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iOS17/iPadOS17/watchOS10/tvOS17の新機能と使い方

2023年6月5日(現地時間)に開催されたWWDC2023(開発者向け会議)。 そのキーノートスピーチ(オンラインおよびアップルパークでのパブリックビューイング)で発表されたiOS17/iPadOS17/watchOS10/tvOS17 の新機能と使い方をまとめました。
WWDC 2023 — June 5 | Apple
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iOS17の使えるデバイス

iOS17 が使えるのは、 iPhoneシリーズでは、2018年以降に発売された iPhone XR/XS / XS Max 以降のみです。 今回から iPhone 8 / 8 Plus iPhone X は対象外になります。 またiOS16同様、iPod touchシリーズはすべて対象外です。
iPadOS17 が使えるのは、 2017年以降に発売された第二世代(10.5")iPad Pro以降、2019年以降に発売されたiPad Air 3以降、2018年以降に発売されたiPad 6以降、2019年以降に発売されたiPad mini 5以降のみです。 今回から 初代(9.7")iPad Pro iPad 5 は対象外になります。
watchOS10 が使えるのは、watchOS9と同様、 2018年以降に発売されたAppleWatch Series 4以降(SE含む)のみです。
tvOS17 が使えるのは、tvOS16/15/14/13と同様、2015年秋以降に発売された、 Apple TV HD(第四世代)、Apple TV 4K(6G/5G)のみです。
ただし、上記のすべての対象モデルで同じ機能が使えるわけではありません。 デバイスの性能により、使用できない機能もあります。
iOS17/iPadOS17/watchOS10/tvOS17は、2023年9月18日月曜日(日本では19日火曜日)から、一般ユーザーも無料でバージョンアップ可能となる見込みです。

iOS17の新機能

スタンバイ(StandBy)画面

iPhoneを横置きで MagSafe充電器 または Qi充電器 あるいは Lightningケーブル から充電中のロック画面には、「スタンバイ(StandBy)」画面を表示することができます。
そしてApple Watchの文字盤のように、画面を左右にスワイプするとデザインが切り替えられ、長押しするか上下にスワイプするとカスタマイズできます。 「Live Activities」の表示も可能です。 「スマートスタック」に (ホーム)アプリ のコントロールを追加すれば、ホームハブとしても使用できます。

連絡先・電話・FaceTime

ポスター


連絡先(連絡先) ではユーザーごとに写真やミー文字、フォントをカスタマイズした「ポスター」 を設定することができます。
「ポスター」を作っておくと、 電話(電話) FaceTime(FaceTime) でその人を呼び出す時/呼び出されたときには、従来の顔写真に代わって、作成した「ポスター」が表示されます。
特にあなた自身に割り当てた「ポスター」は、相手の 連絡先(連絡先) の画面に表示させることもできます。 あなたの電話番号またはAppleIDを連絡先に登録しているメンバーが、連絡先からあなたを選んで電話をかけると、あなたの作成した「ポスター」が相手の 連絡先(連絡先) に登録されます。 もちろん相手の 連絡先(連絡先) に表示されないよう制限することもできます。

Live Voicemail


新しい「Live Voicemail」機能を使うと、電話やFaceTimeで、あなたが電話に出る前のロック画面に、リアルタイムで相手の会話が文字になって表示されます。 この文字を見て、事前に迷惑電話でないか確認の上、電話に出るか否かを判断することができます(日本語に対応しているかは不明)。 この機能を使うには、 設定(設定)- 電話(電話)- [Live Voicemail]画面を開いて、[Live Voicemail]を タッチパネル:ON(オン) にします。
この機能を有効にすると、相手には呼び出し音が鳴った後、 「 あなたの通話はボイスメールに転送されました。 連絡しようとしている相手は不在です。 トーンが聞こえたら、メッセージを録音してください。 録音が終了したら、電話を切っても構いません。 (Your call has been forwarded to voicemail. The person you're trying to reach is not available. At the tone, please record your message. When you have finished recording, you may hang up.) 」という音声が流されます。 ただし、すでにボイスメールのカスタムメッセージ(応答)を登録していると、そのメッセージが相手に送られます。 そして相手がメッセージを話すと、それがロック画面に文字となって表示されます。
その他の電話アプリの機能強化としては、着信履歴画面からボイスメールの着信を知ることができるようになります。 そしてデュアルSIM使用時に、それぞれに個別の呼び出し音を割り当てることができるようになります。
注意: ボイスメール機能を使うには、携帯電話キャリアが提供する有料サービスに加入する必要があります。 詳しくは iPhoneでの電話のかけ方 をご覧ください。

ビデオメッセージ


またFaceTimeでは、相手が不在の時にはビデオメッセージ(またはオーディオメッセージ)を残すことができます。 相手が出ないときには画面に「利用できません」メッセージが表示されるので、この画面に表示される「ビデオを録画」をタップするとビデオメッセージが記録できます。 録画が完了すると、送信するか再撮影するかを選択する画面が表示されます。 そして受信者は FaceTime アプリ内の不在着信ログでそのメッセージを見つけることができます。 電話をかけ直すか、送られたビデオメッセージを写真アプリに保存するかを選択できます。

リアクション


その他のFaceTimeアプリの機能強化としては、リアクションの発動機能が追加されます。 「リアクション」機能を使うと、FaceTime通話中のあなたのジェスチャーを判断して、メッセージアプリにもあるような、絵文字や風船、花火などのアニメーションを表示することができます。 反応するジェスチャーとその結果は下記のとおりです。
FaceTimeリアクション
ジェスチャーリアクション
ハートハートの絵文字
サムズアップサムズアップの絵文字
両手でサムズアップ花火のアニメーション
サムズダウンサムズダウンの絵文字
片手でピースサイン風船のアニメーション
両手でピースサイン紙吹雪のアニメーション
両手で「ロックオン」レーザーのアニメーション
ジェスチャーをする代わりに、FaceTime画面のあなたの画像を長押しして、リアクションのメニューを呼び出すこともできます。 また、ジェスチャー機能をOFFにするには、FaceTimeアプリ起動中にコントロールセンターを開き、左上にある「エフェクト」ボタンをタップします。 するとメニューが表示されるので、「リアクション」をタップします。

