーデータが、異なる複数のセンサーの出力(インスタンス)として通知されてしまう場合に、これを解消します。 この問題はセンサーのソフトウェアの不具合であり、通常この機能が必要になることはありません。
OpenTX/EdgeTX Companionの「テレメトリー」画面では、この項目は「マルチセンサーハンドリング無効(disable multi sensor handling)」と書かれています。

テレメトリーセンサーを自動検出する

PC 受信機(機体)とプロポをバインドしている状態で「Sensors」欄の[Discover New]にカーソルを合わせて[ENTER]キーを押します。 するとこの図のように、受信機から、テレメトリーセンサーの情報が読み込まれます。
各センサーの値が更新されたタイミングで、センサー値の右に「*」マークが点滅します。 更新頻度の多いセンサーでは、「*」マークが点きっぱなしになります。
一旦読み込まれたセンサー名は、MODEL情報に保存されます。 これらセンサーの値は、 DISPLAY画面 を使って、操縦中にカスタムテレメトリー画面に表示させることができます。
PC 受信機との通信が途絶えると、あるいは何らかの理由でテレメトリーセンサーの情報が更新されないと、その値は“[]”(カギカッコ)で囲まれます。
PC なお、カラーディスプレイ/タッチパネルモデルでも同様に設定できます。 各センサーの値が更新されたタイミングで、センサー名の右に「●」マークが点滅します。 更新頻度の多いセンサーでは、「●」マークが点きっぱなしになります。
一旦読み込まれたセンサー名は、MODEL情報に保存されます。 これらセンサーの値は、 ウィジェット を使って、操縦中にメイン画面に表示させることができます。
PC 受信機との通信が途絶えると、あるいは何らかの理由でテレメトリーセンサーの情報が更新されないと、その値は赤色に変わります。
自動検出したテレメトリーセンサーは、その名前を選択して[ENTER]を押すと 編集または削除する ことができます。 ログへの出力などを指定することができます。

テレメトリーセンサーを手動で登録する

PC 「Sensors」欄の[Add New]にカーソルを合わせて[ENTER]キーを押します。 するとこの図のようになります。 この画面の各項目を入力すると、テレメトリーセンサーを手動で登録することができます。 センサーを手動で登録する場合は、受信機とプロポをバインドする必要はありません。
登録できるセンサーのタイプには[Custom]と[Calculated]の2種類があります。 これらの差異については、下表の「Type」欄をご覧ください。
これは[Type]欄に[Custom]を選んだ場合の画面です。
PC [Type]欄に[Calculated]を選んだ場合は、このような画面になります。 各フィールドの意味は、下記の表に示す通りです。
センサーの設定値
項目 日本語 説明
Name - センサーの名前を指定します。 4文字以内の英数字、空白、ハイフンで入力します。
Type - センサーのタイプを指定します。 [Custom(カスタム)]または[Calculated(計算値)]が指定できます。
[Custom]を選ぶと、[Discover New]機能で自動登録されないハードウェアセンサーを、手動で定義できます。
[Calculated]を選ぶと、他のセンサーの値を使って、計算で求めるセンサーを定義できます。例えば電圧センサーと電流センサーの値を乗算して、電力を表示するセンサーを設定することができます。
ID ID / インスタンス これはどのようなセンサーなのかを示すID番号で、センサーごとに決められた値を指定します。 これは2つの値から成ります。
一つ目はID番号を指定する4桁の数字で、二つ目はインスタンス番号を指定する1桁の数字です。 ID番号はセンサーのタイプごとに定義されています。 インスタンス番号はセンサーのハードウェアごとに定義されています。 同じタイプ(ID番号)のセンサーを複数接続した場合は、それらを区別するために、ハードウェアごとにインスタンス番号を変える必要があります。 センサーのインスタンス番号を変えるには、センサーに"Sensor ID Changer"という機器を接続する必要があります。
Source - 使用する送信機(Int.(内蔵)/Ext.(外付け))が表示されます。 ユーザーが変更することはできません。
Unit - 単位を指定します。センサーの値を画面に表示するとき、あるいは音声で読み上げるときに、この単位が付加されます。
Precision 精度 センサーの値を画面に表示するときの、小数点以下の桁数を指定します。
[0.–-]:小数点以下は切り捨て。
[0.0]:小数点以下1桁を表示。2桁以降は切り捨て。
[0.00]:小数点以下2桁を表示。3桁以降は切り捨て。
Ratio レシオ センサーの値に乗算する"比率"値を指定します。 一部のセンサーでは、正しい値を読み取るのに、特定の"比率"値を乗算する必要があります。
Offset オフセット センサーの値に加算する"オフセット"値を指定します。 画面に表示されるセンサーの値には、ここで指定した"オフセット"値が加算されます。
Auto Offset 自動オフセット ここにチェックを入れると、センサーの値から、センサーの初期値を減算します。 例えば海抜を読み取る高度センサーに対してこれをセットすると、離陸地点からの相対的な高度が表示できます。
Positive ノーマル ここにチェックを入れると、センサーの値が正の数の時のみ、その値を表示します。 センサーの値が負の数になった時は、ゼロを表示します。
Filter フィルター ここにチェックを入れると、センサーの値を平滑化します。 最近のセンサーの値の平均値を表示します。
Logs ログ ここにチェックを入れると、このセンサーの値がログファイルに保存されます。 ログ採取の設定は スペシャルファンクション/グローバルファンクション の"SD Logs"アクションで行います。
Formula - [Calculated]タイプのセンサーの、計算式を指定します。 詳しくは Calculatedセンサーの計算式 をご覧ください。
Source1, 2, 3, 4 - [Calculated]タイプのセンサーの、計算に使用する引数を指定します。
Persist. (Persistent) 持続 ここにチェックを入れると、モデルの切り替え時、あるいはプロポの電源を落とすときにセンサー値を保存し、再度そのモデルで飛行するときに、保存されていた値を復元します。
*「日本語」欄の記述は、日本語版の OpenTX/EdgeTX Companion で使われている表記です。

