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ImgBurnの使い方 Blu-ray/DVDをコピーする

フリーソフト「ImgBurn」を使用すると、Blu-ray/DVDディスクの取り込み(リッピング)、書き込みができます。 ここでは特にBlu-ray/DVDディスクのコピーに特化して、ImgBurnの使い方を紹介します。
なお、iPod/iPad/iPhoneでビデオを楽しむ方法の全般については、 iPod/iPad/iPhoneでビデオを楽しむのページで解説していますので併せてご参照下さい。

Blu-rayディスクを扱う場合

Blu-ray/DVDの読み込みには、パソコンに搭載されているドライブがBlu-ray/DVDに対応している必要があります。 コピーを行うには、さらにドライブが「書き込み」に対応している必要があります。 対応していない場合は、別途 外付けBlu-ray/DVDドライブ を購入して接続してください。 なお、使用しているBlu-ray/DVDドライブの内蔵ファームウェアが古いと、最新メディアの読み書きがエラーとなることがあります。 記録メディアも書き込み速度の向上などに伴い進化しています。 これにあわせてドライブのファームウェアもバージョンアップしましょう。 ファームウェアの最新版は、各ドライブメーカーや、周辺機器メーカーのサイトからダウンロードできます。

Blu-rayデータの種類

Blu-rayデータの種類
形式解説
BDMV Blu-rayディスクに含まれるすべてのファイルを吸い出したもの。 これをBDISO形式に変換してBD-Rに書き込むと、もとのBlu-rayディスクが再現できる。
BDISO Blu-rayディスクのイメージファイル。 ISO 9660 / UDF ファイルシステムに則ったディスクイメージ。 これをBD-Rに書き込むと、もとのBlu-rayディスクが再現できる。
BDremux / BD remux Blu-rayディスクの中の、特定のビデオ&オーディオトラックのデータ(.tsファイル)を吸い出したもの。 チャプター情報、メニュー、字幕などは含まれない。
このデータから元のBlu-rayディスクを再現することはできないが、ビデオ&オーディオの解像度、ビットレートはもとのBlu-rayディスクと同等。
BDrip / BD rip Blu-rayディスクの中のビデオトラックをエンコードして、mp4形式やmkv形式のビデオデータに圧縮・変換したもの。
このデータから元のBlu-rayディスクを再現することはできない。 またビデオ&オーディオの解像度、ビットレートはもとのBlu-rayディスクより劣っている。

