司令船(CM)

司令船(CM:Command Module)はアポロ/サターンロケットの中枢部です。 3人の宇宙飛行士はここに乗り込み2週間の月旅行に旅立ちます。 そして地球に戻ってくるのは、この部分だけです。
  • 高さ:10ft 7in (3.2258m)
  • 直径:12ft 10in (3.9116m)
  • 最大重量(乗員含む):13000lb (5.902ton)
  • 着水時重量:11700lb (5.3118ton)
  • 燃料積載量:RCS用ヒドラジンおよび酸化窒素:270lb(122.58kg)
  • 製造:ノースアメリカン(North American Rockwell Corp. Space Div., Downey, Calif.)

構造


司令船(CM:Command Module)は、外壁とそのなかの居住区画の二重構造をしている。 外壁であるヒートシールドはステンレスのハニカム構造をステンレスで挟んだ物で、太陽の熱と大気圏突入時の熱から船内を守る。 この外壁の厚さは2.5インチ(6.35cm)から0.5インチ(1.27cm)である。
この内側の居住区は、アルミ合金で挟まれたアルミのハニカム構造で作られている。 このアルミ缶の壁の厚さは1.5インチ(3.81cm)から1/4インチ(6.35mm)である。 外壁と居住区の間には、一部繊維質の断熱材が詰められている。 さらに司令船の表面には、強化プラスチックの一種、溶融性のあるエポキシ・フェノール樹脂がコーティングされており、 大気圏再突入時に溶け去ることにより摩擦熱を奪う。 このコーティングの厚さは、底面で2インチ(5.08cm)、それ以外の部分で0.5インチ(1.27cm)であり、その重量は3000lb(1362kg)にもなる。 この上に銀色のマイラー製の耐熱コーティングが施されており、機体はアルミ箔に包まれたように輝いている。

機内


機内は大きく3つのパートに分かれている。ドッキングトンネルとその周りがforward compartment、 つづいてcrew compartmentは宇宙飛行士が滞在するキャビン、その後ろにはaft compartment と呼ばれる領域が続く。
forward compartment はキャビンとは隔壁で隔てられており、90度単位に4つの領域に分割され、 パラシュートやビーコンライトなどの地球帰還機材(earth landing equipment)が格納されている。 この部分はLESの脚部が取り付けられた前部ヒートシールドにカバーされている。 このカバーは大気圏突入後約25,000フィートまで降下するとLESとともに切り離されて、パラシュートの打ち出しにそなえる。

キャビン


キャビンは気温21-24 Celsius(70-75 Fahrenheit)の約1/3気圧の純酸素で満たされている。 飛行士の座席は飛行機にならい、左が船長(CDP)、中央が司令船パイロット(CMP)、右が月着陸船パイロット(LMP)となっている。 この「寝いす」は、鋼鉄の骨組みに耐火性のファイバーグラス製の布を張ったもので、 中央の座席を折り畳むと2人が立てる空間が確保できる。 左右の座席の後ろには寝袋が取り付けられており、交代で2人の飛行士が睡眠をとることができる。 このシートを支える8本の支柱は、縮むことで着水時の衝撃を吸収するようになっている。 各シートには、宇宙服を着たときにハーネスの取り付けを確認するための鏡がついている。
水や食料などの資材はキャビンの壁面にパックされて格納されている。 通常キャビンでは宇宙服を脱ぎ、ツナギで作業を行うが、打ち上げ、大気圏突入、ドッキング、LMとの間の移動時には宇宙服を着用する。 通常は船長が宇宙船の操縦を行い、司令船パイロットはナビゲーション、月着陸船パイロットはサブシステムの操作を行う。 船長と月着陸船パイロットが月面にいる間は、これらすべての仕事に加えて月面の観測、LMと地球の間の中継まで、司令船パイロットが一人でこなす。 もちろん3人の飛行士はすべての操作を行えるように訓練されており、たった一人でも無事地球まで戻ることができる。

