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RadioMaster Zorroの使い方

ここでは、EdgeTX/OpenTXプロポのRadioMaster Zorroの紹介と使い方を説明します。
  • RadioMaster Zorro 2.4GHz 16CH ホールジンバル

    RadioMaster 2022/02 9,411円

    搭載ファームウェア:EdgeTX(OpenTX)
    人間工学に基づいたデザイン、完璧な表示位置にある大きな明るいLCDスクリーン、トラベル調整可能なHALLセンサージンバル、ナノサイズの外部RFモジュールベイを備えています

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RadioMaster Zorroの紹介

PC RadioMaster Zorroのパッケージです。 クールなブラックの箱を開けると、ブリスターパックに収まったRadioMaster Zorroが現れます。 なお、 18350型バッテリー (RadioMaster) は別売ですが、購入時に同時に注文すると、本体にセットされた状態で届きます。
RadioMaster Zorroの内蔵送信機は、CC2500, 4-in-1, ELRSの3つのバージョンがあります。 今回選択したのは4-in-1モデルで、定価はUSD119.99(約13,605円)です。
PC RadioMaster Zorroの同梱物一覧です。 本体の右にあるのがクイックスタートガイド、画面保護フィルム、USB-Cケーブル、増設バッテリーを本体に留めるためのストラップです。 本体には容量256MBのmicroSDカードがプリインストールされています。 バッテリーさえ一緒に注文すれば、すぐさま使い始めることができます。
なお、画面が奥まった位置に取り付けられていることもあり、画面保護フィルムは貼りにくく、あまり実用的ではありません。
クイックスタートガイドと、より詳しいマニュアルは RadioMaster オフィシャルサイト からダウンロードすることもできます。
PC 別売の Carry Case for Zorro Radio Control (RadioMaster) に収めたところです。
画面には保護フィルムが貼られています。 使い始める前に、赤いタブを引っ張って、保護フィルムをはがします。
ジンバルのスティックエンドのネジ径は3mmです。
PC Jumper T-Pro との比較です。ボディサイズはJumper T-Proよりやや大きく重いですが、堅牢なイメージがあります。 スクロールホイールやスイッチ類も金属製で、頑丈そうです。 ジンバルのサイズとその設置間隔はほぼ同じです。 LCDディスプレイの解像度(128x64)も同じですが、画面サイズが大きいので視認性が良いです。 スイッチ類も多く、頑丈な作りで、T-Proよりも玄人向けな感じです。
なお、ジンバルは RadioMaster TX12シリーズ、 Jumper T12シリーズ と互換性があります。 同じパーツが使用可能です。
中央の緑に光っているのが電源ボタン。その左右がトリムボタンです。
PC プリインストールされているファームウェアはEdgeTXの最新版、2.7.0です。
PC また「ZORRO」「QUAD」「DELTA」「HELI」の4つのモデルがサンプルとして格納されています。
PC 本体上面のラバーのカバーの中には、3.5mmヘッドフォンジャック、トレーナーモード用DSCポート、microSDカードスロット、パソコン接続用USB Type-Cコネクタがあります。 中央の丸い部分には、 External Antenna (RadioMaster) を増設することができます。
PC 本体下面のラバーのカバーの中には、2Sバッテリーを増設するためのJST-XHタイプの3ピンコネクタと、内部バッテリー充電用のUSB Type-Cコネクタがあります。 この周りにある4つの突起は、増設バッテリーを固定するためのストラップ取り付けパーツです。
ここのラバーキャップは、一度開けるとなかなかきちんと閉まりません。改良してほしいところです。
なお、ここに貼り付けられているQRコードはRadioMaster社のオフィシャルサイトを指しているようですが、URLが間違っているためサイトを開くことはできません...
PC アンテナは液晶ディスプレイの裏側に折りたたまれています。 展開するとこのようになります。
PC 本体裏にあるネジを使うと、スティックのスプリング強度が調整できます。 また、スロットルのスプリングを有効/無効に切り替えることができます。 解体することなしにスティックモードを切り替えることができます。 いずれもネジ穴は1.5mmのアーレンキー(六角ナット)です。
(画像はRadioMasterオフィシャルサイトより引用)
PC 本体前面の、ジンバルの上下にあるネジを使うと、スティックの可動範囲を、38度~54度の範囲で調整することができます。 いずれもネジ穴は1.5mmのアーレンキー(六角ナット)です。
(画像はRadioMasterオフィシャルサイトより引用)

