Communityフォルダが整理できるMSFS Addons Linkerの使い方
MSFS Addons Linkerというフリーソフトを使うと、マイクロソフトフライトシミュレーターのアドオンコンテンツを格納するCommunityフォルダの位置を自由に変更したり、ワンクリックでアドオンコンテンツを有効/無効に切り替えることができます。 ここではアドオンコンテンツユーザー必携の、MSFS Addons Linkerの使い方を紹介します。
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もくじ
- MSFS Addons Linkerとは
- アドオンコンテンツを整理する
- MSFS Addons Linkerのダウンロードとインストール
- MSFS Addons Linkerの初期設定
- アドオンコンテンツの有効化/無効化
- リンク切れのアドオンコンテンツを整理する
- 設定情報が保存される場所/パソコンの買い替え
- フォルダー操作機能のいろいろ
- Persistent(持続)機能:常に有効にすべきアドオンコンテンツを指定する
- Presets(プリセット)機能:有効/無効状態を保存・復元する
- MSFS Addons LinkerからMSFS2024/2020を起動する
- アドオンコンテンツを地図上で探す
- アドオンコンテンツを一覧形式で見る
- ICAOコードで空港の重複をチェックする
- アドオンコンテンツの重複ファイルをチェックする
MSFS Addons Linkerとは
これはbad2000氏によって開発された、マイクロソフトフライトシミュレーターのアドオンコンテンツを柔軟に管理できるソフトです。 あなたの所有しているアドオンコンテンツの一覧を作り、ワンクリックでそれを有効/無効に切り替えることができます。 またMSFSのCommunityフォルダの場所に縛られることなく、アドオンコンテンツを任意のドライブ/フォルダに格納することができます。Communityフォルダにインストールしたアドオンコンテンツの数が多いほど、MSFSの起動に時間がかかります。 このソフトを使って、最小限のアドオンコンテンツだけを有効にすれば、MSFSの起動時間を短縮できます。
このソフトは、指定されたフォルダーに格納されたアドオンコンテンツの一覧を作り、そのシンボリックリンクをMSFSのCommunityフォルダに生成します。 このシンボリックリンクを生成/削除することで、アドオンコンテンツのファイルそのものを移動/コピーすることなく、瞬時にアドオンコンテンツを有効/無効に切り替えます。 MSFS2024とMSFS2020の両方を所有している人は、両方のアドオンコンテンツを一か所に集約できるので、ディスク容量の節約にもなります。
このソフトはMSFS2024とMSFS2020の両方に対応しています。
アドオンコンテンツを整理する

筆者はこの図のように分類しました。 "addon_backup"というフォルダを作り、その下に"Aircraft","Airport"などのカテゴリ別フォルダを作りました。 そして各カテゴリ別フォルダの下に、例えば空港やシーナリーなら国別のフォルダを作り、リバリーの場合は対応する航空機別のフォルダを作りました。 そしてCommunityフォルダに保存していたアドオンコンテンツを"addon_backup"の下の各フォルダに分類します。
なお、すべてのアドオンコンテンツをCommunityフォルダから移動する必要はありません。 常に有効にしておくことが確実なアドオンコンテンツは、Communityフォルダに残しておいても構いません。
MSFSアドオンコンテンツ用のプロジェクトの作り方
MSFS Addons Linkerのダウンロードとインストール

また、 MSFS Addons Linker - General Proceduresのページ からは、AdamskiNZ氏によって作成された解説書(PDF)がダウンロードできます。
なお、flightsim.toのログイン方法や使い方については MSFSに無料のアドオン(飛行機・空港・シーナリー)を追加する flightsim.toの使い方 をご覧ください。
MSFSに無料のアドオン(飛行機・空港・シーナリー)を追加する flightsim.toの使い方
MSFS Addons Linker 2020/2024 (flightsim.to)
MSFS Addons Linker - General Procedures (flightsim.to)