ImgBurnのインストールと初期設定

ImgBurnのインストール
PC ImgBurnのダウンロードページ から"Mirror 7 - Provided by ImgBurn"の文字をクリックしてダウンロードします。 もし何らかの理由でダウンロードできなかった場合は“Mirror 1”~"Mirror 6"のいずれかの文字をクリックしてダウンロードします。
ダウンロードすると“SetupImgBurn_2.5.8.0.exe”といったファイル名のファイルが得られます。 これをダブルクリックするとインストールできます。 ImgBurnはWin95~Win11まで幅広く対応しています。
注意: ダウンロードはかならずImgBurnのオフィシャルサイトから行いましょう。 これ以外の場所で配布されているものには、ウイルス混入などの危険があります。
PC ライセンス同意画面ではチェックを入れたうえ「Next」をクリックします。
PC インストールするファイルの選択画面は、初期値のままでよいでしょう。 もしここで「Uniblue Desktop Shortcuts」など、別ソフト/サービスへのショートカットが含まれていた場合は、そのチェックは外しましょう。 「Next」をクリックします。
PC インストールを進めていくと、このような別ソフト/サービスのインストール選択画面が表示されます。 タイトル部分に「ImgBurnにより推奨/Recommended by ImgBurn」と書かれているものは、不要なソフトです。 よく読んでインストールのチェックを外しましょう。
PC 別ソフト/サービスのインストール選択画面は続けて2つ表示されます。 インストールのチェックを外しましょう。
PC すると、このように尋ねてきます。 起動時に、新しいバージョンのImgBurnがあるかをチェックするか否かの選択です。 お好みで選んでください。
ImgBurnは最近10年間アップデートがありません。「いいえ」を選んでも問題ないでしょう。
PC つづいてブラウザが立ち上がって「Thankyou」画面が表示されますが、閉じてしまって構いません。 「Close」をクリックします。
PC
このようなアイコンがデスクトップに現れたらインストール完了です。
Blu-ray/DVDディスクの暗号解除について
市販のBlu-ray/DVDディスクや、BD/DVDレコーダでダビングした、コピーワンス/ダビング10プロテクトのかかった録画ディスクは暗号化されているため、ImgBurn等のソフトで読み出すには別途暗号解除ソフトが必要となります。 ただし、Blu-ray/DVDディスクの暗号を解除し取り込むこと(リッピング)は2012年10月1日より違法となっています。各自の責任の上でご使用ください。
なお、ビデオカメラを使い、自分で撮影したビデオを焼き込んだBlu-ray/DVDディスクは暗号化されないので、暗号解除ソフトは不要です。もちろん違法でもありません。
起動
PC アイコンをクリックしてImgBurnを起動します。 起動するとこのようなウインドウが現れます。
各種設定
PC ImgBurnの各種設定は[Tools]-[Settings..]から呼び出します。 しかしBlu-ray/DVDをコピーするのに必須な設定変更はありません。
もしパソコンに4GB以上のメモリを搭載しているなら、読み込みバッファ/書き込みバッファサイズを大きめ(256MB~512MB)にすると良いようです。 読み込みバッファサイズは[Build]タブの[Page 2]の「Read Buffer Size」で、 書き込みバッファサイズは[I/O]タブの[Page 2]の「Buffer Size」で指定できます。

Blu-ray/DVDの取り込み(リッピング)

Blu-ray/DVDのコピーは、最初にパソコンのハードディスクにディスクイメージを取り込み(リッピング)、つづいてそれを空きBlu-ray/DVDディスクに書き込む、という手順で行います。 Blu-ray/DVDドライブが2台あれば、Blu-ray/DVDディスクからBlu-ray/DVDディスクへの直接コピー(オンザフライ)も可能です。 ただし、元ディスクが暗号化されている場合は、暗号解除ソフトが影響して書き込み時にベリファイエラーとなるため、オンザフライはできません。
暗号解除ソフトの起動
PC
暗号化されているディスクを取り込む場合は、事前にDVDFab, AnyDVD, DVD43 などの暗号解除ツールを起動しておいてください。
PC Blu-ray/DVDをパソコンに取り込むには「Create image file from disc」ボタンをクリックします。
PC 読み込みたいBlu-ray/DVDディスクを入れるとこのような画面になります。
複数ドライブ搭載しているときは、「Source」欄で読み込み対象ドライブが選択できます。
取り込み先のフォルダ/ファイル名は「Destination」欄のフォルダアイコンをクリックすると変更できます。 DVDを取り込む場合は8.5GB(二層の場合)、Blu-rayの場合は50GB(二層の場合)以上の空き容量のあるハードディスクを選んでください。
設定完了したら、画面左下のイラストをクリックします。
PC 読み込み中はこのような画面になります。パソコンはできるだけ他の操作をせずに待ちます。 読み込みにかかる時間はディスクの容量やドライブの性能に左右されますが、Blu-rayの場合は20分以上になります。 画面右上の「Shut Down Computer」にチェックを入れると、読み込み終了後に自動的にパソコンをシャットダウンできます。
PC このような画面が表示されると読み込み完了です。 指定したフォルダに".iso"形式のファイルが格納されているはずです。 これがBlu-ray/DVDを丸ごと取り出した「イメージファイル」です。
[Mode]-[Ez-Mode Picker...]を選ぶとメニュー画面に戻ります。
イメージファイルを空きディスクに書き込む方法は、下のISOイメージファイルをBlu-ray/DVDへ書き込むをご覧ください。

