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バッテリーを長持ちさせる 充電上限設定と低電力モードの使い方

リチウムイオンバッテリーの特性

iPad/iPhoneに使用されている リチウムイオンバッテリーは 「満充電」または「空」の状態で長時間放置されると劣化して、全く充電できなくなってしまいます。 長時間(約10日以上)使わないときは約40~70%程度の充電状態で保管します。
また、USB Type-C PD(Power Delivery)による高速充電を行うには、電源またはバッテリー、充電ケーブル、充電対象デバイス、これら3つのすべてがPD高速充電に対応している必要があります。

バッテリー画面の使い方

iOS9から設定(設定)画面にバッテリー(バッテリー)画面が新設されました。
iPhone iPhone 設定(設定)- バッテリー(バッテリー) を開くと、このようになります。 バッテリー残量などの履歴がグラフ表示されます(iOS12以降)。
低速充電の警告
iPhone 低出力な充電器を使用したときは、この画面に警告表示されます(iOS18以降)。 たとえば出力5Wの充電器を接続していると、オレンジ色の文字で「低速充電」という注意文が表示されます。 また過去の充電状況を示すグラフには、低出力な充電器を使用していた時間が、オレンジ色のバーで表示されます。
iPhoneを高速充電する方法については iPhoneのUSB Type-Cコネクタの説明 / 充電器、ケーブルの選び方/USB PD(Power Delivery)高速充電・高速通信する方法 のページをご覧ください。
iPhone iPhone この画面の下のほうには、各アプリの最近24時間/10日間のバッテリー使用状況が表示されます。
この画面をタップするたびに、「アプリのアクティビティ(各アプリの使用時間)」/「アプリ毎のバッテリー使用状況」表示を切り替えることができます。
必要に応じて アプリスイッチャー を使って起動中の不要なアプリを終了させたり、バッテリー消費が激しいアプリは極力使用しないようにしましょう。

バッテリー残量をパーセント表示する

設定(設定)- バッテリー(バッテリー) 画面で「バッテリー残量(%)」を タッチパネル:ON(オン) にすると、ホーム画面に表示されるバッテリー残量が、数値(パーセント)で表示されるようになります。 (iPhoneはiOS16以降)

低電力モードの使い方

iPhone iPhone 設定(設定)- バッテリー(バッテリー) 画面で「低電力モード(Low Power mode)」を タッチパネル:ON(オン) にすると、 メールの自動送受信(フェッチ動作)やアプリの更新、その他の通信や、高度な描画などを抑止することによりバッテリを約3時間余分に持たせることができます。 その代り処理速度が半分程度に低下します。
「低電力モード」が有効のときは、画面右上のバッテリーマークが黄色くなります。 また、図のグラフにも黄色のバーで表示されます。 充電量が 80 % 以上になると、低電力モードは自動的にオフになります。
なお、iPadシリーズで低電力モードが使えるのは、iPadOS15以降です。
詳しくは iPhone や iPad で低電力モードを使ってバッテリーを長持ちさせる (アップル) をご覧ください。
iPhone 低電力モードは、[バッテリー]メニューで設定する以外に、残量が減った時の警告画面、および Control Center(コントロールセンター) から設定することもできます。
バッテリー残量が20%および10%を切るときに、図のような警告が表示されます(iOS9以降)。 ここで「低電力モード」をタップすると、低電力モードに移行することができます。
iPhone なお、Apple Watchでも低電力モードを設定することができます。 詳しくは Apple Watchの低電力モードと省電力モードの使い方 をご覧ください。