すると図のような"MSFS_Addons_Linker"というフォルダが生成され、圧縮ファイルの中身が展開されます。 "MSFS_Addons_Linker.exe"がMSFS2020用の実行ファイルです。 "MSFS_Addons_Linker_2024.exe"がMSFS2024用の実行ファイルです。 どちらかをダブルクリックして起動します。
あるいはexeへのショートカットをデスクトップなどに置いておくのも良いかもしれません。 なお、最新版では「管理者としてこのプログラムを実行する」設定は不要です。
以上でダウンロードとインストールは完了です。
MSFS Addons Linkerの初期設定



My Addons Folders
あなたがダウンロードしたアドオンコンテンツを格納したフォルダを指定します。 最初にアドオンコンテンツを分類したフォルダです。 画面右上にある

アドオンコンテンツを複数のドライブ/フォルダに分散して保存したときは、そのすべてを追加してください。
MSFS Community folder
MSFSのCommunityフォルダの場所を指定します。 画面右端にある[...]をクリックするとフォルダが選択できます。
Communityフォルダの場所については MSFSに無料のアドオン(飛行機・空港・シーナリー)を追加する flightsim.toの使い方 のページの「Communityフォルダーの場所」の章をご参照ください。
MSFSに無料のアドオン(飛行機・空港・シーナリー)を追加する flightsim.toの使い方






アドオンコンテンツの有効化/無効化

有効化されたアドオンコンテンツの名前の左には

フォルダ名/アドオンコンテンツ名のチェックを外すと、そのアドオンコンテンツは無効化されます。 無効化されたアドオンコンテンツの名前の左には

有効化/無効化の設定が終わったら、MSFS Addons Linkerは終了してもかまいません。 つづいてMSFSを起動して、期待通りにアドオンコンテンツが有効/無効になっていることを確認してください。
アドオンコンテンツの有効化/無効化を切り替えても、実行中のMSFSには、変更がリアルタイムに反映されません。 有効化/無効化を切り替えた後は、MSFSを再起動してください。
有料アドオンコンテンツの管理
Communityフォルダにインストールされるタイプの有料アドオンコンテンツ(例:ORBX, PMDG)を、MSFS Addons Linkerで管理する方法は、AdamskiNZ氏の解説書(PDF:下記)で解説されています。
MSFS Addons Linker - General Procedures (flightsim.to)
リンク切れのアドオンコンテンツを整理する


設定情報が保存される場所/パソコンの買い替え

C:\ProgramData\MSFS Addons Linker (MSFS2020)
C:\ProgramData\MSFS Addons Linker 2024 (MSFS2024)
に保存されます。 パソコンを買い替えたときは、ここから情報を移行してください。
なお、 Presets(プリセット)(後述) の保存先は、図で示す設定画面の「Presets folder」欄で指定・変更することができます。
設定画面を開くには

また、Presetsの保存ファイル".preset"はMSFS2024と2020で互換性があります。 相互にコピーして使用することが可能です。 そしてこれはテキストエディタで編集可能です。
フォルダー操作機能のいろいろ
アドオンコンテンツの有効/無効状態を操作するのに便利な機能がたくさん準備されています。
この図の矢印で示した部分の、



この図の矢印で示した部分の、



この図の矢印で示した部分の、



この図の矢印で示した部分の、


また


この図の矢印で示した部分の、



そして


この図の矢印で示した部分の、



フィルターをセットしたら、上で説明した「フォルダツリー全体を展開/折りたたむ」操作を行うと、該当するアドオンコンテンツだけが一覧表示されます。
そして

Persistent(持続)機能:常に有効にすべきアドオンコンテンツを指定する
常に有効にしたいアドオンコンテンツに「Persistent(持続)」フラグを立てて、そのフラグが立っているアドオンコンテンツをワンタッチでまとめて有効にすることができます。 例えば Presets(プリセット)(後述) を使ってアドオンコンテンツの有効/無効状態を複雑に編集して混乱した時でも、必要なアドオンコンテンツをワンタッチで有効にできます。