Calculatedセンサーの計算式

Calculatedタイプのセンサーでは、以下の計算式が指定できます。 なお、引数は"Source1, 2, 3, 4"欄で指定します。 引数は、Sensors欄に登録したテレメトリーセンサー、およびその符号反転値の中から選びます。 ただし選択する計算式によっては、計算式固有の引数の指定が必要です。
Calculatedセンサーの計算式
計算式 日本語 説明
Add 追加 複数のセンサーの値を加算します。 最大4つの値を入力できます。
Average 平均 複数のセンサーの値の平均値を求めます。 最大4つの値を入力できます。
Minimum 最低値 複数のセンサーの値の最小値を求めます。 最大4つの値を入力できます。
Maximum 最大値 複数のセンサーの値の最大値を求めます。 最大4つの値を入力できます。
Multiply 乗算 2つのセンサーの値を乗算します。
Totalize 合計 1つのセンサーの値を累計加算します。
Cell セル FrSKY Lipoバッテリーセンサーのための計算式です。
"Cell index"欄の数値で指定したセルの、電圧を表示します。
"Cell index"欄に"Lowest"を指定すると、電圧が最も低いセルの電圧を表示します。
"Cell index"欄に"Highest"を指定すると、電圧が最も高いセルの電圧を表示します。
"Cell index"欄に"Delta"を指定すると、電圧が最も低いセルと最も高いセルの間の電圧差を表示します。
Consumpt (Consumption) 消費 電流センサーの値を累計加算して、消費電力(mAh)を求めます。
Distance 距離 GPSセンサーと高度計の値を使って、受信機(機体)とプロポ(パイロット)の間の距離を求めます。
*「日本語」欄の記述は、日本語版の OpenTX/EdgeTX Companion で使われている表記です。

テレメトリーデーターを編集する/個別に削除する

PC TELEMETRY画面のSensors欄に登録されているテレメトリーデーターの名前にカーソルを合わせて、[ENTER]キーを長押しすると、このようなメニューが表示されます。
[Edit]を選ぶと、そのテレメトリーデーターの設定を編集できます。
[Copy]を選ぶと、そのテレメトリーデーターの設定がコピーできます。
[Delete]を選ぶと、そのテレメトリーデーターの設定を削除できます。

テレメトリーデーターをリセットする

PC メイン画面で[ENTER]キーを長押しすると表示されるメニューから、テレメトリーデーターをリセットすることができます。
モノクロモデルでは、ここで[Reset]メニューを選択するとさらにサブメニューが表示されます。 サブメニューで[Reset telemetry]メニューを選ぶと、すべてのテレメトリーを一括でリセットします。 サブメニューで[Flight]メニューを選ぶと、すべての タイマー とテレメトリーを一括でリセットします。
PC カラーディスプレイ/タッチパネルモデルの場合は、メイン画面でトップバーをタップ(タッチパネルモデル)または[ENTER]キーをクリックすると、このようなメニュー(メインナビケーションメニュー)が表示されます。 メニューから[Reset Telemetry]を選ぶとさらにサブメニューが表示されます。
サブメニューで[Reset telemetry]を選ぶと、すべてのテレメトリーを一括でリセットします。 [Reset Flight]を選ぶと、タイマーとテレメトリーを一括でリセットします。
PC あるいは スペシャルファンクション/グローバルファンクション の"Reset"アクションを使うと、テレメトリーデーターをリセットすることができます。 スイッチなどの操作でリセットできます。

OpenTX/EdgeTXプロポの使い方

OpenTX/EdgeTXの使い方

OpenTX/EdgeTXの詳細解説

もっとドローンのことを知りたい