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Face ID(顔認証)の使い方

Face IDとは、正面上部のセンサーハウジング(本体上部の切り欠き部分)に搭載された「TrueDepthカメラシステム」を使ってユーザーの顔を判別し、iPod/iPad/iPhoneのロックを解除したり、iTunes Store/App Storeのパスワード入力の代わりに使用するものです。 ホームボタンの削除に伴い、Touch ID(指紋認証)の代わりとなるものとして、2017年11月に発売されたiPhone X(テン)から搭載されました。 使い方は簡単、一度顔情報を登録したら、あとはiPhoneのほうを向くだけでOKです。 ただし、1台のiPhoneには1人の顔情報しか登録できません。

Face IDの使えるデバイス

Face IDが使用できるのは以下のモデルです。
Face IDの使えるデバイス
シリーズ モデル
iPad Pro M4 (2024)
6 (2022)
5 (2021)
4 (2020)
3 (2018)
iPad Air 対応無し
iPad 対応無し
iPad mini 対応無し
iPhone 16/16 Plus (2024)
16Pro/Pro Max (2024)
15/15 Plus (2023)
15Pro/Pro Max (2023)
14/14 Plus (2022)
14Pro/Pro Max (2022)
13/13 mini(2021)
13Pro/Pro Max (2021)
12/12 mini (2020)
12Pro/Pro Max (2020)
11 (2019)
11Pro/Pro Max (2019)
XR (2018)
XS/XS Max (2018)
X (2017)
iPod touch 対応無し

Face IDの事前準備

Face IDを使うには、最初に顔情報の登録が必要です。
iPad iPhone 顔情報の登録を行うには、事前に「パスコード」の設定が必要です。 まだiPod/iPad/iPhoneに「パスコード」の設定を行っていない場合は、先にこれを行って下さい。
iPad iPhone 顔情報の登録は、 設定(設定)-(Face IDとパスコード) から行います。 顔認証は「iPhoneのロックを解除」、「Apple Pay」、「App StoreとiTunes Store」のログイン、「Safari自動入力」に使用できます。 このどれか、またはすべてを タッチパネル:ON(オン) にします。
または画面の下のほうにある「Face IDを設定」をタップします。
iPad iPhone するとこのような画面になります。「開始」をタップします。
iPad iPhone 画面に表示される指示に従って、顔をゆっくり動かします。 矢印が表示されたときは、そちらのほうに顔を向けます。 グリーンのゲージが一周すると完成です。
(出演:スティーブ・ジョブス フィギュア)
顔を動かすことができない場合
もしけがや病気など、何らかの理由で、指示に従って顔を動かすことができない場合は、画面下部の「アクセシビリティオプション」をタップします。 すると顔を動かすことなくスキャンすることができます。 その代わりFace IDを使用するときのiPhoneを見る角度がよりシビアに(認証が困難に)なります。
iPad iPhone しばらくするこのような画面になります。「続ける」をタップすると、再度顔のスキャンが始まります。
iPad iPhone このような画面になったら顔情報の登録完了です。 「完了」をタップします。
iPad iPhone さぁ、iPod/iPad/iPhoneをロックした上で、iPhoneのほうを向いてみて下さい。 ロック画面に表示されている鍵マークが開くのが確認できるはずです。 あとは画面を下から上に向かってフリックするとホーム画面が表示されます。

Face IDのオプション設定:マスクをしたまま/目をつぶって

設定(設定)-(Face IDとパスコード) 画面から、Face IDのオプションが設定できます。 マスクをしたまま、あるいは目をつぶったままでFace IDを使うこともできます。
iPad iPhone iPhoneのロックを解除タッチパネル:ON(オン)にすると、画面のロックが顔認証でアンロックできるようになります。
iTunes StoreとApp Storeタッチパネル:ON(オン)にすると、iTunes Store、App Storeで音楽、ビデオ、アプリ購入時のApple IDパスワード入力が、顔認証で代用できるようになります。
ウォレットとApple Payタッチパネル:ON(オン)にすると、Apple Payの支払いが顔認証でアンロックできるようになります。
パスワードの自動入力タッチパネル:ON(オン)にすると、iCloudキーチェーンに保存された各WebサービスのIDとパスワードの入力が、顔認証で代用できるようになります(iOS12以降)。
マスクをしたまま顔認証
設定(設定)-(Face IDとパスコード) 画面で「マスク着用時FaceID」を タッチパネル:ON(オン)にすると、マスクを着用していても、目元の認証だけでアンロックできるようになります(iOS15.4以降、およびiPhone12シリーズ以降のみ)。 ただし、顔全体を使う認証に比べてセキュリティは低下します。 AppleWatchを所有している場合は、 AppleWatchでロックを解除する ように設定してください。
目をつぶって顔認証
何らかの理由で目を開けられない方は、 設定(設定)-(Face IDとパスコード) または 設定(設定)- (アクセシビリティ)- [Face IDと注視]で 「Face IDを使用するには注視が必要」を タッチパネル:OFF(オフ) にします。 すると目をつぶったままでも認証できます。 その代わり、寝顔を認証に使われる可能性があるなど、セキュリティは低下します。
画面を見ていないときは省電力
設定(設定)-(Face IDとパスコード) または 設定(設定)- (アクセシビリティ)- [Face IDと注視]で 「画面注視認識機能」を タッチパネル:ON(オン) にすると、 iPhoneの画面を見ていないときはディスプレイを暗くしたり、iPhoneの画面を見ているときは通知音を小さくしたりしてくれます。 ほかにも、Safari を使っている場合は、iPhoneの画面を見ているかどうかが検知され、見ていなければ画面がオフになります。