キャビンのハッチには2つの窒素ガスが詰められたボトルとシリンダーが取り付けられている。 ボトルの一つは、打ち上げ時、非常事態が発生したときにハッチを開けるのに使用される。 このボトルの中身は、無事打ち上げが成功すると宇宙空間で排気される。 もう一つのボトルは、着水後にハッチを開くのに使用される。 また、ハッチにはキャビンの空気を1分で排気できるバルブが取り付けられている。
キャビンに5つある窓は、内側に1/4インチ(6.35mm)厚の強化ガラスが二重に重ねられており、 外側は7/10インチ(1.778cm)厚のアモルファスガラスとなっている。 これらの外側の面には反射防止コーティング、内側には紫外線防止コーティングがなされている。 外側のガラスは約1540 Celsius(2800 Fahrenheit)の高温に耐える。 またすべての窓の内側には、アルミのシートで作られた遮光シールドが取り付けられている。 右側のランデブー窓の外側上下には、再突入時のパラシュートの展開を確認するための鏡が取り付けられている。

キャビン後部


aft compartment は後部ヒートシールドの内側にあり、24個のパートに分割されている。 ここには10個のRCS(reaction control subsystem)のロケットエンジン、燃料、酸素、ヘリウムタンク、水、その他多くの機材が格納されている。 この部分の外壁は、飛行前メンテナンスのため取り外しができるようになっている。
飛行士の足下の方向にあるlower equipment bay には、多くの重要な機材が格納されている。 ナビゲーションステーション、ガイダンス&ナビゲーション電子機器、 宇宙空間で位置を知るための六分儀と望遠鏡、コンピュータとキーボード、そしてバッテリーと通信システムなどである。 ここにある格納庫には食料や科学観測機材なとのが積み込まれている。
左側のベイには、生命維持装置(environmental control subsystem)の主要機材が格納されている。 また、ここにはCSMとLMがドッキングしているときのハッチを収納するスペースがある。
右側のベイには、廃棄物処理装置、電源その他電気系統関連装置が格納されている。 また食料の一部もここに格納されている。
飛行士の背中側のベイは、宇宙服とヘルメットの格納エリアである。 ここにはライフベストや排泄物収納缶、バックパックやLMとのドッキング時に使用するプローブの格納エリアがある。

Drawings


P64 and RABIDDOGSさんのページでは、 アポロシミュレータAFPPの開発プロジェクトが進行中です。 このシミュレータで使用する、CMコックピットパネルのCGを見ることが出来ます。
また、同じくP64 and RABIDDOGSさんの 宇宙船パネルマニアックス Spaceship Panelmaniacsのページでは、 アポロはもちろん、スペースシャトルにマーキュリーやジェミニ、ヴォストークやソユーズまで、 有人宇宙船のコックピットパネルの詳細説明を見ることが出来ます。

CSM COLOR CHART

CSM-012 Apollo1
BLOCK1。ハッチ上のRCSが縦に並んでいる。CMにシミターアンテナ。SMのラジエータなど外見が大幅にBLOCK2と異なる。

CSM-017 Apollo4
BLOCK1。CMにEVAハンドルとSea Recovery Tether Ringが追加された。

CM020&SM014 Apollo6
BLOCK1。CMにEVAハンドルがさらに2つ追加。

CSM-101 Apollo7
BLOCK2。ドッキングプローブ無し。

CSM-103 Apollo8
BLOCK2。

CSM-104 Apollo9 Gumdrop
BLOCK2。

CSM-106 Apollo10 Charlie Brown
BLOCK2。

CSM-107 Apollo11 Columbia
BLOCK2。

CSM-108 Apollo12 Yankee Clipper
BLOCK2。

CSM-109 Apollo13 Odyssey
BLOCK2。

CSM-110 Apollo14 Kitty Hawk
BLOCK2。

CSM-112 Apollo15 Endeavour
BLOCK2。Jミッション。セクター1にSIM(Scientific Instrumentation Module) Bay。

CSM-113 Apollo16 Casper
BLOCK2。CSM-112とほぼ同じ仕様。

CSM-114 Apollo17 America
BLOCK2。CSM-112とほぼ同じ仕様。
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