バッテリーの状態・充電の上限・充電の最適化を設定する

設定(設定)- バッテリー(バッテリー) 画面で「バッテリーの状態」をタップすると、バッテリーの健康状態が確認できます( iPhoneはiOS12以降 / iPadは2024年モデル以降&iPadOS17以降 )。 ただしこの画面に表示される内容は、iOSのバージョンおよびデバイスによって異なります。
バッテリーの状態 (iPhone15以降/iPad 2024年モデル以降)
iPad iPhone 最大容量」欄では、バッテリーの健康状態が確認できます。 フル充電した時の容量が表示されます。 新品のバッテリーでは、ここが100%と表示されます。 劣化するにしたがって、ここの値は少なくなっていきます。 バッテリーが劣化したときは バッテリーの交換 を依頼することができます。
充放電回数」欄では、バッテリーサイクル(充放電回数)が確認できます。 これまでに充電/放電された電力容量が、フル充電の場合に換算されて、その回数として表示されます。
製造日/最初の使用」欄では、バッテリーの製造日と使用を開始した日が確認できます。
充電の上限を設定して劣化を抑える
iPad iPhone 設定(設定)- バッテリー(バッテリー) 画面で、
iPhoneでは 「充電」(iOS18以降)または 「充電の最適化」(iOS17)メニューを、
iPadでは「バッテリーの状態」メニューを選ぶと、 充電の上限を設定することができます。 例えば「80%」を選ぶと、常に最大80%までの充電しか行わなくなります。
デバイスを充電器やモバイルバッテリーに接続したままで使用することが多い人は、ここを「80%」などにセットすると、よりバッテリーの劣化を抑えることができます。
バッテリー充電の最適化
バッテリー充電の最適化」(iOS14以降)または「最適化されたバッテリー充電」(iOS13)を タッチパネル:ON(オン) にしておくと、 ユーザーのデバイスの使用状況を解析して、100%未満(80%程度)の状態を長く維持することにより、バッテリーの寿命を延ばしてくれます(iOS13以降)。 例えばこの機能を有効にすると、毎日夜寝る前に充電器にセットしているときは、夜、充電器にセットされたときに、まず80%まで充電を行い、起床の30分前までに100%まで充電します。 詳しくは iPhone の「バッテリー充電の最適化」について (アップル) をご覧ください。
バッテリーの状態(iOS13以降およびiPhone14以前)
iPhone 最大容量」欄では、バッテリーの健康状態が確認できます。 フル充電した時の容量が表示されます。 新品のバッテリーでは、ここが100%と表示されます。 劣化するにしたがって、ここの値は少なくなっていきます。 バッテリーが劣化したときは バッテリーの交換 を依頼することができます。
ピークパフォーマンス性能」と表示されている部分の下には、現在のバッテリーのパフォーマンス状態が、文章で説明されます。 この文章は、バッテリーが通常のピークパフォーマンスに対応できるか否かで変化します。 詳しくは iPhone のバッテリーとパフォーマンス (アップル) をご覧ください。

バッテリーウィジェットを使う

iPhone iPhone 通知センターにバッテリーウィジェットを表示させることができます(iOS9以降)。 iPod/iPad/iPhone本体と、ペアリングしているApple Watch, AirPods, Apple Pencilなどのバッテリー残量が確認できます。 通知センターのウィジェット編集画面で表示のON/OFF、順序が変更できます。

ダークモードを使って省電力する

従来の「液晶ディスプレイ」の代わりに「OLED(有機EL)ディスプレイ」を搭載したモデル(2017年発売のiPhone X以降のFaceID搭載モデル、ただしXRは除く)では、蛍光灯のように各画素が自ら発光するため、画面に黒い部分が多い(画素を消灯)ようにすると電力消費を抑えることができます。 これにはまず、黒い部分が多い壁紙を使います。そして ダークモード を使う方法があります(iOS13以降)。 ダークモードの切り替えは 設定(設定)-(画面表示と明るさ) で行います。
あるいはiOS12以前の場合はアクセシビリティの「色を反転」機能を使います。
[色を反転]機能を有効にするには、 設定(設定)-(一般) -[アクセシビリティ]-[ディスプレイ調整]-[色を反転]で「反転(スマート)」を タッチパネル:ON(オン)にします。 さらに[アクセシビリティ]-[ディスプレイ調整]-[カラーフィルタ]を タッチパネル:ON(オン)にし、「グレイスケール」を選択するとモノクロ表示にすることができます。 すると背景など白い部分が黒くなります。 これらの設定を[アクセシビリティ]-[ショートカット]で設定しておけば、サイドボタンのトリプルクリックで簡単に切り替えることが出来ます。 場面によって使い分けてください。
使い方にもよりますが、[色を反転]機能を有効にすると60%も省電力となるという報告もあります。
なお、OLED(有機EL)ではない、液晶ディスプレイ搭載機種では、画面に白い部分が多い(液晶が消灯してバックライトが透過している状態)ほうが電力消費を抑えることができるので注意してください。