着信音/着メロ


電話やメッセージ、アラームなどに使用できる着信音がすっかり見直されます。 20以上の新しい着信音、10以上の新しいメッセージサウンドが搭載されます。 ただしデフォルトとしてすっかり有名(?)になった「反射」はそのまま残されます。 なお、これまでの着信音・メッセージサウンドは、それぞれの「クラシック」欄に保存され、引き続き使用可能です。

メッセージ

メッセージをフィルターする機能が追加されます。 検索ボックスに単語を並べていくと、それに当てはまるメッセージがフィルタリングされて表示されます。 そして最新の未読メッセージに簡単にジャンプできる機能が搭載されます。 会話画面の右上にある「^」(Catch-Up矢印)アイコンをタップすると、未読メッセージにジャンプします。 また、音声メッセージは画面に文字になって表示されます。 音声を聴けない場所でも、メッセージの内容が確認できます(日本語に対応しているかは不明)。 そしてメッセージに対する返信は、長押しのほかに、スワイプでも可能、インラインで返信することもできます。 任意のメッセージを選んで左から右にスワイプすると、そのメッセージに対する返信ができます。

iMessageアプリの編集


iMessageアプリは、従来はキーボード上部に横並びにアイコンが並んでいましたが、iOS17では、テキスト入力エリアの左にある「+」アイコンをタップすると一覧表示されるようになります。 この一覧でアプリのアイコンを長押ししてドラッグすると、表示順序を変更することができます。 また、 設定(設定)- メッセージ(メッセージ) -[iMessageアプリ] を選ぶと、アプリの削除や並び替えができます。

位置情報の共有


メッセージアプリ内で、リアルタイムでお互いの位置情報を確認したり、友人の位置情報を要求したりできます。待ち合わせなどに便利です。 マップアプリを開くことなく、これから行く予定の場所にピンを設定することもできます。 従来(連絡先)の「自分の位置情報を共有」から行えた機能が、メッセージに移動したものです。 これは、 設定(設定)- メッセージ(メッセージ) の[位置情報]で設定できます。

到着確認(Check In)


到着確認」機能を使えば、あなたの移動を、他の人に見守ってもらうことができます。 まず、あなたがどこかに行くときに、この機能を使って他の人に目的地とそこに着く予定の時間を通知します。 あなたが予定通り目的地に向かって進んでいない場合はプロンプトが表示され、iPhone で 15 分間以内に応答する必要があります。 これにあなたが応答しない場合は、他の人に警告が届きます。 他の人があなたの位置情報、バッテリー残量、携帯電話の通信状態を共有できます。

ステッカー


絵文字はiMessageアプリの「 ステッカー 」として扱え、すでに送受信済みのメッセージに貼り付けることができるようになります。 また Visual Look Up 機能で写真に写っているものから被写体を切り抜いたら、それをメッセージで使える「ステッカー」にすることもできます。 写真を長押ししたときに表示されるメニューで「ステッカーに追加」オプションを選択すると、被写体がステッカー画面に追加されます。 さらに作成したステッカーには、白い枠を付けたり、漫画風や立体シール風などのエフェクトを追加することもできます。 Live Photos からは、動く「Live Stickers」を作ることもできます。

二段階認証メッセージの自動削除


サービスなどにサインインするときの二段階認証(SMS 2FA)で届くメッセージやメールを、不要になったら自動的に削除する機能も搭載されます。 設定(設定)-[パスワード]-[パスワードオプション]画面の「認証コード」欄に「自動的に削除」オプションが追加されます。 この機能は、送付された二段階認証コードが使用された場合、または有効でなくなった場合にのみ自動削除します。

Apple Music

アプリ画面のデザインが若干変更されます。
そしてクロスフェード再生がサポートされます。 設定(設定)-[ミュージック]画面に「クロスフェード」オプションが追加されます。 これを有効にすると、前の曲の終わりと次の曲のはじめが重なるように再生されます。 この設定画面で、クロスフェードさせる時間を1秒から12秒の間で選択できます。
また、他のユーザーと「共同プレイリスト」が作れるようになります(iOS17.1?から)。 Apple Music 加入者は、友人を招待して、みんなで共同プレイリストに曲を追加したり編集したりできるようになります。 ユーザーがこのプレイリストに曲を追加すると、その曲名の横にユーザーのプロフィール写真が表示されます。 このプレイリストに招待された人は、絵文字を使用してお気に入りの曲に反応することもできます。
そしてより詳細な曲のクレジットが取得できます。 Apple Music のサブスクリプションを持っていなくても、グループ内のすべてのリスナーが音楽をコントロールできるようになります。
ただし「共同プレイリスト」機能は最初のiOS17リリース時には間に合わない可能性があります。
また、各曲には、曲に関わったアーティスト、作曲家、作詞家、エンジニアなどの情報が表示できます。 曲の右の(その他)アイコンからクレジットを表示できます。 表示された名前をタップすると、その人がかかわった他の曲やアルバムのリストを見ることもできます。

マップ

オフラインマップ機能が搭載されます。 事前に特定エリアの地図情報をダウンロードしておくと、そこではネットワークに接続していない状態でもマップアプリが使用できます。 そのiPhoneにペアリングしたApple Watchでもオフラインマップが使えます。
またEVの充電スポットの空き状況が確認できるようになります。 米国では公園内の小道も地図に表示されるようになります。 位置情報を共有およびリクエストすることもできるようになります。

探す

一つの AirTag を複数のユーザーで共有することができるようになります。 (探す)アプリ でAirTagの詳細画面を開くと「このAirTagを共有する」というオプションが現れ、この下にある「人を追加」をタップすると、あなたの連絡先に登録されているメンバーを招待することができます。 最大5人のグループを作成し、ひとつのAirTagsを全員が「探す」アプリで検索できます。 またこの画面から、招待したメンバーを削除することもできます。
この機能はAirTagに限らず、(探す)アプリに対応しているデバイスすべてで使えます。