顔認証に失敗したとき

iPad iPhone 顔認証に失敗したときは、画面を下端から上に向かってスワイプするだけで再認証が行われます(iOS12以降)。 あるいは顔が隠れてFaceIDが使用できないときは、すぐさま図のような画面になるので、パスコードを入力してロック解除します(iOS13.5以降)。
Face IDがうまく動作せず、パスコードの入力を行ったときは、その時に読み取った顔データがFace IDにも反映され、その後より正確な認証が行えるようになります。
iPad iPhone iOS 13.4.1以前では、マスクを身に着けている場合など、FaceIDが使用できないときは、 写真の画面で「Face ID」と書かれている部分をタップするか、またはロック画面で画面を下から上に向かってフリックするとパスコードの入力画面になります。パスコードでロック解除ができます。
マスクをしている場合は、AppleWatchを身に着けていると自動的にアンロックするように設定することも可能です。 詳しくは下記をご覧ください。

アニ文字・ミー文字を使う

顔認証に対応したデバイスでは、ユーザーの表情を読み取って、キャラになりきって動く顔文字を作れる「アニ文字(Animoji)」、 キャラの顔を自由にデザインして似顔絵キャラを作れる「ミー文字(Memoji)」が使えます。 詳しくは下記をご覧ください。

緊急時、一時的にFace IDを無効にする

iPhone サイドボタンと音量(+または-)ボタンを同時に2秒押すと、画面に電源OFFのスライダーが表示されます。 このときにサイドボタンを押して画面ロックをかけると、一時的にFace IDを無効にすることができます。 次のアンロック時にはパスコード入力が必要になります。
緊急時(例えば犯罪者に拉致された場合など)に、本人の意思にかかわらず、Face IDでデバイスをアンロックされることを避けることができます。

USB/Lightningポートのセキュリティを強化する

Lightningポートに接続すると、パスコードのロックを解除してしまうデバイスが製造されています。 これにより、盗難されたiPad/iPhoneが、犯罪者によって勝手にアンロックされる可能性があります。
これを防ぐには、 設定(設定)-(Face IDとパスコード) 画面の「アクセサリ」または「USBアクセサリ」を タッチパネル:ON(オン)にします(iOS12以降)。 すると、パスコードロックをアンロックしない限り、Lightningポートに接続したパソコンとの同期や、アクセサリとのデータ通信ができなくなります。 なお、この場合も充電を行うだけならアンロックは不要です。

複数の顔を登録する

1つの顔登録で失敗する場合の回避策として、複数の顔を登録することができます。 帽子をかぶったり、髪形を変えたり、メガネなどを身に着けたりしたときに認識率が低下する場合は、「別の容姿」を登録しましょう。
iPad iPhone 設定(設定)-(Face IDとパスコード) の画面を開き、「もう一つの容姿を設定」をタップすると、複数の顔を登録することができます(iOS12以降)。 なお、ここで別の人物を登録することで複数ユーザーでの共用が可能にもなります。

Face IDの使用をやめる

iPad iPhone 設定(設定)-(Face IDとパスコード) の画面を開き、「Face IDをリセット」をタップすると、登録した顔情報を削除します。 Face IDが無効になります。再度Face IDを使うには顔のスキャンをやり直します。

パスコード入力が要求される条件

以下のいずれかの場合は、セキュリティ確保のためFace IDではアンロックできず、パスコードの入力が必要になります。
  • 電源ON時、または再起動時(バージョンアップ時、データ消去時を含む)
  • 設定(設定)-(Face IDとパスコード)の画面を開くとき
  • 48時間以上アンロックしなかったとき
  • 最近6日半以上アンロックにパスコードが使われず、最近4時間の間にFace IDによるアンロックが行われていないとき
  • リモートロックコマンドを受信したとき
  • 顔認証に5回失敗したとき
  • 緊急SOSモードに入ったとき
  • iOSの設定プロファイルをインストールするとき
もしiPod/iPad/iPhoneを紛失したときは、探す機能を使い、リモートでロック/紛失モードに設定することで、Face IDの使用を禁止することができます。

Face IDの仕組み

画面上部にある切り欠き(ノッチ)に並ぶ infrared camera(赤外線カメラ), flood illuminator(赤外線投光イルミネータ), dot projector(3万以上の目に見えないドットを投射) の3つのセンサー・カメラ類をまとめてTrueDepthカメラシステムと呼び、これで顔認証を行います。 さらにこの部分には 700万画素のフロントカメラ, ambient light sensor (環境光センサー), proximity sensor(近接センサー), マイク, スピーカーを搭載しています。
写真やマスクによる偽装を防御し、双子も見分けます。しかし帽子をかぶったり髪形を変えたり、めがねやひげ、アクセサリの有無では誤認証にはなりません。 顔のマップ情報はSecure Enclaveによって暗号化されてiPhone内にのみ格納されます。 Touch IDの誤認率は 1 in 50,000 に対し、Face IDの誤認率は 1 in 1,000,000です。 ただしよく似た双子や兄弟、また13歳以下の成長期の子供ではこの確率は変化します。 このような場合は、Face IDではなくパスコードロックを使用することが勧められています。
顔いっぱいに生えていた髭を剃ったなど、外見が大幅に変わった場合は、パスコードで本人確認をしてから顔のデータを更新します。 Face ID を使って物事がうまく運んだときに、そのつど洗練され、更新されていきます。パスコードでデバイスのロックが解除された場合も、データが更新されます。 Face ID に登録していなくても、「画面注視認識機能」の活用で、iPhone を見ていないときはディスプレイを暗くしたり、デバイスを見ているときは通知音を小さくしたりしてくれます。 ほかにも、Safari を使っている場合は、デバイスを見ているかどうかが検知され、見ていなければ画面がオフになります。