バッテリーを長持ちさせるコツ

本体を再起動する


あまりに普段からバッテリー消費が激しいときは、 まずすべてのアプリケーションの強制停止と、本体の電源OFF->ONを実施してみて下さい。 長い間電源をOFF->ONせずにロック(スリープ)だけで使用していると、多くのアプリやプログラムが起動したままになり、電力消費が多くなります。 ときどきすべてのアプリを終了させて、電源をOFF->ONしてやると、ずいぶんとバッテリが長持ちしたりします。

使い方を見直す


タッチパネルモデルでは、最も消費電力に影響を及ぼすのがディスプレイの点灯、GPS(位置情報)の使用、電話、Wi-Fi、Bluetoothなどの通信機能の使用です。 これらの使用を最小限にすることで消費電力を抑えることができます。 「緊急地震速報」の使用や「通知センター」で多くのアプリからの通知を有効にしている場合も、常時通信が発生するので電気を食います。 また開いたままにしていると、デバイスがスリープ中にも電力を消費するアプリがあります。
以上より、タッチパネルモデルのバッテリを長時間持たせるには、
  • スリープに投入する前にホーム画面に戻す。アプリスイッチャーですべてのアプリを終了する。
  • 不要なときはWi-Fi/BluetoothをOFFにする。
  • ディスプレイを暗くする。あるいは消灯した状態を保つ。
  • 機内モードにする。
  • スリープではなく、完全に電源OFFする。
という手段があります。ただし当然ながら機内モードにしたり電源OFFしたら電話は使えません。必要な機能を生かしつつ、バッテリ消費が最低になるよう工夫してください。
なお、GPS(位置情報)の使用可否は設定(設定)-プライバシー(プライバシーとセキュリティ)-[位置情報サービス]画面でアプリごとに指定することが可能です。 必要最低限のアプリのみ許可することにより、バッテリの持ちが良くなります。 また、iCloudやGmailアプリなどのプッシュ型のネットワーク同期サービスに加入し、 設定-[データの取得方法]を「プッシュ」や「15分ごと」などに設定していると、 定期的に通信を行うため、バッテリの消費が大きくなります。

勝手に動作していないか注意する


デバイスをカバンに入れているとき、本体のスリープボタンやホームボタン、ヘッドフォンのリモコンボタンなどに何かが当たって、ディスプレイが点灯したり勝手に音楽再生が始まっていたりして無駄なバッテリーを消費していることもあります。 カバンなどに入れるときには、ヘッドフォンを本体から外したり、ボタンにモノが当たらないよう注意しましょう。

バッテリーの交換修理方法

設定(設定)- バッテリー(バッテリー) -[バッテリーの状態]画面の「最大容量」欄が80%未満となったら、そろそろバッテリーの交換時期かもしれません。 あるいは保証期間内にもかかわらず、バッテリーがカタログ値の半分の時間も持たない場合は不良品と考えられます。
バッテリーの交換は、アップルストアに持ちんで、修理を依頼します。 アップルのバッテリーのサービスとリサイクル のページで、バッテリーの修理サービスについて読めます。
iPod/iPad/iPhoneを修理に出す方法は、 iPhoneを修理するいくつかの方法 のページで詳しく説明しています。