AG01 MINI CNC Hallジンバル

PC ジンバルは、オプションの AG01 MINI CNC Hallジンバル (RadioMaster) に交換しました。 2個セットでUSD99.99(約13,700円)と、これだけでプロポが1台買えるお値段です。
このジンバルは、技術者と世界のFPVチャンピオンプロパイロットとともに、1年以上にわたって開発されたとのことです。 全てのパーツがCNCによるアルミ削り出しで作られており、またボールベアリングによって滑らかで正確な感触を実現しています。
このジンバルは、RadioMaster Zorro, TX12シリーズ そして Jumper T12シリーズで使用可能です。
PC ジンバルはプロポのかなめとなるパーツです。 特にFPVドローンの操縦では、ジンバルに強い力を加えて酷使するので、全金属製のAG01 MINIジンバルは安心して使用できます。 スティックエンドのネジ径は、オリジナルと同様の3mmです。
ジンバルを交換しても、本体裏および前面のネジを使うと、オリジナルと同様にテンションや可動範囲を調整することができます。
ジンバルの交換方法は ジンバルの交換方法 で説明しているのでご参照ください。
PC AG01 MINIに添付されている説明書です。 AG01 MINIの寸法は、この図の通りです。
PC AG01 MINIに添付されている説明書の反対側です。 ジンバルのテンションや可動範囲の調整方法が説明されています。

バッテリーのセットと充電

PC RadioMaster Zorroのバッテリーはグリップ部分にセットします。 グリップのカバーを下に向かって引っ張るとバッテリーボックスが現れます。 18350型リチウムイオン電池を左右に1本づつ入れます。
購入時に同時に注文すると、このようにRadioMaster純正ロゴ入りのバッテリーが、本体にセットされた状態で届きます。 ただしバッテリーにはビニールタブが貼り付けられています。使用する前にそれをはがす必要があります。
グリップカバーは、取り外しも取り付けもコツがいります。 取り付け時は、すべてのツメがピッタリ嵌るように丁寧に差し込まないと、すぐに取れてしまいます。
PC 本体にはバッテリーを充電する機能があります。 USB Type-Cケーブルを使って、本体下部のコネクタに、一般に市販されているUSB ACアダプターを接続します。 するとこのように電源ランプが赤く点灯し、バッテリーの充電が始まります。 充電が終わるとランプが消灯します。
RadioMaster Zorroは USB PD規格 に対応しています。 USB PD規格に対応したUSB ACアダプターが使用できます。
なお、本体上部にもUSB Type-Cコネクタがありますが、これはパソコンとの接続用です。 本体上部のコネクタでバッテリーを充電することはできません。 ただしパソコンに接続しているときだけ電圧が上昇するので、本体への給電は行われるようです。

モジュールベイ

PC 本体裏のカバーを上に向かってスライドして取り外すと、NANO(JR Lite)モジュールベイが現れます。 モジュールベイ周辺が広くとられているので、ほとんどのNANOモジュールは、干渉することなく取り付け可能と思われます。
モジュールベイの両側にはSG, SHスイッチが配置されています。 ただしこのボタンの位置では、レースなどで操縦に熱が入るとついつい誤って押してしまうので、ちょっと使えそうにありません。
PC これはNANOモジュールの、Jumper AION-2.4TX-NANO ExpressLRS (ELRS)送信機を取り付けた写真です。

microSDカードの準備

PC RadioMaster Zorroには、EdgeTXのデータ書き込み済みの、容量256MBのmicroSDカードがプリインストールされています。 ELRSバージョン2用のLuaスクリプトも格納されています。 microSDカードスロットは、本体上部、ディスプレイの裏にあるラバーのカバーを外すと現れます。 裏向き(カードの端子が上、ラベルが下)の方向に差し込みます。
PC 容量が不足して新しいSDカードに交換する場合や、EdgeTXのバージョンアップが必要になったときには、 EdgeTX SDカードイメージのリリースページ (GitHub) からSDカードイメージをダウンロードします。 (RadioMaster社のプロポは、仕様上では最大8GBまでしかサポートしていませんが16GBも使用できました。)
microSDカードを準備する手順は EdgeTXプロポ用のmicroSDカード準備方法 をご覧ください。

画面のナビゲーション

PC RadioMaster ZorroでEdgeTXを操作するには、図のスイッチを使います。 操作と機能は下記の表のとおりです。
EdgeTX/OpenTX operation
Name of control Function Description
ENTER 決定/確定 変更・入力を確定します。あるいは項目を選択します。RadioMaster Zorroでは、[MENU WHEEL]の下の方をクリックすると[ENTER]ボタンとして動作します。
EXIT/RETURN キャンセル/戻る 変更・入力をキャンセルします。あるいは前の画面に戻ります。
PAGE 画面の切り替え 複数のページから成る設定画面で、次のページ/前のページに移動します。[PAGE>]キーをクリックすると次のページに、[PAGE<]キーをクリックすると前のページに切り替えます。
CURSOR カーソル/選択位置の移動 カーソルを移動します。RadioMaster Zorroでは、[MENU WHEEL]を回すとカーソルが移動します。
MODEL/SYSTEM MODEL/RADIOメニューの呼び出し MODEL/RADIO(SYSTEM)メニューを呼び出します。[MDL]キーをクリックするとMODELメニュー、[SYS]キーをクリックするとRADIO(SYSTEM)メニューを呼び出します。