ヘルスケアアプリ

その時の「気分」を記録する機能が搭載され、メンタルヘルスの管理ができるようになります。 まず「非常に不快」から「どちらでもない」、「楽しい」までを表現するスライダーをドラッグして、現在の気分を登録します。 つづいて、感情を表す形容詞のリスト、たとえば「驚く」、「平和」、「楽しい」、「穏やか」などから、最も近いものを選択します。 最後にその気分の原因を、健康、フィットネス、家族、友人、パートナー、デート、天気、お金、時事などから選択します。 ここには、選択した理由を書くこともできます。 この記録は、週、月、半年、または年間の内訳とともにグラフで表示できます。 そして自分の感情に影響を与えている要因、問題の原因や満足度を確認できます。 また 服薬 について、予定を30分過ぎても記録しなかったときに、記録忘れをフォローしてくれるリマインダーがセットできるようになります。

スクリーンタイム

視覚の健康、特に近視に対するケアの機能が搭載されます。 近視を避けるため、TrueDepthカメラを使って顔と画面の距離を測定し、ユーザーが長時間顔をデバイスに近づけすぎていないかどうかをチェックします。 この機能は 設定(設定)- スクリーンタイム(スクリーンタイム) 画面にある「画面との距離(Screen Distance)」から設定します。 これを有効にすると、画面までの距離が30cmを下回ると「iPhone が近すぎます」といった警告が表示されます。 そしてiPhoneを安全な距離まで離すと、画面にチェックマークが表示され、「続行」をタップすると通常の操作が再開できます。
この機能は、iOS17以降にアップデートした、すべての FaceID搭載 モデルで使用可能です。

アクセシビリティ

次のような機能が搭載されます。

アシスティブアクセス(Assistive Access)


シンプル化したUIで、認知障害のあるユーザーが容易にiPhone、iPadの基本機能を操作できる機能です。 この機能を有効にすると、電話と FaceTimeはひとつのアプリに統合され、メッセージ、カメラ、写真、音楽アプリとともに、ハイコントラストのボタンと大きなテキストラベルを備えた独特のインターフェイスに変化します。 また介護/サポートする人が、エクスペリエンスを調整することができるツールも提供されます。
これは、設定(設定)-[アクセシビリティ]-[アシスティブアクセス]画面でON/OFFできます。

ライブスピーチ(Live Speech)


話せない人の代わりに会話を生成・発音する機能です。 この機能を使うと、ユーザーが言いたいことを事前に入力しておき、電話や FaceTime 通話、さらには対面での会話中に読み上げることができます。 また会話中によく使用するフレーズを保存しておくこともできます。
これは、設定(設定)-[アクセシビリティ]-[ライブスピーチ]画面でON/OFFできます。 この画面で、よく使う語句や、読み上げに使う声を選択することもできます。
読み上げには、下で説明する「パーソナルボイス」機能で生成された自分の声を使うこともできます。 ライブスピーチをONにして、音声としてあなたのパーソナルボイスを選択していると、スリープボタンのトリプルクリックでテキスト読み上げツールを立ち上げることができます。 ここからテキストを入力するか、事前に入力したフレーズを選択すると、あなたの声で読み上げてくれます。

パーソナルボイス(Personal Voice)


話す能力を失う危険がある人のために、自分に似た合成音声(パーソナル ボイス)を作成して会話を生成・発音する機能です。 上の「ライブスピーチ」機能で、この合成音声を電話や FaceTime 通話で使用することもできます。 ALS (筋萎縮性側索硬化症) や、その他の進行的に会話能力に影響を与える可能性のある疾患を持つユーザーが、事前にデバイスに自分の合成音声を保存しておくことができます。
これは、設定(設定)-[アクセシビリティ]画面の「読み上げ」欄にある[パーソナルボイス]メニューを選ぶと作成できます。 15分程度のランダム化された一連のテキスト プロンプトを読み上げた後、iPhoneをロックして充電器にセットしている時にパーソナルボイスの生成が行われ、生成が完了すると通知が届きます。 生成中は[パーソナルボイス]画面を開くと進捗状況が確認できます。 今のところパーソナルボイスが生成されるまで一晩~3日ほどかかります。今後のスピードアップが望まれます。
録音には周囲の騒音がほとんどない静かな場所が必要で、iPhoneを顔から約18センチ離して一定の音量で自然に話す必要があります。 なお、1回のセッションで15分ぶんのすべての録音を完了する必要はありません。 音声を小さなセクションに分けて少しずつ録音することもできます。
なお、現在生成される音声は、リズムや抑揚が不自然であるため、他の人が聞いたときに、実際のあなたの会話と間違えることはなさそうです。

指差し読み上げ(Point and Speak)


視覚障害のあるユーザーのために、ユーザーが指定したテキストを識別し、それを読み上げることができる機能です。 この機能を使うと、 拡大鏡アプリ で、画面に写っている家電製品などのボタンなどを読み上げてくれます。機器の操作の助けを得ることができます。 既に 拡大鏡アプリ に搭載済みの人の検出、ドアの検出、テキストの検出、検出モードなどの他の機能と併用して、ユーザーが現実世界で生活することを手助けしてくれます。

その他の機能


このほかにも、 アップル製イヤホンの音声カスタマイズ、音声入力時の似た音声候補の選択機能、任意のボタンをアプリの機能に割り当ててゲームなどが楽しめる機能、 などいくつかのアクセシビリティ機能が追加されます。
また「触覚タッチ」の反応速度で、より速いオプションが選べるようになります。 従来の「速い」「遅い」の2段階から「速い」「デフォルト」「遅い」の3段階になり、従来の「速い」がiOS17の「デフォルト」相当となります。 これは 設定(設定)- (アクセシビリティ)- [タッチ]-[触覚タッチ]の画面で設定できます。