Presets(プリセット)機能:有効/無効状態を保存・復元する
Presets(プリセット)機能を使うと、現在の有効/無効状態に名前を付けて保存したり、そこから有効/無効状態を復元することができます。 有効/無効状態の復元方法には、すべての有効/無効を上書き復元する方法と、有効を指定したアドオンコンテンツのみを復元する方法があります。 飛行する場所やシチュエーション別に複数のPresetsを作っておけば、いつでも必要なアドオンコンテンツを有効にすることができます。たとえばお気に入りの航空機、出発地(国)周辺のシーナリー、到着地(国)周辺のシーナリーを、それぞれ別のPresetsとして保存しておき、これらのPresetsの有効アドオンコンテンツのみを選択すれば、すぐに最低限必要なアドオンコンテンツのみを有効にすることができます。
現在の有効/無効状態に名前を付けて保存する



たとえば名前の前に"01_"、"02_"のように通し番号を付けておくと、Presetsの選択画面(後述)に表示される順序がコントロールできます。
新しいPresetsを作る
中身が空の新しいPresetsを準備し、有効/無効状態を白紙から自由に指定して保存することができます。



たとえば名前の前に"01_"、"02_"のように通し番号を付けておくと、Presetsの選択画面(後述)に表示される順序がコントロールできます。

保存済みのPresetsから有効/無効状態を復元する

[

[

[

なお、ボタン列の右端にある [




Command欄の[Rename]をクリックすると、Presetsの名前が変更できます。 [Delete]をクリックすると、Presetsが削除できます。 [Edit]をクリックすると、Presetsが編集できます。 上で説明した「新しいPresetsを作る」画面になり、有効/無効状態を変更することができます。

[

[

[

画面左下の"Automatically select..."のチェックボックスにチェックを入れると、Presetsを保存する時に、有効を指定しているフォルダに含まれている新しいアドオンコンテンツが、自動的に有効になります。

MSFS Addons LinkerからMSFS2024/2020を起動する

なお、設定画面を開くには





アドオンコンテンツを地図上で探す

この画面を開くには

地図はマウスで移動・拡大・縮小できます。 有効になっているアドオンコンテンツの位置には



Options欄で、地図の種類を選択したり、地図上にアドオンコンテンツのラベル(名前)を表示することができます。 フライトプランの表示もできます。
Simulator connection欄の"Connection On"をオンにすると、実行中のMSFSの情報を地図に取り込むことができます。
"Move Altitude"欄で、あなたがMSFSで操縦している航空機の高度を強制的に変更することができます。
"Show aircraft"欄にチェックを入れると、地図上に航空機の現在位置・方向が表示されます。
"Follow aircraft"欄にチェックを入れると、常に航空機の現在位置が地図の中央になります。
アドオンコンテンツを一覧形式で見る

この画面を開くには




開発者がアドオンコンテンツを開発するときに、MSFS SDKでInspector画面の"Content Manager Thumnail"欄にセットされた画像が表示されます。
MSFSアドオンコンテンツ用のプロジェクトの作り方

ICAOコードで空港の重複をチェックする
ICAOコードを使って、空港のアドオンコンテンツが重複していないかチェックすることができます。 MSFSオフィシャルの空港も重複チェックの対象になります。

アドオンコンテンツの重複ファイルをチェックする
複数のアドオンコンテンツのフォルダに、同じ名前のファイルが存在するか否かをチェックできます。 同じ3Dモデルやテクスチャなどが、複数のアドオンコンテンツに存在する場合は、それがリストアップできます。 これは主にアドオンコンテンツの開発者向けの機能です。

重複ファイルがあった場合は、ファイル名別に、どのアドオンコンテンツにそのファイルが存在するかがリストアップされます。