ISOイメージファイルをBlu-ray/DVDへ書き込む

暗号解除ソフトの停止
PC
Blu-ray/DVDへ書き込む前に、DVDFab, AnyDVD, DVD43 などのディスク関連常駐ツールを起動していたときは、それを終了させましょう。 さもないと書き込みが非常に遅くなったり、ベリファイ時にエラーとなることがあります。
PC ISOイメージファイルをBlu-ray/DVDへ書き込むには「Write image file to disc」ボタンをクリックします。
PC 書き込み可能な空きディスクをドライブに入れるとこのような画面になります。
書き込むイメージファイル(".iso")は、「Source」欄のフォルダアイコンをクリックして選択します。
複数ドライブ搭載しているときは、「Destination」欄で書き込み対象ドライブが選択できます。 「Verify」にチェックを入れると、書き込み後のベリファイ(照合チェック)もやってくれます。
PC なお、空きディスクをドライブに入れると、Windows OSからもこのようなメッセージが表示されることがあります。 これについては「キャンセル」を選んで閉じます。
書き込みに使用する空きBlu-ray/DVDは、書き込むイメージファイルのサイズで選択します。 Amazon.co.jpなどのオンラインストアでまとめ買いすれば、安く購入できます。 30枚、50枚といったスピンドルケースでまとめて買うほうが、しまう場所も取らず値段もお得です。
メディア容量購入
DVD-R、DVD+R(一層)4.7GBAmazon.co.jpで買う
DVD-R DL(二層)8.5GBAmazon.co.jpで買う
BD-R(一層)25GBAmazon.co.jpで買う
BD-R DL(二層)50GBAmazon.co.jpで買う
※市販ディスクは「録画用」「データ用」と分けて売られていますが、暗号解除したディスクをコピーする場合はどちらでも使用できます。 ※DVD+R DL、DVD-RW、DVD+RW、DVD-RAMなどは、再生可能な対応機種が限られるため、使用はお勧めしません。
PC 書き込みに関する設定は、[Tools]-[Settings..]-[Write]タブで行います。 DVDの場合は、[Write Type]欄で、ファイナライズを行うか否かが指定できます。 イメージファイルの書き込みの場合は、[DAO(Disk at once)]を選びます。ファイナライズもやってくれます。 Blu-rayの場合は指定は不要です。
PC 設定完了したら、画面左下のイラストをクリックします。
PC 書き込み中はこのような画面になります。パソコンはできるだけ他の操作をせずに待ちます。 書き込みにかかる時間はイメージファイルの容量やドライブの性能に左右されますが、Blu-rayの場合は20分以上、ベリファイにさらにその2倍近い時間がかかります。 画面右上の「Shut Down Computer」にチェックを入れると、書き込み終了後に自動的にパソコンをシャットダウンできます。
PC このような画面が表示されると書き込み完了です。
[Mode]-[Ez-Mode Picker...]を選ぶとメニュー画面に戻ります。

連続書き込み時の注意


Blu-ray/DVDディスクを何枚も連続で書き込みたいときは、一枚ごとに時間を空けて、Blu-ray/DVDドライブを冷ますようにしてください。 さもないと二枚目以降の書き込みに失敗する場合があります。

ベリファイ(照合チェック)のみを行う

ISOイメージファイルとBlu-ray/DVDディスクの、ベリファイ(照合チェック)のみを個別に行うこともできます。 もしかしたら書き込みに失敗したかも、という事態になったらベリファイして確認してみましょう。
PC ベリファイのみを行うには「Verify disc」ボタンをクリックします。
PC 照合チェックしたいBlu-ray/DVDディスクを入れるとこのような画面になります。
複数ドライブ搭載しているときは、「Source」欄で読み込み対象ドライブが選択できます。
比較対象となるISOイメージファイル(".iso")は、「Image File」欄のフォルダアイコンをクリックして選択します。
設定完了したら、画面左下のイラストをクリックするとチェックが始まります。