AirDrop

AirDropでは、写真やファイルを交換する時に、従来の「共有」メニューで送信先を選択する必要なく、iPhone同士を近づけるだけでデータ交換できます。 共有したい写真やファイルを開いて、ほかのユーザーのアンロックしているiPad/iPhoneのすぐそばに近づけると、共有メニューが表示されます。 この機能は、AirDropの受信がオフになっている場合や連絡先に限定されている場合でも機能します。 この機能は 設定(設定)- 一般(一般)-[AirDrop]にある 「デバイス同士を近づける(Bringing Devices Together)」メニューでオン/オフできます。 これは初期値で タッチパネル:ON(オン) になっています。
また、新しい「NameDrop」機能で、近くにいる人と、連絡先の「ポスター」や電話番号、メールアドレスなど、選択した情報をまとめて簡単に交換することができます。 NameDropは、2023年後半のアップデートで、Apple Watchでも使用できるようになります。 もちろん「NameDrop」の交換も、iPhone同士を近づけるだけでOKです。 この機能は「受信のみ」に制限して、自分の連絡先情報は相手に渡さないようにすることもできます。 また、この機能が使用できるのは、iOS17にアップデートしたiPhoneと、watchOS10にアップデートしたApple Watchのみです。
AirDropで大きなファイル/多数のファイルを送るときは、これまでのように送信が終わるまで相手の近くにいる必要はありません。 送信者と受信者の両方がiCloudにサインインしていれば、送信途中で相手との距離が離れてしまっても、インターネット経由で送信が継続します。 ただしこの機能は、iOS17の最初のリリースには搭載されない見込みです。
またAirDropでもSharePlay機能が使えます。 お互いのiPhoneを近づけるだけで、音楽やビデオを近くにいる人と同時に楽しむことができます。
ただしこれらの機能は最初のiOS17リリース時には間に合わない可能性があります。

Journal(日記)

新しいアプリ「Journal(日記)」が搭載されます。 iPhoneに格納されている写真や位置情報、人、そのとき聞いた音楽などのアクティビティなどの情報を簡単に引用して記録することができます。 iPhoneが、デバイスに保存されている情報からインテリジェントに厳選された新しい「日記」の提案を作成してくれます。 もちろんエンドツーエンドの暗号化、デバイス上での処理、ロック機能などを備え、プライバシーを保護してくれます。
ただしこのアプリのリリース時期は2023年末以降となる見込みです。

Safari

プライベートブラウズ


プライベートブラウズの強化 では、高度なトラッキングのブロック機能が搭載されます。 まず、プライベートブラウズ画面を開くには、TouchID/FaceID/パスコード入力が必要になります。 これはSettings(設定)-(Safari)画面の 「プライベートブラウズをロック解除するにはTouchID/FaceID/パスコード入力が必要」欄で有効/無効にできます。
また、プライベートブラウズ中に使用する検索エンジンを、通常のものから変更することができます。 Settings(設定)-(Safari)画面には、 従来の「検索エンジン」の設定欄に加えて、「プライベート検索エンジン」の欄が増えます。
そしてプライベートブラウズ中はトラッカーがページに読み込まれるのをブロックし、ブラウズ中に URL に追加されたトラッキングコードは削除されます。 このトラッキングブロック機能は 「Advanced Tracking and Fingerprinting Protection(高度な追跡および痕跡保護)」と呼ばれ、プライベートブラウズ以外でも有効にしたり、プライベートブラウズ時の無効化もできます。 これを設定するには、Settings(設定)-(Safari) -[詳細]-[高度なトラッキングとフィンガープリント保護]画面を開きます。 するとトラッキングブロックの適用範囲を「オフ」「プライベートブラウズ」「すべてのブラウズ」から選択できます。

IPアドレスを非公開(Hide my IP address)


iCloud+(プラス) を契約しているときに使用できる「iCloudプライベートリレー」機能を使用する場合には、トラッカーと Web サイトの両方、またはトラッカーのみから IP アドレスを隠すオプションがあります。 これを有効にすると、Web サイトがあなたの位置を特定できなくなります。 これを設定するには、Settings(設定)-(Safari) -[IPアドレスを非公開]画面を開きます。

プロファイル


従来の タブグループ 機能が拡張されて「プロファイル」機能になります。 ユーザーは、たとえば仕事用、個人用など、Safariの使用場面に応じて複数のプロファイルを準備しておき、切り替えて使用できます。 各プロファイルには、Cookie、閲覧履歴、拡張機能、お気に入り、タブ グループおよび Webサイトのデータが含まれます。 プロファイルは、Settings(設定)-(Safari)-[プロファイル]欄で作成できます。 「新規プロファイル」をタップすると、アイコン、名前、背景色、お気に入り、タブが選べます。

ページの読み上げ(Listen to Page)


Webページを音声で読み上げてもらうこともできます。 リーダー表示 に対応したWebサイトを (Safari) で開き、サイドボタンを長押ししてSiriを呼び出し、"Read this to me"などと指示すればOKです。 または、URL欄の左端の アイコンをタップすると表示されるメニューに「ページの読み上げを聞く(Listen to Page)」が追加されます。 これを選ぶと表示中のページを音声で読み上げてくれます。 読み上げ中は、画面にはオーディオプレイヤーのようなコントローラーが表示され、読み上げを一時停止したり、早送り、巻き戻しができます。

パスキー


そしてApple IDに対する パスキー が自動的に割り当てられます。 さまざまな Appleのサービスのサインインページで、パスワードの代わりに FaceID または TouchID を使用してサインインできるようになります。

画面キャプチャー


Webサイト全体をキャプチャー したいときは、従来はPDF形式で保存する必要がありましたが、iOS17では画像として (写真) に保存することもできるようになります。

ロック画面/ウィジェット

ウィジェット がインタラクティブになり、ただ情報を表示するだけでなく、直接ウィジェットから情報の入力・修正ができるようになります。 リマインターのウィジェット上で直接アイテムにチェックを入れたり、ミュージックのウィジェット上で直接再生・停止操作をしたりできます。 ロック画面の壁紙に Live Photos を使うと、Apple Watchの写真文字盤のように、アニメーションします。

文字入力

文字入力では、より正確な予想入力(自動修正)が実行されます。 さらに入力時には、テキスト入力エリアに、推奨される予測テキストがインラインで表示され、スペースバーをタップするとそれが選択できます。 文章の入力が完了した後には、単語を間違って使用したり、書いた内容に別の文法上の誤りがある場合には、そこに青い点線を引いて知らせてくれます。 それをタップすると、修正案が表示されます。
また文字入力のデザインが改良され、入力ミスの修正だけでなく、文章レベルの文法の修正など、入力時のサポートが向上します。 自動修正された単語には青い下線が付き、この単語をタップすると、入力した元の単語が表示され、変更を元に戻すこともできます。 また音声入力もより正確になります。
日本語では「手書き」キーボードが使えるようになります。 指やタッチペンで文字を書くと、テキストに変換されて本文に挿入されていきます。
またテキストフィールドを長押ししたときに表示されるメニューに「連絡先」と「パスワード」が追加されます。 テキストに連絡先やパスワードを挿入するのが容易になります。

