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シリコンゴムを接着する方法/セメダインPPXセットが強力な件

シリコンゴムの接着は非常に困難です。 筆者も数々の接着剤を試しましたが、これまで満足のいく製品はありませんでした。 しかし「セメダインPPX」という接着剤を使うと、シリコンゴム製品をがっちり接着することができます。

セメダインPPXセットとは

セメダインPPXセット
セメダインPPXとは、セメダイン社が開発した、シリコーンゴムなどの難接着材料の接着に使える瞬間接着剤です。 オフィシャルサイト によると、ポリエチレン、ポリプロピレン、シリコーンゴム、ポリアセタール、フッ素樹脂の接着に使えるとのことです。 一方、アクリル系・ポリカーボネート系・ポリスチレン系のプラスチックは溶けることがあるため、接着には向きません。 また、他の瞬間接着剤同様、硬化後にはパリパリに固くなるので、皮革・布・軟質ビニールでは使い勝手が悪くなります。

裂けたシリコンゴムのシートを補修する

今回準備したのはセメダインPPXセットと、補修に使うシリコンゴムのシート。 シートは幅10cm×長さ2m×厚さ2mmのものを使いましたが、少し厚く、また硬すぎました。 厚さ1mmで十分だと思います。
今回修理するのは、このようなシート状のシリコンゴム製品です。 複雑に裂けてしまったシリコンゴムに、別のシリコンシートを貼り付けて補修します。
補修用のシリコンシートを、傷口をすっかり覆うサイズにカットしておきます。 傷口はきれいに洗って、しっかり乾燥させておきます。 そして両方の接着面にプライマーを塗ります。 プライマーは、目視では塗布されていることが確認できませんが、薬品のにおいで塗れているのだろうと思います。
つづいて接着剤を傷口の周辺にポタポタと塗ります。 プライマーを塗った後1分以内に接着を完了する必要があります。 塗るのは片面だけでOKです。
そして素早く傷口に補修用のシリコンシートを載せて、指でしっかりと押さえます。 接着剤が指につくと1日くらいは取れません。 取り扱いには注意してください。
隅に隙間ができてしまったときは、横から追加の接着剤を流し込みます。
ダブルクリップで押さえておきます。 数秒から数分でくっつきますが、実用強度になるには30分程度必要とのことです。
ほかのあらゆる接着剤でつかなかったシリコンゴムが、がっちりと貼りつきます。 ただし一般的な瞬間接着剤と同様、硬化すると若干固くなるので、強い柔軟性が必要な部分には適しません。 補修した部分を折りたたんだりすると、端から剥げてきます。 ゆるく曲げる程度であれば問題ありません

瞬間接着剤の保管方法

保管は一般的な瞬間接着剤と同じように行います。 すなわち接着剤のノズルをティッシュなどでしっかり拭き取ったうえで、密封ビニール袋に入れ、極力空気を抜いた状態で密封します。 そしてノズル部分に接着剤が流れ込まないように、縦にした状態で冷暗所に保管します。 すると数か月以上は保管できます。
接着剤の穴が詰まったときは、ゼムクリップを伸ばしたものを突っ込んで開通します。