メイン画面の操作
画面切り替え
メイン画面で[PAGE>][PAGE<]キーを押すと4つのメイン画面と「CHANNELS MONITOR」画面に切り替えられます。
コンテンツ切り替え
メイン画面でスクロールホイールを回すと、各メイン画面のコンテンツを切り替えることができます。
Telemetry画面
メイン画面で[TELE]キーを押すとTelemetry画面を表示します。
Statistics/DEBUG画面
メイン画面でスクロールホイールを長押しして「Statistics」メニューを選ぶとStatistics画面を表示します。ここで[PAGE>][PAGE<]キーを押すと「DEBUG」画面に切り替えられます。

スイッチ

RadioMaster Zorroには、以下の表に示すようなスイッチが搭載されています。 3ポジションスイッチ2個、2ポジションスイッチ2個、Pot(ポテンショメータ/スライダー)2個、トグルスイッチ4個が搭載されています。
名前 場所 タイプ 説明
SA 左手の上面 トグル 押している間だけON
SB 左手の上面 3ポジション
SC 右手の上面
SD 右手の上面 トグル 押している間だけON
SE 左手の上面 2ポジション
SF 右手の上面
SG 左手の背面 トグル 押している間だけON
SH 右手の背面
S1 左手の上面 ダイアル(Potentiometer)
S2 右手の上面

ジンバルの交換方法

ここでは、RadioMaster Zorroのジンバルを AG01 MINI CNC Hallジンバル (RadioMaster) に交換する手順を説明します。 ただし、この作業はあまり簡単ではありません。 最悪プロポを故障させる可能性があります。 当サイトはジンバル交換作業をお勧めするものではありません。 各自の自己責任で作業してください。
Jumper T12シリーズ やRadiomaster TX12シリーズは、Zorroより簡単にジンバルの交換が可能です。
なお、AG01 MINIジンバルをRadioMaster Zorro以外に取り付ける場合には、事前にスロットル用に使用するジンバルを設定しておく必要があります。 詳しくは AG01 MINI CNC Hallジンバルの商品ページ (RadioMaster) の「Installation for Zorro & TX12」を参照してください。
PC まずはmicroSDカードとバッテリーを取り外し、図に赤丸で示している8つのネジを外します。 この8つのネジは全て同じサイズです。
PC つづいて図に赤丸で示している、ボードに斜めに取り付けられている2つのコネクタを外します。 これはバッテリーとメインボードを結ぶケーブルです。 これを外すと、本体と裏蓋を分離することができます。
PC つづいて図に赤丸で示している11個のコネクタを外します。 取り外す前に、それぞれがどこにつながっていたのかわかるように、ケーブルに印をつけておきましょう。 このうち、青枠で囲った4つのコネクタが、ジンバルのコネクタです。
PC つづいて図に赤丸で示している4個のネジを外します。 するとメインボードが外れます。 中央左に見えている、黒いフラットケーブルに負荷をかけないよう注意して、メインボードを手前に起こします。 このとき、図に青枠で囲んだ、SA, SDボタンのパーツとラバーカバーの一部が引っかかります。 無理にこじ開けないよう、これらのパーツを丁寧に外しながらボードを起こしてください。
PC つづいて図に赤丸で示している8個のネジを外します(写真では一部隠れています)。 するとジンバルが外れます。
そして新しいジンバルを同じように取り付けます。 ジンバルと前面パネルの間には、メタルのリングがはめ込まれています。 リングがずれないように注意してください。
PC 新しいジンバルを取り付ける直前の写真です。 古いジンバルと方向を合わせて、コネクタには同じようにマークを付けます。
PC あとは分解時と逆の順序で組み立てていくだけです。
組み立て時の注意点は、ネジの取り付けです。 筐体が小さく、ネジが差し込みにくいので、本体ケースの中に落としてしまうことがあります。 ピンセットなどを使って、慎重に取り付けてください。
本体ケースの中に落としたネジは、ジンバルのホールセンサーの磁石に吸い付いている場合があります。 ネジが無くなったときは、まずジンバルをじっくり眺めてチェックしてください。
最後に注意すべき点は、このバッテリーケーブルの取り付けです。 裏蓋を取り付けるときに、このケーブルを内部構造で挟んでしまうことがあります。 無理にねじ止めすると、ケーブルを切断してしまう場合があります。 裏蓋がピッタリと嵌らないときは、ケーブルがどこかに引っかかっています。 丁寧にはめなおしてください。
PC 組み上げてmicroSDカードとバッテリーをセットしたら、電源は入れずに、しばらくそのままにして、バッテリーが熱を持っていないかチェックしてください。 もしバッテリーが熱を持っている場合は、どこかでショートが発生しています。 至急バッテリーを取り外して、配線をチェックしてください。
しばらく置いて、何も問題ないようであれば、プロポの電源を投入します。 無事EdgeTXが起動すれば完成です。
PC Input Monitor画面で、すべてのスティック、スイッチ、ダイアル(Pot:Potentiometer)が正しく反応していることを確認してください。 そしてスティックのテンションを調整し、 ジンバルのキャリブレーション を行ってください。

OpenTX/EdgeTXプロポの使い方

OpenTX/EdgeTXの使い方

OpenTX/EdgeTXの詳細解説

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