SiriとAirPlay

Siriの呼び出しでは「Hey」が不要となり「Siri」だけで応答します。 そして連続コマンドでも動作するため、ユーザーは毎回「Siri」というトリガーワードを繰り返すことなく、一連の質問をすることができます。 ただし、同時に複数のリクエストをお願いすることはできません。ひとつのリクエストが完了してから、次のリクエストを出してください。
この短い「Siri」コマンドは、iOS17にアップデートしたすべてのiPad/iPhoneで有効です。 いっぽうMac と AirPods については、この機能は Apple シリコンを搭載した Mac と第2世代 AirPods Pro に限定されます。
AirPlay はSiriから起動できるようになり、ホテルのテレビでも使えるようになります。 提携したホテルのテレビに表示されるQRコードをスキャンすれば、接続できます。 まずはLG社の提供する LG Pro:Centric Smart Hotel TV シリーズが、2023年よりこの機能を搭載します。
また、インドでは、英語とヒンディー語、テルグ語、パンジャブ語、カンナダ語、マラーティー語などのインド言語を混ぜて「Siri」にクエリを送信できるようになります。 これはインドの人が、日常会話で複数の言語を混ぜて話すことが多いためと思われます。

カメラ

水平ガイドライン


カメラを水平に構えるためのガイドラインを表示するオプションが追加されます。 これを有効にすると、デバイスが水平からわずかに傾いていると、画面に水平を示すラインが表示されます。 デバイスが水平になっていないとラインが白く表示され、水平になると黄色に変わります。 このラインは短時間のみ、水平に近い狭い範囲の角度 (縦方向または横方向) 内でのみ表示されるため、意図的に傾いた写真を撮ろうとしているときにこの機能が邪魔になることはありません。
この機能を有効にするには、設定(設定)-[カメラ]画面の「構図」欄にある「レベル」を タッチパネル:ON(オン) にします。

ポートレート写真のフォーカスと被写界深度を撮影後に調整する


iPhone 13以降で撮影されたポートレート写真は、iOS17以降にアップデートしたデバイスを使うと、撮影時だけでなく、撮影した後、何時間後でも何日後でも、フォーカスと被写界深度を調整しなおすことができます。 写真(写真) アプリでポートレート写真を選び、画面右上の「編集」をタップし、 写真の編集モードにします。 そして写真の任意の場所をタップすると、そこにピントが合います。 また、編集画面で画面の左下にある「ポートレート」アイコンをタップし、表示されるスライダーを左右にドラッグすると、被写界深度が調整できます。

QRコードの読み取り画面


QRコードの読み取り画面が改善されます。 QRコードをスキャンすると、カメラ画面の下部の固定エリアにリンクボタンが表示されるようになります。 iOS16まではカメラ画面のQRコードが写っている場所にリンクボタンが表示されていたので、iPhoneを動かすと画面の中でリンクボタンが動き回ってしまいました。

ホーム


過去30日間のアクティビティ記録が閲覧できるようになります。 また、位置情報を利用して、あなたの居住位置に供給される電力の「クリーン」度を示す「Grid Forecast」欄が表示されます(米国以外で提供されるかは不明)。 より「クリーン」な時間帯に掃除・洗濯などの家電を使うようにすれば、CO2削減に貢献できます。

その他の新機能

時計


Apple Watchのタイマー のように、同時に複数のタイマーをセットすることができます。 それぞれのタイマーにはラベル(名前)を付けることができます。 ロック画面には動作中のすべてのタイマーが表示されます。

コントロールセンター


置き忘れたApple Watchを呼び出す(ビープ音を鳴らす)ボタンが追加されます。 これを有効にするには 設定(設定)-[コントロールセンター]画面の「コントロールを追加」欄で、[Watchを呼び出す] の左の「+」をタップして有効にします。 あとはコントロールセンターを開いて追加したボタンをタップすると、Apple Watchでビープ音が鳴ります。

写真


これまでの「人」の認識に加えて「ペット」が認識ができるようになります。 「ピープル」アルバムが「ピープルとペット」に変わります。 そして同じ動物をたくさん撮影していると、それが「ペット」と認識され、このアルバムにまとめられます。
また写っているものを判別したり切り抜いたりできる Visual Look Up 機能では、料理の写真からそのレシピのWebサイトを検索することができたり、写真だけでなく一時停止したビデオからでも使えるようになります。 切り出した画像は、メッセージアプリで「ステッカー」として使用できます。 また、画像を切り出すときに表示される「調べる(Look up)」オプションを選ぶと、切り出した画像に関する情報が検索できます。 自動車のダッシュボードに書かれている各種のアイコンや、衣類のタグに印刷されている洗濯方法を示すアイコンの意味を表示することもできます。
写真を表示中に拡大すると、画面右上に「切り取り」ボタンが現れ、簡単にトリミングができるようになります。 「編集」画面 を呼び出すことなく、その場でトリミングできます。
「編集」画面 も若干デザインが変更されました。
「最近削除された項目」で「削除」と「復元」を行うインターフェースも変更されました。 画面下部の(その他)アイコンをタップすると「削除」と「復元」のオプションが表示されます。

リマインダー


これまでの「標準」のリストに加えて、リストタイプとして「買い物リスト」(食料品向け)が追加されます。 そして登録した食料品名が自動的にセクションに並べ替えられるので、買い物するのに便利です。 分類されるセクションには「農産物」、「パンとシリアル」、「冷凍食品」、「スナックとキャンディー」、「肉」、「乳製品」、「卵とチーズ」、「ベーカリー」、「ベーキング用品」、「家庭用品」、「パーソナルケアと健康」、「ワイン」、「ビールと蒸留酒」などがあります。 このセクションはカスタマイズ可能で、独自のセクションを追加したり、リストに表示されるセクションの順序を並べ替えたりできます。 また従来の「標準」のリストでも、独自のセクションを作ることが可能です。 その他の新機能には、リマインダーの期限が来る最大 6 か月前に早期リマインダーを受け取るオプションや、提案からリマインダーを作成するツールなどがあります。
iOS17のインタラクティブなウィジェットでは、リマインダーのウィジェットで直接アイテムの「完了」のチェックを入力できます。

