QNAP NASのセキュリティ マルウエアの削除・ウイルススキャン
2014年以降、QNAP NASを狙うマルウェア: QSnatchが活動 (PCWatchの記事) を続けており、2020年6月時点で世界で約62,000台が感染していると言われています。 QNAP社は、2020年春にマルウエアをスキャン・削除するアプリ“Malware Remover”を公開しました。ここではQNAP NASでMalware Removerを使用する方法を紹介します。 なお、QNAP NASの使い方全般についてはQNAP NASの使い方をご覧ください。
QNAP NASの使い方
Qlockerによるランサムウェア攻撃に対するご案内:QNAP NASを安全にお使いいただくために (QNAP)
QNAP製NASを狙うマルウェアに注意喚起。現在も6万台以上が感染 (PCWatch)
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QNAP実践活用ガイドブック~クラウド時代のネットワークストレージ活用術
技術評論社 2017/10/20 2160円
海外で定番のNAS「QNAP」の基本から応用までを1冊に!クラウドの浸透により,情報システムの世界が大きく変わりました。ネットワークストレージもその1つです。今では多くの企業がクラウドを活用したITビジネス戦略を採用しています。一方で,企業内システムではクラウドだけで情報を扱えるとは限りません。本書は,クラウド時代に最適なネットワークストレージ活用を目的に,企業内ストレージシステムを対象としたシステム構築・運用について解説します。扱う製品は,欧米での人気を誇り,ここ日本でも数年前からシェアを伸ばしている台湾メーカQNAPの製品群です。目的別・規模別による解説のほか,実際の製品を利用した構築・運用事例まで徹底的に解説します。
Malware Removerのインストール
最近のQNAP NASでは、 ファームウェアのバージョンアップ 時にMalware Removerも自動的にインストールされますが、古いモデルでは手動でのインストールが必要です。Malware Removerの設定
ここを設定したら、あとは放っておいてもOKです。 Malware Removerのスキャン実行時間は、約2分程度です。
Malware Removerのログをチェックする
アンチウイルスを有効にする
QNAPにはアンチウイルス機能も搭載されています。 ただし動作中は非常に負荷が高くなり、NASの機能がほとんど使用できなくなります。 定期的なジョブを登録する代わりに、時々手動で実行するだけでも良いかもしれません。 必要に応じて設定して下さい。「アンチウイルスを有効にする」と「自動的に確認して更新します」にチェックを入れ、画面下の「適用」をクリックします。 するとフォルダの事前チェック(?)が始まります。 チェック中はNASのパフォーマンスとメモリ空き容量が低下します。 他の業務に支障ない時間に作業しましょう。 なお、約6TBのコンテンツを格納したNASで、チェックにかかる時間は約1時間でした。
スキャン対象を絞り込むため、フォルダーの指定は必須です。 Office系ドキュメントやメールの格納フォルダーなど、最低限のフォルダーに絞り込みましょう。 コンテンツの容量にもよりますが、「すべてのフォルダー」のままにしておくと、何時間たってもスキャンが終わりません。
設定を終えたら「次へ」をクリックします。
スキャン中はディスクに負荷がかかるので、NASの機能がほとんど使用できなくなります。 ほかのジョブが動いていないとき、またユーザーが使用していないときに動作する様スケジュールしましょう。 またディスクへの負荷を下げるため、実行頻度も最低限にしましょう。
「次へ」をクリックします。
「アクション」欄にある再生ボタンをクリックすると、今すぐスキャンを開始することができます。 最初はすぐにスキャンを起動して、動作を確認しておきましょう。
また運用開始後しばらくは毎回ログを見て、問題なくジョブが動作していることを確認しましょう。