ドローンの操縦資格・免許・ライセンス/無人航空従事者試験(ドローン検定)ってどんな試験?
もくじ
ドローンの操縦資格・免許・ライセンス
国内において、法律上、ホビー用、業務用問わず、ドローンを操縦するために必要な資格・免許・ライセンスというものは存在しません(特定飛行を除く)。 技術基準適合証明(技適):TELEC certification(総務省) を取得した送信機を使うドローンであれば、何の資格も必要なく、誰でも飛行させることが可能です。ただし、飛行させても良い場所・条件は「改正航空法」「小型無人機等飛行禁止法」(いずれも略称)の2つの法律で定められており、 これを超えた場所・条件で飛行させる場合は、国土交通省/警察署への事前届け出と許可・承認の取得が必要です。 詳しくはドローンの飛行ルールと規制・法律とは/小型無人機等飛行禁止法と改正航空法の解説をご覧ください。
なお、ドローンの操縦技術や知識等を客観的に評価するため、いくつかの民間団体が独自の資格認定試験・独自のライセンス発行・スクールの開催を行っています。
また、 マイクロドローン/FPVドローン など、飛行させるドローンが、制御やFPV画像転送などに5GHz帯の無線を使用する場合は、ドローンの資格ではなく 「第四級アマチュア無線技士(四アマ/旧電話級)(趣味で飛行させる場合)」、「第三級陸上特殊無線技士(三陸特)(業務あるいは賞金の出るドローンレースでの飛行など、金銭の授受がある場合)」あるいはこれらの上位となる無線従事者の免許が必要です。
ドローンの飛行ルールと規制・法律とは/小型無人機等飛行禁止法と改正航空法の解説
技適マーク、無線機の購入・使用に関すること(総務省)
無人航空従事者試験(ドローン検定)とは?
無人航空従事者試験(ドローン検定)とは、ドローン検定協会株式会社が運用する民間検定試験のひとつです。 4級~1級までの4段階あり、2015年6月より2か月ごと(1級は4か月ごと)に全国で開催されているものです。 認定されると合格証(カード)が発行されます(2級、1級にはバッジも)。 3、4級は誰でも受検可能。趣味でドローンを飛ばす人も、知識の整理のために受検してみると良いかも。検定試験の詳細はオフィシャルサイトに譲るとして、 このページでは、2018年に実施された試験の受検経験から、試験の様子を伝えたいと思います。
無人航空従事者試験(ドローン検定)オフィシャルサイト
試験会場はどんなところ?
今回私が選択した新橋の試験場は、最大90名入る貸会議室の「新橋ビジネスフォーラム」というところでした。 となりは日本航空協会/航空図書館のビル。JR新橋駅から徒歩約5分の「第一日比谷ビル」8F全フロアを使って1つの会議室となっています。開場は試験開始の30分前、14:30でしたが、この時刻に着くとすでに半数ほどの受検者が席についていました。 席は受験番号によって決められており、スタッフに受験票を見せると、席を指示してくれます。 一般的な長机に2名ずつ座ります。 席には受験番号を印刷した紙が置いてあるので、受験票と見比べて着席します。 机に出してよいものは筆記用具と時計のみ。スマートフォンやスマートウォッチは、時計のみとしても使うことは許されません。 15:00より問題用紙、解答用紙の配布と説明、そして名前と受験番号の記入。15:10より試験開始です。
「新橋ビジネスフォーラム」オフィシャルサイト
何人くらい受検するの?
新橋の会場「新橋ビジネスフォーラム」では、1級、2級、3級の試験が同時に同室で実施され、毎回それぞれ約20名、合計で60名ほどの受検者が集まります。 この中では3級の受検者が一番多く、多い時には30人ほどになります。 一方4級の受検者はとても少なく、多くて数人、少ない時はゼロとなります。 なお、1級の試験は4か月毎(1回おき)ですので、その参加人数は20人程度とゼロ(1級試験の開催は無し)が交互となります。どんな人が来ているの?
性別では男性が圧倒的に多く、ざっと見たところ女性は1割程度かそれ以下の感じでした。 年齢層は高めで、中高年のビジネスマン風の方が多かったです。試験の様子・内容は?
試験内容はドローン検定テキストに沿った問題がほとんどで、テキストの例題がすべて解ければ9割以上の問題はすんなり解けます。 のこり1割以下は直接テキストには例題のない応用問題。でも数値や表現を変えただけの問題なので、難しくはありません。 出題範囲はテキスト全般にわたってまんべんなくピックアップされており、3級の場合は、少々不安な計算問題の出題は全部で4問でした。 試験時間は90分、80点(50問中40問正解)なら認定となります。あまり考え込むタイプの問題はなく、覚えていることを4択で選択していくだけなので試験時間は十分余裕があります。 試験開始後30分経つと退席可能なのですが、1級、2級、3級いずれの受検者も30分経過すると半数以上が退席していきました。 私も1回目の回答は15分程度で完了、その後2回ほどじっくりと回答を見直しても15:45分ごろには退席できました。
上級試験の出題範囲は?
2級の試験の1割(5問)程度は3、4級テキストから、 また1級の試験については、まだテキストが整備されていないこともあり、8割(40問)程度は2級テキストから出題されます。 上級試験を受ける場合は、下級テキストの見直しも怠らないようにしましょう。1級のテキストについてはまだ市販はありません。 試験を申し込み、受験料の支払いを済ませると、申込んだ試験日に出題される範囲のみを網羅したPDF形式のテキストが無料ダウンロードできます。
試験結果はいつわかるの?
試験結果は ドローン検定協会のオフィシャルサイト から確認します。試験日から約10日後に届くはがきに、Webで試験結果を閲覧するための「確認コード」が書かれています。 オフィシャルサイトで「結果発表照会」と書かれたボタンをクリックして、「確認コード」を入力すると合否を確認できます。
なお、問題用紙は持ち帰りが許されており、またオフィシャルサイトには試験の数日後には解答が掲示されるので、 問題用紙にも自分の回答を記入しておけば自己採点が可能です。
また試験後2~3週間程度で、 クレジットカードサイズの「合格証」、そして2級以上の合格者にはバッジが郵送されてきます。 合格者にはLID(ライセンスID)が付与され、Webの結果確認画面や合格証に表示されます。 LIDは上級試験の申込時に必要となります。
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