ポッドキャスト


再生中の画面デザインが全画面表示に変更されます。再生コントロールの配置も変更されます。

天気


画面デザインが変更されます。また前日の天気が確認できるようになります。 また現在地の表示には、その街の名前ではなく「現在地」と表示されます。 月の満ち欠け、月の出、月の入りなど、月に関する情報も表示できるようになります。

メモ


個々のメモに、関連する別のメモへのリンクを設定することができます。
メモ内のエリアを長押しすると、ポップアップメニューに新しい [リンクの追加] オプションが表示されます。 これをタップすると、リンク先とタイトルを入力する画面が表示されます。 そしてリンクするメモを検索するか URL を入力すると、メモにリンクが挿入されます。
このリンクはハイパーリンク形式の下線付きテキストとしてメモ内に表示され、それをタップすると、リンク先のメモに直接移動します。 あるいはメモに 2つの不等号 “>>”を入力すると、最近変更された6件のメモを含むリストが表示され、そのうちの1つをタップすると、そのメモへのリンクが即座に追加されます。
挿入されたリンクを長押ししたときに表示されるポップアップメニューから[リンクの削除]をタップと、リンクを削除できます。
またPDFファイルに対する操作が改善されます。 メモにPDFを挿入したり、カメラからスキャンした文書をPDF化したり、そのPDFにサインを書き込んだりできます。 入力フォームへの文字入力ではAutoFillが機能し、Apple Pencilでアノテーションが書き込めます。

パスコードロックと盗難デバイスの保護


パスコードロックに使うパスワードは、変更後最大 72 時間以内であれば、以前のパスコードで新しいパスコードを再設定できます。 間違ったパスコードを設定するなどして、新しく設定したパスコードの入力時にエラーとなった時には、画面に表示される「パスコードをお忘れですか?」をタップすると、「以前のパスコードを入力」ボタンが表示されます。 これをタップすると、以前のパスコードを入力して、新しいパスコードの作成画面を開くことができます。 また、セキュリティ向上のために、72時間を待たずに「今すぐ前のパスコードを無効にする」こともできます。 また、デバイス(iPhone)と、その パスコード の両方が盗まれても、重要な情報の変更やApple IDの乗っ取りを避けることができる「盗難デバイスの保護」機能が搭載されます(iOS17.3以降)。

CarPlay


CarPlayでもSharePlayが使えます。 ドライバーの連絡先に登録されている人であれば、SharePlayを使って同時に同じ音楽が楽しめます。 Apple Musicアプリを開くと、画面右上に新しい SharePlay アイコンが表示されます。 これをタップすると QR コードが表示され、同乗者がスマートフォンでスキャンすると、その曲が楽しめます。 同乗者が Apple Music サブスクリプションを持っていない場合は、CarPlayデバイスの再生順序を制御できます。
iOS17のマップ同様、オフラインマップ機能とEVの充電スポットの空き状況表示機能が追加されます。
iPhoneのような壁紙の設定・変更も可能です。
また、エアコンや椅子の調整などの車内システムの操作ボタンがCarPlayの画面に統合されます。

ウォレット


北米で提供されている機能のいくつかに改善が加えられます。
Apple Pay order tracking機能には、受け取り時間と場所を指定している場合に地図を表示する機能、ショップがPDFや画像の領収書をウォレットの注文に添付できる機能、ショップから届く受注完了電子メールからウォレットアプリに注文履歴を登録する機能などが追加されます。
またTap to Present ID機能を使うと、ウォレットアプリに保存されている運転免許証やIDカードを使って、アルコール購入時の年齢確認や、レンタカーを借りるときの免許証提示に使えます。
Apple Cashについては、 毎週、隔週、または毎月の定期的な Apple Cash 支払いを設定することもできます。 子供へのお小遣いや家賃の支払いなどの定期的な支払いに便利です。 Apple Cash残高が少なくなったときに自動的に補充することもできます。

パスワードの共有


Family Passwords機能を使うと、 iCloudキーチェーン に格納したパスワードを、家族などで共有することができます。 新しい「グループ」を作り、そこに追加したメンバーの間で、パスワードが共有できます。
設定(設定)-[パスワード]画面で 「Family Passwords」をタップするか、画面右上の「+」をタップして「New Shared Group」を選びます。 すると新しい「グループ」の作成画面が開きます。 「グループ」の名前を入力し、連絡先(連絡先)の中から、共有するメンバーを選択します。 そしてそのグループに対して、共有したいパスワードを選択します。 グループ内のメンバーは、自分のパスワードをグループにアップロードして共有できます。 各メンバーは共有しているパスワードを編集および追加でき、変更はグループメンバー全体で同期されます。
複数のグループを作成して、家族、職場、友人などでパスワードの共有先を分けることができます。 グループにメンバーを追加するには、そのメンバーが連絡先(連絡先)に含まれている必要があり、また全員がiOS17にアップデート済みである必要があります。

ロックダウンモード(Lockdown Mode)


iOS16で追加された ロックダウンモード が強化されます。 iPhoneが勝手に2G携帯電話ネットワークに接続したり、安全でないWi-Fiネットワークに自動的に参加したりするのを防ぎます。

センシティブな内容の警告(Sensitive Content Warnings)


ヌードなどのセンシティブコンテンツが含まれる可能性のある受信メッセージやファイルを自動的にブロックできます。 この機能を有効にすると、メッセージ、AirDrop、連絡先のポスター、FaceTimeなどのアプリで共有された、ヌードなどのセンシティブコンテンツが含まれる写真やビデオに、自動的に“ぼかし”がかかります。 そのセンシティブコンテンツを閲覧しようとするとユーザーに警告が表示されます。 そして助けを求める方法が選択肢として提示されます。 ファミリー共有グループに参加している 13歳未満の子供に対しては、この機能はデフォルトでオンになります。 これは設定(設定)-[プライバシーとセキュリティ]-[コミュニケーションの安全性]画面でON/OFFできます。
なお、この画面には「コミュニケーションの安全性を改善」というオプションがあります。 機能の改善に役立てるために匿名のデータと分析を Apple に送信する場合は、このオプションをオンにします。
これはiOS15.2で北米で追加された「Communication Safety」が、iOS17から日本を含む多くの国で使用できるようになったものです。 ファミリー共有グループに参加している 13歳未満の子供に対しては、デフォルトでオンになります。