ISOイメージファイルを作る

すでにBlu-ray/DVDからリッピング済みの[BDMV]や[VIDEO_TS]フォルダを持っているときは、ディスクに書き込む前にISOイメージファイルを作ります。
PC ISOイメージファイルを作るには「Create image file from files/folders」ボタンをクリックします。
PC 書き込みたいデータを「Souce」欄にドラッグ&ドロップします。 Blu-rayの場合は[BDMV]と[CERTIFICATE]の2つのフォルダを指定します。 DVDの場合は[VIDEO_TS](と、もしあれば[AUDIO_TS])を指定します。
PC 作成するISOイメージファイルの格納先を「Destination」欄で指定します。 フォルダのアイコンをクリックするとフォルダが指定できます。
PC 「Options」欄でファイルシステムとUDFのリビジョンを指定します。
メディアFile SystemUDF Revision
BD-RUDF2.60
BD-REUDF2.50
DVDISO9660 + UDF1.02
その他は初期値のままでOKです。 誤って他のパラメータを変えてしまったときは「Reset Settings」をクリックしてすべてを初期値に戻してやり直します。
PC 「Labels」欄でボリュームラベルを指定します。
PC 設定完了したら、画面左下のイラストをクリックします。
PC するとこのような確認画面となります。 指定に間違いないか確認の上、良ければ「OK」をクリックします。
PC するとISOイメージファイルの作成が始まります。 作成にかかる時間は、Blu-ray一層(最大25GB)で20分前後といったところです。
PC このような画面が表示されると作成完了です。 出来上がったISOファイルはISOイメージファイルをBlu-ray/DVDへ書き込むに示した手順でディスクに書き込みます。 一度ISOファイルを作ってしまえば、それを何枚にでもコピーできます。
[Mode]-[Ez-Mode Picker...]を選ぶとメニュー画面に戻ります。

Blu-ray/DVDが読めない、エラーになる!?

Blu-ray/DVDはCDより情報密度が高く、ちょっとしたことで読み取りエラーが発生することがあります。 エラーが発生したら、Blu-ray/DVDをきれいに拭いて再度読み取りを行わせてみてください。 また、Blu-ray/DVDドライブが傾いていたり、縦置きで設置されている場合にも読み取りエラーが発生することがあります。 パソコンを横に寝かしたりして、Blu-ray/DVDディスクを水平にセットできる状態で再度読み取りを行わせてみてください。
また、DAEMONTOOLやDVD43などのフリーソフトとの相性問題が発生する場合があります。 これらのソフトも最新版に入れ替えたり、使用していないツールは常駐を終了させるとうまくいく場合もあります。

iPad/iPod/iPhone用のビデオに変換する

Blu-ray/DVDディスクの動画をiPad/iPod/iPhone用のビデオに変換するには、下記をご覧ください。

.CDI形式ファイルをCD-Rに書き込む

ImgBurnでは、ソフト"DiscJuggler"で生成された.CDI(Compact Disk Image)形式のファイルを、CD-Rに書き込むこともできます。
PC .CDI形式ファイルをCD-Rに書き込むには、プラグインの導入が必要です。 プラグインは ImgBurnのオフィシャルサイトのダウンロードページ からダウンロードできます。 オフィシャルサイトを開き、画面を一番下までスクロールします。 すると「Padus .CDI File Mounter」というプラグインがあります。 ここにあるリンクをクリックすると「pfctoc.zip」という圧縮ファイルがダウンロードできます。
PC 「pfctoc.zip」を解凍すると、このような3つのファイルが得られます。 これらすべてをImgBurnのインストールフォルダに移動します。
PC ImgBurnのインストールフォルダは、通常 "C:\Program Files (x86)\ImgBurn" です。
PC .CDIファイルを書き込むには「Write image file to disc」メニューをクリックします。
PC 画面上部の"Source"欄でフォルダのアイコンをクリックして、書き込みたいCDI形式ファイルを指定します。 BD/DVDドライブにカラのCD-Rをセットします。 そして画面下のアイコンをクリックすると書き込みが始まります。
PC 書き込みに成功すると、このような画面になります。