アダプティブオーディオ


AirPods Pro 2 のユーザーは、アクティブノイズキャンセリングとトランスペアレンシーモードをインテリジェントに組み合わせる「アダプティブオーディオ(Adaptive Audio)」が使用できます。 エンジン音などの外部ノイズの削除と、周りの会話の取り込みを自動的に調整してくれます。 AirPods Pro 2 を装着したまま話し始めると、会話認識機能によって聞いている音楽の音量が下がり、ユーザーの目の前から聞こえる声が強調されます。 Personalized Volume機能で、この調整具合をユーザーの好みに合わせてカスタマイズできます。
またH1 または H2 プロセッサを搭載したすべての AirPods モデルにはミュート機能が搭載されます。

iPadOS17の新機能

iPadOS17は、iOS17の新機能をすべて含んだうえで、さらにiPad向けの次の機能を新たに搭載します。

ロック画面のカスタマイズ

iOS16のiPhoneのように、 パスコードロック 時の ロック画面がカスタマイズ できるようになります。 また ウィジェット がインタラクティブになり、ただ情報を表示するだけでなく、直接ウィジェットから情報の入力・修正ができるようになります。 リマインターのウィジェット上で直接アイテムにチェックを入れたり、ミュージックのウィジェット上で直接再生・停止操作をしたりできます。 ロック画面では、iPhone同様ウィジェットやクイックアクション、Live Activitiesもサポートされます。 ロック画面の壁紙に Live Photos を使うと、Apple Watchの写真文字盤のように、アニメーションします。

ヘルスケアアプリ

ようやくiPadにもヘルスケアアプリが搭載されます。

Stage Manager(ステージマネージャー) : マルチウインドウ

ステージマネージャ 機能を使ってマルチウインドウ表示しているとき、ウィンドウのサイズと配置をより細かく制御できるようになりました。

キャプチャデバイスのサポート:パソコンやゲーム機などの外部ディスプレイとして使う

USB Type-C接続のあらゆるウェブカメラやビデオキャプチャー機器(UVC:USB Video Class対応機器)の画像を、iPadに表示できるようになります。 例えばApple Studio Displayの内蔵カメラや、市販のWebカメラを FaceTime 通話などに使用することもできます。 さらにUSB Type-A接続のウェブカメラ/ビデオキャプチャー機器でも、Type-A - Type-C 変換アダプターを使えば使用できます。 また、市販の HDMI - Type-C 変換アダプター/ビデオキャプチャー機器と、「Capture Pro」「PadDisplay」「CamX」のようなビデオキャプチャーアプリを使えば、パソコンやゲーム機などのHDMI出力を、iPadに表示することができます。
ただし高性能なビデオキャプチャー機器を使用しないとフレームレートが低くなり、動画の再生がまともにできないことがあります。 動画の再生を行いたい場合は、定価1万円程度以上の、4K/30Hz以上の性能を持つビデオキャプチャー機器を使ってください。
この機能は、USB-C ポートを搭載したすべての iPadで利用できます。

その他の新機能


Freeform


Freeformアプリでは、新しい描画ツールと、共同編集のためのフォローモードを備えます。

watchOS10の新機能

ウィジェット

文字盤に ウィジェット が表示できます。 どの文字盤からでも、デジタルクラウンを上に回すか、文字盤の下端から上に向かってスワイプするとウィジェット(スマートスタック)が表示されます。 デジタルクラウンまたは指でこれらのウィジェットをスクロールしてスマートスタックを切り替え、ウィジェットをタップして対応するアプリを開くことができます。

文字盤

「スヌーピー」と、色が時間を表す「パレット」という新しい文字盤が使えるようになります。

ワークアウト

ワークアウトアプリでは、サイクリングが改善されます。
Bluetoothで 自転車用のスピード/ケイデンスセンサー (Amazon.co.jp) と直接接続できます。 専用アプリやサイクルコンピューターを使うことなく、ワークアウトアプリのみで自転車のエクササイズが管理できます。 また、iPhoneの画面にワークアウトのLive Activityを表示することができます。
サイクリストが理論的に 1 時間維持できる最大平均体力を表す「パワー:機能的作業しきい値 (FTP:Functional Threshold Power)(単位はワット)」を推定して表示できます。

コンパス(方位磁石)

コンパス(方位磁石) アプリではハイキングに関する機能が強化されます。
まず、「携帯電話接続ウェイポイント」が表示されるようになります。 これは携帯電話接続があった最後の場所がどこであったか、またルート上のどこで通信事業者に緊急電話をかけることができるかを示すウェイポイントです。
また保存したウェイポイントを3次元表示する、新しい立面図表示ができます。 等高線、丘の陰影、標高の詳細、さらに名所や登山口を含む新しい地形図も表示できるようになります(米国のみ)。
そしてトレイルや登山口を検索することもできます。 検索したトレイルの名前、難易度、獲得標高などが表示されます(米国のみ)。

マインドフルネス

マインドフルネスアプリでは、そのときの感情や日々の気分を記録して、メンタルヘルスの管理に役立てられます。 デジタルクラウンをスクロールし、気分を選択します。 そしてヘルスケア アプリでは、睡眠や運動などとの関連性やライフスタイル要因など、ユーザーの精神状態に寄与している可能性があるものについての洞察を提供します。 うつ病と不安症の評価が利用できるようになり、PDFファイルにして医師と共有できます。

ヘルスケア

視覚の健康、特に近視に対するケアの機能が搭載されます。 近視を避けるため、子供たちが日光の下で過ごす時間を環境光センサーで測定できます。 この機能は、iPhoneを持っていない子供でも、 ファミリー共有設定 を使って親のiPhoneで確認することができます。 国際近視研究所は、子供たちは毎日少なくとも 80 ~ 120 分間屋外で過ごすべきだと提案しています。 また大人にとっても、屋外で20分間過ごすと身体的および精神的健康に効果があるとしています。

その他の新機能

ホーム画面のデザイン見直し


アプリのアイコンがならぶホーム画面は、これまでは上下左右にドラッグできましたが、watchOS10では上下方向にスクロールできるだけとなります。 一方、アイコンを長押しすると Jiggle mode(ジグルモード)になり、iPhoneのようにアプリの並び替えや削除ができるようになります。

アプリのデザイン見直し


世界時計、天気、株価、ホーム、マップ、メッセージ、アクティビティアプリはデザインが見直されます。

アプリスイッチャー


デジタルクラウンをダブルクリックすると、従来通り最も最近使用したアプリが開きます。 そしてこの画面で、画面をスクロールするかデジタルクラウンを回すと、最近使ったアプリの一覧が表示されます。 そしてアプリの画面を左にスワイプスすると、そのアプリを強制終了することができます。
iPhoneのアプリスイッチャーと同じように使えます。 従来、サイドボタンをクリックすると呼び出すことができた Dock(ドック) に代わるものです。

FaceTime


不在着信時に残されたメッセージがApple Watchで表示できます。 またオーディオグループFaceTimeに参加できるようになります。

カメラ


シャッターボタンを長押しすると、ビデオが撮影できるようになります。

コントロールセンター/懐中電灯


コントロールセンターは、従来のジェスチャ(文字盤を下から上に向かってスワイプ)に代わり、サイドボタンをクリックすると呼び出すことができるようになります。 (文字盤を下から上に向かってスワイプすると、ウィジェットが表示されるようになります。) また、コントロールセンターから呼び出せる懐中電灯については、デジタルクラウンを回すと明るさを変えられるようになります。

バッテリー管理


watchOS9でApple Watch Ultraに搭載された「最適化された充電制限」が、Apple Watch 8/7/6/SEでも使えるようになります。 「最適化された充電制限」とは、過充電によるバッテリーの劣化を防ぐために、バッテリーをフル充電することを極力避けるという、「バッテリー充電の最適化」機能の拡張機能です。 この機能は、その日に必要となる可能性のある電力量を予測し、これに十分なレベルまで充電したら、充電を終了します。 その結果、Apple Watch が 100% まで充電される日もあれば、80% または 90% までしか充電されない日もあります。
この機能はデフォルトでオンになっており、自宅や職場など、ユーザーが長時間過ごす場所でのみ機能します。 頻繁に訪れない場所では、必要となる電力量が正しく予測できない可能性が高いためです。 また、Apple Watchを充電器に接続したときに表示される充電アイコンをタップし、「今すぐフル充電」オプションを選択すると、この機能は使われずにフル充電します。

ロックダウンモード(Lockdown Mode)


iOS16で追加された ロックダウンモード がwatchOS10にも搭載されます。 iPhone でロックダウンモードを有効にすると、ペアリングされている Apple Watch でもロックダウンモードがオンになります。

エンタープライズ向けの機能


ハンズフリー通信オプションと外出先での通知への応答機能、 現場の作業員を保護するための落下検知の変更、 アプリのインストールやアカウント構成などをリモートで管理するモバイルデバイス管理(MDM)機能のサポート などが追加されます。

tvOS17の新機能

FaceTime

iPhoneの 連携カメラ 機能を使って、AppleTVでもFaceTimeが使用できるようになります。 また、iPadやiPhoneで通話中に、それをAppleTVに引き継いだり、再びiPadやiPhoneに戻したりできます。 iPadを使っているときには、センターステージ機能を使って、あなたが移動するとビデオ通話でも追跡してくれます。 また Split View機能 を使えば、ビデオなどを再生しながらFaceTime通話を行うこともできます。 iOS17/iPadOS17同様、ゼスチャーを使うと、花火などのエフェクトが画面上に自動的に表示されます。 将来 Zoomアプリ もAppleTVで使えるようになる見込みです。
なお、この機能を利用するには、tvOS17にアップデートされた第2世代 AppleTV 4K 以降、およびカメラとマイク機能を利用するには iOS17 または iPadOS17 にアップデートされた iPhone または iPad が必要です。 iPad/iPhoneとAppleTVを同じ家庭内LANに接続し、お互いを近づけると、AppleTVの画面にユーザー選択リストが表示されます。 ユーザーを選択すると、iPad/iPhoneの画面に「連携カメラ」として使用するか否かの選択肢が表示されます。 これを選択したら、あとはAppleTVでFaceTime通話を開始するだけです。 通話相手はiOS16以前のままでもOKです。

その他の新機能

カラオケ


iPhoneの 連携カメラ 機能と Apple Music Sing 機能を使って、テレビでカラオケを楽しむことができます。 ユーザーはiPhoneのカメラを使って、テレビに自分の姿を映しながら歌うことができるようになります。

Siri Remoteの検索


iPhoneで Siri Remote(第2世代以降)の場所を探すことができます。 iPhoneの コントロールセンター から AppleTVリモートアプリ を開き、画面最上部にある接続中のAppleTVの名前の右にある「>」をクリックします。 すると家庭内LANにあるAppleTVの一覧が表示されるので、探したいリモコンに接続しているAppleTV名の右にある「探す」をタップします。 すると (探す)アプリ に似た画面を使って、Siri Remoteが探せます。

プロファイルの切り替え


AppleTVに登録したユーザーであればだれでも、 iPhoneの コントロールセンター から AppleTVリモートアプリ を開くと、すぐにそのユーザーのプロファイルに切り替えることができます。

デザイン見直し


コントロールセンターが改善されます。 時刻やアクティブなプロファイルなどのシステムステータスが表示され、ユーザーのアクティビティに基づいてその他の役立つ情報が表示されるようになります。
スクリーンセーバーでは、個人ライブラリ、共有ライブラリ、またはその両方から選んだ写真が使えます。 また航空写真スクリーンセーバーでは、アリゾナ州モニュメントバレーやカリフォルニア州の海岸沿いのセコイアなど、新しい場所も表示されます。
またApple TV 4Kでは、Dolby Vision 8.1がサポートされます。

VPN


AppleTVで VPN機能 が使えるようになります。

iOS17/iPadOS17/watchOS10/tvOS17関連ニュース

2023年6月:WWDCでのiOS17発表後の記事



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